sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼の音数と一体性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−1542(T2002−1542/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「10年浪漫」の文字を標準文字で横書きしてなり、平成12年12月22日に登録出願、指定商品については、願書記載の指定商品を、当審における平成14年1月31日付けの手続補正書により、第33類「洋酒,果実酒」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1584807号商標(以下「引用A商標」という。)は、「ろまん」の平仮名文字と「ROMAN」の欧文字を二段に横書きしてなり、昭和53年9月8日に登録出願、第28類「日本酒」を指定商品として、同58年4月27日に設定登録、その後、平成5年10月28日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。同じく、登録第2702090号商標(以下「引用B商標」という。)は、「浪慢」の漢字を横書きしてなり、昭和63年10月18日に登録出願、第28類「酒類(但し、日本酒を除く)」を指定商品として、平成6年12月22日に設定登録されたものである。同じく、登録第3144746号商標(以下「引用C商標」という。)は、「ROMAN」の欧文字と「浪漫」の漢字を二段に横書きしてなり、平成5年5月6日に登録出願、第33類「日本酒」を指定商品として、同8年4月30日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、前半の「10年」の文字と後半の「浪漫」の文字とは外観上まとまりよく一体に構成され、観念上も、全体として「10年(に及ぶ)ロマン」「10年(間続く)ロマン」の如き意味合いを把握することのできる新たな造語とみるのが自然である。また、これより生ずると認められる「ジュウネンロマン」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一気一連に称呼できるものであり、他に構成中の「浪漫」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。

他方、引用A,C商標は、上記の構成よりなるところ、「ロマン」の称呼を生じ、「ロマン(夢や冒険への憧れを満たす事柄)」の観念を生ずること明らかである。

ところで、本願商標と引用A,C商標とは、上記1の補正の結果、引用A,C商標の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除されたと認められるものであるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。

また、引用B商標は、「浪慢」の漢字を書してなるものであるところ、これより「ロマン」の称呼を生じ、熟語をなさない漢字二文字を書してなるものであるから、特定の意味合いを有しない造語を表示した商標とみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標の「ジュウネンロマン」と、引用B商標の「ロマン」の称呼は、その構成音数が著しく異なるものであるから、それぞれ一連に称呼するも、称呼上、互いに相紛れるおそれのないものである。

さらに、本願商標と引用B商標とは、外観上区別し得る差異を有するものであり、観念についても上記したとおりのものであるから、比較すべくもないものである。

してみれば、本願商標と引用B商標とは、その称呼、外観、観念のいずれの点においても非類似の商標といわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとする原査定の拒絶の理由は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。