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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「品質表示と識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2001−3689(T2001−3689/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2001−3689(T2001−3689/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
品質表示と識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2001−3689(T2001−3689/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「品質表示と識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第29類「ハーブエキスを主原料として錠剤とした加工食品,ハーブエキスを主原料としてカプセルとした加工食品」を指定商品として、平成12年1月31日に登録出願されたものであるが、指定商品については、同13年1月23日付け手続補正書をもって「ハーブエキスを主原料として錠剤状とした加工食品,ハーブエキスを主原料としてカプセルとした加工食品」と補正されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「(1)この商標登録出願に係る商標は、『カロリーを抑えスリムになる』等の意味合いを理解させるにとどまる『カロリー』『ブロックスリム』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、これを本願指定商品中上記文字に相応する商品に使用しても単に商品の品質、効能を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。(2)この商標登録出願に係る指定商品中の『ハーブエキスを主原料として錠剤とした加工食品』は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。また、前記指定商品が不明確でその内容及び範囲が把握できないことから、政令で定める商品及び役務の区分に従って第29類の商品を指定したものと認めることもできない。したがって、この商標登録出願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。ただし、該商品を『ハーブエキスを主原料として錠剤状とした加工食品』とした場合はこの限りでない。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 請求の理由

(1)拒絶の理由(1)について

本願商標中の「カロリー」は熱量を表すための単位にすぎないものであり、また、「ブロックスリム」は一連の造語である。「カロリー」と「ブロックスリム」を組み合わせても、特定の概念は生じない。さらに、「ブロック」には「抑える」という意味はないし、上記のように「ブロックスリム」と一連に表示されているにもかかわらず、「スリム」と切り離して「ブロック」だけ別に独立させ、別行で表示されている「カロリー」と結び付けて、「カロリーを抑える」と理解されるとするのは無理がある。したがって、本願商標は、「カロリーを抑えスリムになる」等の意味合いを理解させるにとどまるものではなく、識別力を有するものである。

(2)拒絶の理由(2)について

請求人は、平成13年1月23日付け手続補正書で、指定商品を補正をしたにもかかわらず、この補正によっても、本願が、商標法第6条第1項及び2項の要件を具備しないのであれば、さらに補正する用意があるので、拒絶理由通知を頂きたい。

4 当審の判断

(1)拒絶の理由(1)について

本願商標は、別掲のとおり、「カロリー」の文字と「ブロックスリム」の文字を上下二段に横書きしてなるものであるところ、下段に書された「ブロックスリム」の文字部分は、上段に書された「カロリー」の文字部分に比べ太字で、かつ、大きく書されているものであるから、「ブロックスリム」の文字部分は、外観上一体不可分性が強いといえるばかりでなく、「カロリー」の文字部分と分離して看取されやすいものというのが相当である。

ところで、本願商標を構成する文字中、「カロリー」の語は、「熱量の単位」を表すものであり、「ブロック」の語は、一般には「かたまり、コンクリートブロックの略、おもちゃの積み木、市街などの区画、競技で相手の攻撃や前進を妨害・阻止すること」などを意味する外来語として、また、「スリム」の語は、「細いさま、ほっそりしたさま」を意味する外来語として、わが国においてよく知られている語であるといえる。

そうすると、「ブロック」の語だけをとってみても、様々な意味が想起されるものであり、「スリム」の語と結合して特定の意味合いを理解させるものとは認め難く、まして、視覚上分離して看取される「カロリー」の語と結びついて、原審説示のように、「カロリーを抑えスリムになる」の意味合いを理解させるものとは到底認め難いところである。

してみると、本願商標は、構成全体をもって、特定の語義を理解させないものであるのみならず、その構成中、看者の注意を強く惹く「ブロックスリム」の文字部分も特定の語義を想起させない造語よりなるものといわなければならない。

したがって、本願商標は、これをその指定商品のいずれについて使用しても、商品の品質を表示するものではなく、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものであるから、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶をすべきものとすることはできない。

(2)拒絶の理由(2)について

出願人(請求人)は、本願の指定商品について、前記1のとおり、平成13年1月23日付け手続補正書をもって、同12年12月18日付けの拒絶理由通知書「理由(2)」に記載の「ただし」書きに従って、指定商品を補正したものであるところ、同13年2月9日付けで、上記拒絶の理由(1)及び(2)をもって拒絶査定を受けたものである。

上記経緯からすると、拒絶の理由(2)については、本願の拒絶査定時にはすでに解消していたものというべきである。

(3)むすび

以上のとおりであるから、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、かつ、同法第6条第1項及び2項の要件を具備しないものであるとした原査定は、取消を免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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