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Trademark Appeal Case

商標使用証拠の有効性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2002−30933(T2002−30933/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2708592号商標の指定商品中「バルブ」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2708592号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成3年4月15日に登録出願、第9類「産業機械器具、動力機械器具(電動機を除く)風水力機械器具、事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品および附属品(他の類に属するものを除く)機械要素」を指定商品として、同7年7月31日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張の要点

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由として、本件商標は、請求に係る指定商品について、継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないものであるから、商標法第50条の規定によりその登録は取り消されるべきである旨主張し、被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べた。

(1)請求人は、被請求人の平成14年10月9日付提出の審判事件答弁書について、次のように弁駁する。

(2)先ず被請求人は、「乙第1号証たる被請求人の総合カタログの表紙に本件商標が使用されている」というが、これは誤りであって何ら理由がない。即ち、乙第1号証は被請求人の総合カタログであるにせよ、その発行年月日は定かではなく、且つその表紙下方に本件商標が表示されているにせよ、この総合カタログは部品でなくして完成された製品についてであり、これら製品の詳細は「キャッチパレットトラック,パワーリフター,リフトテーブルキャデ,ハイキャッチ,リフトテーブルコテイ,サントカー,BOXリフター,サント ピッカー,ピッキング パワーリフター,ラッコリフター,ドラマ運搬回転機,ドラムポーター,キャメルリフト ベビークレーン,力ンピタエース」に関するものである。

したがって、乙第1号証の表紙に本件商標が表示されていても、請求人の取消請求している「バルブ」に本件商標が使用されていることにはならない。

(3)次に被請求人は、「乙第1号証たる総合カタログ14頁赤矢印に示すバルブの写真が掲示されている事実に照らし、本件商標が商品「バルブ」について使用されていることは明白なところである」というが、これはむしろ不明白であって、何ら理由がない。即ち、乙第1号証の14頁赤矢印の個所に「落下防止安全バルブ」が掲載されているにせよ、これは完成品たる「リフトテーブルキャデ」の単なる一部を示すに過ぎない。

したがって、これをもって商品「バルブ」に本件商標を使用していることにはならない。

(4)また被請求人は、「補足証拠として提出する乙第2号証は、これらの取扱い商品を搬送する場合の紙函容器に関するもので、その外側には、本件商標が顕著に表示されている」というが、これも何ら理由のないものである。

即ち、乙第2号証の紙函に入れられた物品がそもそも「バルブ」か否か判然とせず、従って商品「バルブ」について本件商標の使用とは到底に認められないものである。加えてこの乙第2号証の作成日については全く記載がなく、且つ商品「バルブ」について本件商標が仮りに使用されているのであれば、商品「バルブ」の商標使用個所の拡大写真でも提出すると思われるからである。

(5)更に被請求人は、「乙第1、2号証を綜合して考えるならば商品「バルブ」について本件商標が使用されている事実は明白なとことである」と主張するが、これまた不明白であって何ら理由のないものである。

即ち、前述したように乙第1〜2号証のいずれにおいても、本件商標を使用していることは綜合的に考えても到底に認められない。

している。

3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を次のとおり述べ、乙第1号証及び乙第2号証を提出した。

本件商標は、少くともその指定商品中「バルブ」について、本審判請求の日前3年以上継続して使用されているものである。

従って、その登録は商標法第50条第1項の規定に該当せずその登録は取消されるべきでない。

即ち乙第1号証に示す被請求人の総合カタログの表紙に本件商標が使用されている事実、並に同カタログ14頁赤矢印に示すバルブの写真が掲示されている事実に照し、本件商標が商品「バルブ」について使用されていることは明白なところである。

尚、補足証拠として提出する乙第2号証は、これらの取扱い商品を搬送する場合の紙函容器に関するもので、その外側には、本件商標が顕著に表示されている。

以上、乙第1号証、乙第2号証を綜合して考えるならば商品「バルブ」について本件商標が使用されている事実は明白なところである。

4 当審の判断

本件商標は、前記したとおりの構成よりなり、被請求人は、指定商品中の「バルブ」について使用していると答弁するが、請求人は、乙第1号証のカタログは、発行年月日が定かでなく、かつ、完成された製品についての本件商標の使用であること及び乙第2号証は、紙函に入れられた物品が「バルブ」か否か判然とせず、加えて乙第2号証の作成日も不明であり、該商品についての本件商標使用とは認められないと主張しているので以下に検討する。

商標法第50条の規定により登録商標をその指定商品に使用しているかどうかは、商標法における商品、すなわち、商取引の目的物としての流通性を有するものに登録商標が使用されているかどうかという点から検討されなければならない。

ところで、商標法施行規則第3条及び別表によれば、同法施行令第1条の規定による商品の区分に属すべき商品の第9類には、「機械要素」としての「六 バルブ」が、そして、該バルブに含まれる商品として、「球バルブ アングルバルブ コック ちょう形バルブ 自動調整弁」が例示されていることから明らかなように、これら商品は、それ自体独立して商取引における目的物としての流通性を有するものであるから、特定の登録商標をこれら商品に使用するときは、独立の商品たるそれぞれの商品についてその商標を使用しているものとされるが、これらが機械器具の部品として用いられ、他の部品とともにその機械器具の一要素を構成するときは、商取引の目的物として流通するものは、その機械器具であって、それぞれの商品ではない。すなわち、それらの商品は部品として機械器具に組み込まれることによって商品としての独立性を失うに至るものと認められる。

機械要素としての商品については、上記の判断が相当であり、これを本件の「バルブ」についてみるに、乙第1号証の14頁に示されたのは完成品に組み込まれた状態の写真であって、これをもって商品「バルブ」についての本件商標の使用とは認められない。

また、乙第2号証は、被請求人から東京都世田谷区の株式会社をくだ屋技研に搬送する際の紙函容器に関するものであり、被請求人から搬送されたと推認することはできるが、これをもって商品が取り引きされたと認めることはできず、取引の日付も何ら示されていない。

してみれば、被請求人の答弁、提出に係る乙第1号証及び乙第2号証を総合的に判断しても、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標をその指定商品中、請求に係る指定商品について使用していなかったものというべきであり、かつ、使用していないことについて正当な理由があるものとは認められないものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により指定商品中「結論掲記の指定商品」についての登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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