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Trademark Appeal Case

商標周知性の証拠評価

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−68002(T2002−68002/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

国際登録第734736号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件国際登録第734736号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、2000(平成12)年10月5日を事後指定の日とし、第30類「Ices;products and preparations for ices,such as concentrated pastes of various flavors,instant ice mix(powder);binders for ices;products and preparations for making pastries,such as aromatic pastes.」を指定商品として、平成14年1月25日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由の要点

(1)本件商標

本件商標よりは、「メック」の称呼、「MEC」の外観が分離して認識される。

また、本件商標の指定商品中、「binders for ices」(氷菓用の凝固剤)は、「01A01」の類似群に属する商品である。

(2)本件商標の商標法第4条第1項第10号該当について

(ア)申立人会社について

申立人である「メック株式会社」(英文表記「MEC COMPANY LTD.」)は、昭和44年5月1日に設立されており、平成12年10月5日前より申立人の会社が存在していることは明らかである。

申立人の取り扱う主な商品は、半導体装置や液晶ディスプレー等の電気・電子部品を実装する際に使用する「プリント回路板製造用資材」(甲第1号証の1)であり、具体的には、2001年商標登録願第3109号(参考資料3)の指定商品「金属表面処理用化学品,プリント配線板用化学品,めつき用化学品,はんだ付け用化学品,エッチング剤,剥離剤,防錆剤,その他の化学剤,その他の化学品」である。

(イ)申立人の商標「MEC」及び「メック」の周知性について

申立人は、平成12年10月5日前より「MEC」又は「メック」の文字を含む名称を第1類に属する商品「プリント配線板用化学品」等に多数使用しており、当該名称中、「MEC」又は「メック」以外の文字部分がいずれも識別力を有しないか又は乏しいことより、「メック」又は「MEC」の文字部分が分離して認識され、該「MEC」又は「メック」は、申立人の前記商品に使用される商標として周知であることが明らかである。

(ウ)したがって、本件商標は、その指定商品中、第30類「binders for ices」(氷菓用の凝固剤)について、商標法第4条第1項第10号に該当し、取り消されるべきである。

3 当審の判断

申立人は、「MEC」及び「メック」の商標が商品「プリント配線板用化学品」等に使用する商標として周知になっている旨主張し、証拠を提出しているので、以下、申立人の提出に係る各証拠について検討する。

(ア)甲第1号証の2は、申立人の会社を紹介するパンフレットの写しと認められるところ、たとえ、該パンフレット中に「MEC」又は「メック」の文字があるとしても、それは申立人会社の略称として認識されるものであって、具体的な商品についての商標を示すものとはいい難い。

(イ)申立人は、会社パンフレット(甲第1号証の2)及び総合カタログ(甲第6号証の3)を「JPCA、商工会議所、他社営業部」及びそれ以外の多数の顧客に配布したと主張しているが、その事実を客観的に示すに足る証拠を見出せない。

甲第1号証の1並びに甲第6号証の1及び2によれば、上記パンフレット及びカタログが1995年8月31日又は1992年6月30日に発行されたことが推認されるとしても、昭和55年以降、平成11年まで、毎年500部ないし2,000部又は500部ないし1,000部印刷発行された事実を客観的に示す証左は見出せない。

また、ほぼ19年もの長きに亘る期間中には、商標や商品、さらには、当該パンフレットやカタログの体裁及び内容も相当変わっていると考えるほうが自然であるところ、如何なる根拠資料をもって、「同様のパンフレットを発行」したことが証明できたのか判然とせず、しかも、商標「MEC」が如何なる商品に使用されたかも定かでないから、これらの証明は信憑性に乏しく、客観的事実を示すに足る証明とはいい難い。

(ウ)甲第3号証ないし甲第5号証の証明書(申立人の商号の略称及び申立人の商標としての「MEC」の周知性獲得についてのJPCA、商工会議所、他社営業部の三者による各証明書)は、(申立人が)予め作成した一定の書式で画一的な字句よりなる文面に上記三者が署名捺印したものというべきであって、上記三者は、申立人の提示した一体如何なる資料に基づき、前記内容を証明し得たのか不明であるから、これらの証明は信憑性に乏しいものである。

(エ)前記パンフレットやカタログ中には、二段に横書きした「メック株式会社」及び「MEC COMPANY LTD.」の文字が見受けられ、また、甲第7号証の2ないし4、甲第8号証の3の各雑誌の広告頁中にも、やや図案化し大書し(あるいは、青色で書し)た「MEC」の文字、その直ぐ右横に二段に横書きした「COMPANY」及び「LTD.」又は「COMPANY.,LTD.」の文字、さらに、それらの下に「メック株式会社」の文字の記載が見受けられる。

しかしながら、それらは、申立人の商号の英文表記と理解されるというのが相当であり、それらが独立した商標「MEC」として常に分離して認識されるものとはいい難く、これをもって、商標「MEC」自体が申立人の製造・販売に係る商品「プリント配線板用化学品」等に使用されているということはできない。

(オ)甲第7号証の3及び4の雑誌広告頁中に見られる「メックエッチボンド」、「MECetchBOND」の文字は、それぞれ一連一体に白抜き又は黒色で等間隔に表示されており、よどみなく一連に称呼し得るうえ、かかる構成にあっては、一連一体不可分の造語として看取されるのが自然であり、殊更、「メック」又は「MEC」の文字をそれより分離抽出して自他商品識別標識としての機能を果たす文字部分とみなければならない特段の事情も見出せない。

(カ)甲第7号証の5の雑誌広告頁中に見られる「MEC.Trust an expert.」の文字は、欧文字の全体が一体不可分に表示されていることから、たとえ、その構成中に「MEC」の文字を包含するとしても、これに接する看者が「MEC」の文字を捉え、独立した商標として認識するとはいい難い。

以上によれば、「MEC」又は「メック」の文字が他の文字と組み合わされて、使用されている事実が認められるとしても、申立人の商標「MEC」及び「メック」自体が本件商標の事後指定日前より我が国において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者等の間において広く認識されていたと判断するに足りる証拠はなく、他に、それを客観的に裏付ける証左は見出せない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものではない。

よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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