1 本願商標
本願商標は、「Tungmic」の欧文字と「タンミック」の片仮名文字を上下二段に書してなり、第4類「工業用油,工業用油脂,燃料,ろう,靴油,固形潤滑剤,保革油,ランプ用灯しん,ろうそく」を指定商品として、平成12年7月6日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3054252号商標(以下「引用商標」という。)は、「タンニックス」の片仮名文字と「TANNIX」の欧文字を上下二段に書してなり、平成4年12月28日に登録出願、第1類「化学品」を指定商品として、同7年6月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり、「Tungmic」と「タンミック」の文字よりなるので、これより、「タンミック」の称呼を生ずるのに対し、引用商標は、上記のとおり、「タンニックス」と「TANNIX」の文字よりなるので、これより「タンニックス」の称呼を生ずるものである。また、両商標は、共に特定の語義を有しない造語よりなるものである。
そこで、本願商標より生ずる「タンミック」の称呼と、引用商標より生ずる「タンニックス」の称呼を比較するに、両者は、その構成音中、「タ」、「ン」、「ッ」及び「ク」の音を共通にするが、第3音において、「ミ」と「ニ」に差異を有し、また、語尾における「ス」の音の有無により、その構成音数において差が生じているものである。
しかして、該差異音「ミ」と「ニ」は、共に前音が弱音の「ン」であって、かつ、共に促音を伴っている関係上、中間に位置する音とはいえ、比較的明確に発音され、明瞭に聴取される音といわなければならない。
そうとすれば、両称呼は、語尾における「ス」の音の有無による両者の構成音数の差とも相俟って、それぞれを一連に称呼したときは、両者の語調、語感が明らかに相違し、聞き誤るおそれはないものというのが相当である。 さらに、両商標は、上記のとおりの文字よりなり、外観が明らかに異なるものである。また、両商標は、特定の語義を有しない造語であるから、その観念を比較することができない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点においても、類似しない商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。