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Trademark Appeal Case

土産物表示の識別力欠如

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第13576号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「明石海峡大橋を渡ってきました」の文字を標準文字とし、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、平成10年1月16日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、近年、『○○に行って来ました』等の文字が各地方の土産物について、当該地を訪れた時の土産物であることをメッセージ風に表したものとして表示されている事実があることよりみれば、『明石海峡大橋を渡った時の土産物であることをメッセージ風に表した商品』であることを認識させるにとどまる『明石海峡大橋を渡って来ました』の文字を書してなるものであるから、これを本願の指定商品に使用するときは、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり「明石海峡大橋を渡ってきました」の文字よりなるところ、その構成中の「明石海峡大橋」の文字部分は、平成10年4月に開通された神戸市と淡路島に架かる世界最長の吊り橋であって、ライトアップされる橋として、また景観の良さから観光名所を表したものと理解され得るものである。

そして、昨今、本願の指定商品を取り扱う業界において、菓子を土産品として販売する際に、商品の包装紙等に、例えば、「○○に行ってきました」「○○に旅行に行ってきました」「○○へ旅行してきました」「○○でスキーしてきました」等の如くどこの観光地、名所地へ行ってきた土産であるか判るように、当該「地名」に「に行ってきました」「へ旅行してきました」等と表示している事実を相当数認めることができる。

そうとすると、本願商標は、これをその指定商品について使用する場合には、上記事情からして、これに接する取引者、需要者は、観光名所である「明石海峡大橋を渡ってきたこと」を表示することにより、「明石海峡大橋に行ってきたこと」を表し、単にその商品が「明石海峡大橋で販売されている土産品」であることを意図した文言であると理解、把握するに止まるものとみるのが相当であり、特徴あるものと認められないことから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当するとして拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、他の登録例を挙げて本願商標の登録適格性を主張している。しかしながら、それらの事例は商標の具体的構成及び指定商品において本願商標とは事案を異にするものであるから、それらの事例をもって本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切ではなく、また、登録出願された商標が登録要件を具備するか否かの判断にあっては、過去における同種の商標登録出願について示された審査官の判断等に拘束される法律上の根拠はないものであり、審査において示された審査官の判断と本願商標の審決の判断が異なっていても、そのことが違法とされるものではないから、請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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