1 本願商標
本願商標は、「チトセ」の片仮名文字を標準文字で表してなり、第18類「かばん類,袋物,革ひも,かばん金具,がま口口金」を指定商品として、平成13年9月3日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、千歳市(北海道)の字音と認められる『チトセ』の片仮名文字よりなるものであるから、これを本願指定商品に使用しても、商品の産地・販売地を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「チトセ」の片仮名文字を書してなるところ、『広辞苑第五版』(岩波書店発行)の「ちとせ(千歳)」の項を徴すると、最初に「千歳飴、千歳鳥(鶴の異称)」等の用例で知られる「千年、多くの年」等を意味する語が掲載されていること、また、『コンサイス日本地名辞典』(三省堂発行)の同項を徴すると、該地名は、この地方に飛来した鶴(千歳鳥)にちなんで、元来称していた地名を改称して名付けられたものであること等が確認できる。
そうすると、本願商標が「千歳」の文字を想起させるとしても、該文字は、北海道の「千歳市」を認識させるというよりも、むしろ、前記用例で知られる「千年、多くの年」等を意味する語として認識させるとみるのが自然である。
また、本願商標が、たとえ北海道の「千歳市」を認識させることが有り得るとしても、該都市名が、該指定商品の産地・販売地として一般に認識されているとはいい得ないばかりでなく、「チトセ」又は「千歳」の文字が、該指定商品の産地・販売地を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実も発見し得ない。
してみると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、直ちに商品の産地・販売地を表示したものとは理解、認識し得ず、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものと認められる。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。