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Trademark Appeal Case

複合商標の要部抽出の可否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90534(T2002−90534/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4566648号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4566648号商標(以下「本件商標」という。)は、「ナノテック」の文字と「NANOTECH」の文字とを二段に横書きしてなり、平成13年3月23日に登録出願され、第3類及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年5月10日に商標権の設定登録がされたものである。

2 登録異議の申立理由

登録異議申立人は、下記に示す登録商標(以下「引用商標」という。)を引用し、本件商標は、引用商標とその称呼及び外観において類似する商標であって、その指定商品も抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。また、引用商標は、通常使用権者が「化粧品」について使用しており、本件商標を付した商品が実際に市場に出回ったときに、需要者は引用商標の通常使用権者の商品であると誤認し、又は、本件商標を付した商品が引用商標の通常使用権者と組織的・経済的に何らかの関係がある者の商品であると誤認・混同されるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。よって、本件商標の登録は取り消されるべきである旨、申立の理由を述べている。

<引用商標>

商標の構成を二段に横書きした「NANO」及び「ナノ」の文字よりなり、昭和60年9月20日に登録出願され、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和63年4月26日に商標権の設定登録がされた登録第2036581号商標

3 当審の判断

本件商標は、その構成上記のとおり「ナノテック」「NANOTECH」の文字よりなるところ、構成各文字は、同じ書体、同じ大きさで、かつ、等間隔に表されていて、外観上まとまりよく一体的に看取し得るばかりでなく、これより生ずる「ナノテック」の称呼もよどみなく一気一連に称呼し得るものであって、これよりは、何ら特定の意味合いを感得し得ない一種の造語と認識し把握されるとみるのが相当である。

そうすると、本件商標は、常に構成各文字を一体のものと把握され、前記一連の称呼のみをもって取引に資される固有の商標というべきである。

他方、引用商標は、その構成上記のとおり「NANO」「ナノ」の文字よりなるものであって、これに相応して生ずる「ナノ」の称呼をもって取引に資されるものといえる。

そこで、本件商標と引用商標の類否についてみると、本件商標は、その構成文字に相応して「ナノテック」の一連の称呼のみを生ずるものであること上述のとおりであり、他方、引用商標は、「ナノ」の称呼を生ずるものであるから、両称呼はその音構成及び音数に明らかな差異を有し、彼此聞き誤るおそれはなく、また、外観の点においても同様に、本件商標は、その構成各文字が一体不可分のものとして把握され、単に構成中の「NANO」「ナノ」の文字部分を分離・抽出して取引に資される特段の事情も認められないから、両者は構成各文字の外観印象を異にし、彼此見誤るおそれはない。更に観念の点においては、本件商標が造語といえるものであるのに対し、引用商標は「10億分の1を示す接頭語」の意味合いを想起させるものという点で両者は判然と区別し得るものであるから、結局、本件商標と引用商標は、何ら相紛れるおそれのない非類似の商標であって、互いに別個の商標とすべきものである。

そして、引用商標が通常使用権者により「化粧品」について使用されているとの点は認め得るとしても、これ以上に申立人の提出に係る証拠からは、引用商標が本件商標の登録出願時には通常使用権者の業務に係る商品「化粧品」の商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたものとするに充分な証拠とはいえないものであり、かつ、本件商標は上述のとおり、引用商標とは類似しない別個のものであって、他に両者間にその出所を混同させるとすべき格別の事情も見出し得ないものであるから、本件商標をその指定商品に使用した場合に、これに接する需要者が直ちに引用商標を連想又は想起し、通常使用権者又は通常使用権者と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。

してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものということはできない。

したがって、本件商標は、商標法第43条の2に該当するものでないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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