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Trademark Appeal Case

商品形状の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−8950(T2001−8950/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第8類「かみそり用替刃」を指定商品として、平成12年1月13日に立体商標として登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由

原査定は、「本願出願は、『かみそり用替刃』を指定商品とするものであるところ、それなりの特徴を有するものであるものとも認められず、『かみそり用替刃』の用途、機能から予測し難いような特異な形態や特別な印象を与える装飾的形状等を備えているとも認められないので、取引者、需要者は、本願商標から容易にかみそり用替刃の形状そのものと認識し得るものというのが相当であるから、単に該商品の形状を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)平成8年法律第68号により改正された商標法は、立体的形状若しくは立体的形状と文字、図形、記号等の結合又はこれらと色彩との結合された標章であって、商品又は役務について使用するものを登録する立体商標制度を導入した。

立体商標は、商品若しくは商品の包装又は役務の提供の用に供する物(以下「商品等」という。)の形状も含むものであるが、商品等の形状は、本来それ自体の持つ機能を効果的に発揮させたり、あるいはその商品等の形状の持つ美感を追求する等の目的で選択されるものであり、本来的(第一義的)には商品・役務の出所を表示し、自他商品・役務を識別する標識として採択されるものではない。

そして、商品等の形状に特徴的な変更、装飾等が施されていても、それは商品等の機能、又は美感をより発揮させるために施されたものであって、全体としてみた場合、商品等の機能、美感を発揮させるために必要な形状を有している場合には、これに接する取引者、需要者は当該商品等の形状を表示したものであると認識するに止まるというのが相当である。

また、商品等の形状は、同種の商品等にあっては、その機能を果たすためには原則的に同様の形状にならざるを得ないものであるから、取引上何人もこれを使用する必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものであって、一私人に独占を認めるのは妥当でないというべきである。

そうとすれば、商品等の機能又は美感とは関係のない特異な形状である場合はともかくとして、商品等の形状と認識されるものからなる立体的形状をもって構成される商標については、使用をされた結果、当該形状に係る商標が単に出所を表示するのみならず、取引者、需要者間において当該形状をもって同種の商品等と明らかに識別されていると認識することができるに至っている場合を除き、商標法第3条第1項第3号に該当し、商標登録を受けることができないものと解すべきである。

立体商標制度を審議した工業所有権審議会の平成7年12月13日付け「商標法等の改正に関する答申」30頁においても「3.(1)立体商標制度の導入 需要者が指定商品若しくはその容器又は指定役務の提供の用に供する物の形状そのものの範囲を出ないと認識する形状のみからなる立体商標は登録対象としないことが適当と考えられる。・・・ただし、これらの商標であっても使用の結果識別力が生ずるに至ったものは、現行法第3条第2項に基づき登録が認められることが適当である。」としている。

(2)これを本件についてみれば、本願商標は、別掲に示すとおりの構成のものであって、かみそり用替刃の一形態を表すものであるから、これをその指定商品に使用しても、取引者、需要者は、単にその「かみそり用替刃」の形状を示すものと認識するにすぎないと認められる。

請求人は、本願商標は、商標中の片方のT字形の孔は替え刃にとって特異な形態を示すもので、T字形の孔は小さくても全体に与えるインパクトが大きく、その形態をもって他者商品と識別するための標識と認識する旨主張する。しかしながら、替刃にあいている長孔は、替刃をホルダーに装着したときに抜け出さないようにホルダーの突起に係止するためのものであり、その形状も丸形、四角形、長方形等各種の形状が採択されていることよりすれば、長孔の形状がT字形に近い形をしていても、取引者、需要者は同様にホルダーの突起に係止するためのものと理解し、本願商標をその指定商品の形状を表示したものであると認識するに止まるというのが相当である。

してみれば、本願商標は、その指定商品に使用しても、単に商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、自他商品の識別標識として認識し得ないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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