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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号・第3条第1項第3号「造語の識別力と称呼の類似性」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2001−14344(T2001−14344/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2001−14344(T2001−14344/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「ネットくん」
争点(論点)
造語の識別力と称呼の類似性
適用条文
第4条第1項第11号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2001−14344(T2001−14344/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「ネットくん」について、商標法第4条第1項第11号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語の識別力と称呼の類似性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ゼミネット」の文字と「ゼミNET」の文字とを二段に横書きしてなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授」を指定役務として、平成12年2月8日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

(1)商標法第3条第1項第3号について

原査定は、「本願商標は、『大学の教育方法の一』の意味を有する『ゼミナール』の略と認められる『ゼミ』の文字と『コンピュータネットワーク』の略と認められる『NET』の文字とを一連に『ゼミNET』と表し、その上段に該『ゼミNET』の表音を表したものと認められる『ゼミネット』の文字を書してなるものであるが、近時、インターネットを利用した知識の教授等が行われている実情にあることからすれば、これを本願指定役務に使用しても『インターネットによる技芸・スポーツ又は知識の教授』のように認識・理解されるに止まり単に役務の内容・質を表示するにすぎないものと、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

原査定の引用商標

原査定において、本願商標が同法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第4420900号商標(以下「引用商標」という。)は、「ネットくん」の文字(標準文字による)を書してなり、平成11年5月7日に登録出願、第16類「紙類,紙製包装用容器,衛生手ふき,紙製テーブルナプキン,紙製タオル,紙製手ふき,紙製のぼり,紙製旗,紙製ハンカチ,印刷物,書画,歌がるた,トランプ,花札,文房具類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤」、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,図書及び記録の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演・音楽の演奏,放送番組の制作,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,興行場の座席の手配,映写機及びその付属品の貸与,映写フィルムの貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済みの磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与,セミナー又はシンポジウムの企画及び運営,図書に関する情報の提供(有線及び無線の通信ネットワークを利用して行う情報の提供を含む。),教育に関する情報の提供(有線及び無線の通信ネットワークを利用して行う情報の提供を含む。),映画・演芸・演劇又は演奏に関する情報の提供(有線及び無線の通信ネットワークを利用して行う情報の提供を含む。),動植物に関する情報の提供(有線及び無線の通信ネットワークを利用して行う情報の提供を含む。),美術品に関する情報の提供(有線及び無線の通信ネットワークを利用して行う情報の提供を含む。),娯楽施設・運動施設・遊園地又は興行場に関する情報の提供(有線及び無線の通信ネットワークを利用して行う情報の提供を含む。)」を指定商品及び指定役務として、同12年9月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1) 商標法第3条第1項第3号について

本願商標は、前記したとおり、「ゼミネット」の文字と「ゼミNET」の文字を書してなるものであるところ、その構成中の「ゼミ」及び「ネット」「NET」の各文字がそれぞれ原審説示の意味を有するものであるとしても、これらを結合させた「ゼミネット」及び「ゼミNET」の各文字は、何ら特定の意味合いを理解し得ない造語と認められるものである。さらに、当審において調査するも、該文字が本願の指定役務について、役務の質を表示させるものとして取引上普通に使用されているという事実は見出し得ない。

そうすると、本願商標は、その指定役務の質を普通に用いられる方法で表示するものというべきでなく、自他役務の識別機能を有しない商標ということはできない。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、前記したとおり、「ゼミネット」の文字と「ゼミNET」の文字を書してなるものであるところ、これを構成する各文字は、全体として外観上一体のものとして看取されるばかりでなく、これより生ずると認められる「ゼミネット」の称呼も無理なく一気に称呼されるものであるから、外観及び称呼上からみた場合の不可分一体性は強いものであって、前記(1)のとおり、構成全体をもって造語を表したと認識されるものである。

そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「ゼミネット」の一連の称呼のみを生ずるものといわなければならない。

他方、引用商標は、前記したとおり、「ネットくん」の文字を書してなるものであるところ、該文字は、同一の書体をもって同一の大きさ、同一の間隔で書されているものであり、これより生ずると認められる「ネットクン」の称呼も簡潔なものといえるから、構成全体をもって特定の観念を有しない造語を表したと理解されるというのが相当である。

そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して「ネットクン」一連のの称呼を生ずるものといわなければならない。

してみると、本願商標より生ずる「ゼミネット」の称呼と引用商標より生ずる「ネットクン」の称呼とは、構成する各音の配列・音質等の差異によりそれぞれを一連に称呼した場合においても、その語調、語感が相違したものとなり、明瞭に聴別し得るものである。

さらに、本願商標と引用商標は、前記したそれぞれの構成よりみて、外観上明らかに区別し得るものであり、また、いずれの商標も、前記のとおり造語よりなるものであるから、観念において、比較することができない。

したがって、本願商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標というべきである。

(3)以上のとおりであるから、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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