Trademark Appeal Case
まんが喫茶の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第16944号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「まんが喫茶」の文字を標準文字を用いて横書きしてなり、商品又は役務の区分第41類に属する願書記載の役務を指定役務として、平成10年6月16日に登録出願され、その後、指定役務については、同12年1月24日付手続補正書によって「技芸・スポーツ又は知識の教授,研究用教材に関する情報の提供及びその仲介,セミナーの企画・運営又は開催,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,図書及び記録の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,衛星テレビジョンの放送番組の制作その他の放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組等の制作における演出,映像機器・音声機器等の機器であって、放送番組等の制作のために使用されるものの操作,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,サッカーの興行の企画・運営又は開催,競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,当せん金付証票の発売,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,興行場の座席の手配,映写機及びその附属品の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,スキー用具の貸与,スキンダイビング用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,ネガフィルムの貸与,ポジフィルムの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与,絵画の貸与」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原審は、「本願商標は、『まんがを読める喫茶店』の意味を認識させる『まんが喫茶』の文字を普通に書してなるものであるから、これをその指定役務中、上記意味合いに照応する役務、例えば『まんが喫茶の経営方法の教授』や『図書及び記録の供覧』や『図書の貸与』等に使用するときは、需要者をして、単に役務の質(内容等)を表示したものとして認識されるにすぎない。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する」旨を認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「まんが喫茶」の文字よりなるところ、該文字や、これに通ずる「マンガ喫茶」の文字は、「コミックや雑誌などといった、所謂「マンガ」を数多く取りそろえ、フリードリンク、時間制で、決められた制限時間内であれば、その蔵書が自由に読むことが出来る店舗」の意味合いを表す語として使用されていることが、例えば以下の文献等の記載により認められる。
(1)現代用語の基礎知識2000年版((株)自由国民社刊)の「マンガ喫茶」の項における解説中の「一九九七年ごろより・・・七〇年代半ばにもマンガ喫茶が小ブームとなったが、マンガをそろえた喫茶店から、マンガを読むフリースペースへの移行がポイントだ。」の記述
(2)imidas2000年版((株)集英社刊)の「まんが喫茶」の項における解説「コミックや雑誌などを・・・人気を集めている。」の記述、及び「マンガ喫茶」の項における解説「ちょっとした図書館並みにマンガ本を取り揃え、1時間いくらで読み放題・・・『町の私設図書館』ともいえる。・・・」の記述
(3)朝日現代用語「知恵蔵」2001年版((株)朝日新聞社刊))の「マンガ喫茶」の項における解説「1990年代半ばから・・・入場料プラス時間制、フリードリンクで、1〜2万冊に上る蔵書を自由に読むことができる。喫茶店というより、飲食可能な図書館、ないしはマンガをそろえたレストルームといった方が近いかもしれない。・・・」の記述
また、インターネットホームページの記載にも、「まんが喫茶」または「マンガ喫茶」の語並びに他の語にこれらを結合させ、上記の如き意味合いの店舗であることを表示する意味合いで使用されていることが多数認められるものである。
これらの事情を勘案すれば、「まんが喫茶」または「マンガ喫茶」の語は、先に述べた意味合いの如きシステムの店舗を指称する語として広く親しまれているものといえるものである。
他方、インターネットホームページの記載において、例えば
(4)(株)ミプトの提供するホームページ(http://www.miputo.co.jp/produce/index.html)において、同社の提供する「まんが喫茶」のフランチャイズ事業の概要の一として紹介されている「開店指導」の項に「各種研修」の記述が見受けられるところである。
してみれば、「まんが喫茶」の文字からなる本願商標からは、これに接する者をして、先に述べた意味合いを直観させるというのが相当であって、本願商標を、その指定役務中、「図書及び記録の供覧」や「図書の貸与」に使用しても、需要者は、前記事情よりして、その役務が上記意味合いの形態で提供されるものであることを認識するものであり、「知識の教授」に使用した場合には、当該店舗の経営・運営方法等の指導といった、役務の内容を表示したものとして認識するものであって、役務の質の表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認識し得ないものというべきであり、前記以外の「まんが喫茶」と関連の認められない役務について使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号および同法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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