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Trademark Appeal Case

結合商標の称呼認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90435(T2002−90435/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4555234号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

登録第4555234号商標(以下「本件商標」という。)は、「まほろばえりくさー」の平仮名文字を横書きしてなり、平成13年4月20日に登録出願、第3類「せっけん類(薬剤に属するものを除く)、香料類、化粧品(薬剤に属するものを除く)、歯磨き」を指定商品として、平成14年3月29日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、別掲に示したとおりの構成よりなり、昭和58年3月2日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和61年8月28日に設定登録、平成9年2月27日に商標権存続期間の更新登録がされた登録第1881500号商標(以下「引用A商標」という。)、及び、「エリクシール」の文字と「ELIXIR」の文字とを二段に横書きしてなり、昭和57年3月26日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和60年11月29日に設定登録、平成8年4月26日に商標権存続期間の更新登録がされた登録第1822150号商標(以下「引用B商標」という。また、引用A商標と引用B商標とを一括していう場合は「引用各商標」と総称する。)と「エリクサー」の称呼において類似する商標であり、同一の指定商品に使用するものである。また、引用各商標は、申立人の商標として取引者、需要者の間に広く知られるに至っていたものであり、本件商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)本件商標は、上記のとおり「まほろばえりくさー」の平仮名文字によりなるものであって、これら各文字が同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で一体的に表されていて、これより生ずる称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。そして、例えばこれを「まほろば」と「えりくさー」の各文字に分離して認識しなければならない格別の事由は見出し得ないものであるから、かかる構成にあっては、全体をもって一体不可分の構成よりなるものと把握し認識されるとみるのが自然である。

してみれば、本件商標は、全体の構成文字に相応して「マホロバエリクサー」の称呼のみを生ずるものといわざるを得ない。

これに対し、引用A商標は、別掲に示したとおりの構成よりなるところ、欧文字をやや図案化して表されているもので、その中間部の「X」形状の部分の前後が「I」と「R」の欧文字を表しているものとみられることからみて、全体が「ELIXR」の欧文字よりなるものと容易に解される。

しかして、引用A商標が英語やフランス語などの外国語の単語としては全体として一連に称呼することはあまり親しまれた綴りとはいえないところであるが、「ELIXR」の文字より「エリクサー」又は「エリクシール」の称呼を生ずるものと認められる。

また、引用B商標は、前記のとおり「エリクシール」の片仮名文字と「ELIXIR」の欧文字を二段に表していることから、その片仮名文字は欧文字の読みを特定することを意図したものとみて何ら不自然なものではなく、その片仮名文字に相応して「エリクシール」の称呼を生ずるものと認められる。

そうとすれば、本件商標は、引用各商標と外観、観念においてはもとより、「マホロバエリクサー」と「エリクサー」又は「エリクシール」の称呼を対比するもその構成音数、音構成に明らかな差異を有するものであるから、称呼においても彼此相紛れるおそれのある類似するものと認めることはできない。

(2)次に、申立人の提出に係る証拠によれば、申立人は、引用各商標を使用した化粧品を販売しており、その売り上げ実績は、昭和58年4月から平成14年3月までの希望小売価格換算で1兆円(売上個数4億3千万個)を超え、広告宣伝及び販促施策費は、昭和57年12月から平成14年3月までで約300億円を超えるものであって、商品カタログ、ポスターなど(甲第8号証ないし同第11号証、甲第44号証ないし同第53号証)を作成し、新聞雑誌を通じて宣伝広告(甲第25号証ないし同第43号証)を行っていた事実が認められることから、引用各商標は本件商標の登録出願の時には、申立人の業務に係る化粧品の商標として、取引者、需要者の間に広く認識されていたものであるということができる。

しかしながら、これらの証拠に示された申立人の使用する商標は、「エリクシール」と「ELIXIR」の文字よりなる引用B商標はもちろんのこと、引用A商標についても、「エリクシール」の片仮名文字とともに表記されているのがほとんどであることからすると、申立人はもとより、取引者、需要者間においても、引用A商標、引用B商標の化粧品は「エリクシール」化粧品と認識され、該認識のもとに市場に流通しているものというべきである。

そうとすれば、本件商標には、引用各商標を構成する「エリクシール」、「ELIXIR」あるいは「ELIXR」のいずれの文字も包含されていなことは明らかであって、前記のとおり本件商標が引用各商標と類似する商標でないことを併せ考慮すると、本件商標をその指定商品に使用したとしてもこれに接した取引者、需要者がこれより直ちに引用各商標を連想、想起するとは想定できないので、本件商標は、申立人又は申立人と何らかの関係ある者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものとみるのが相当である。

(3)上記のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号の規定に違反して登録されたものではない。

したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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