Trademark Appeal Case
アールグレイの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90994(T2001−90994/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
本件登録第4512173号(平成9年5月28日出願、平成13年10月5日設定登録)は、願書に記載した商標のとおりであり、その指定商品は商標登録原簿記載のとおりである。
これに対して、平成14年5月21日付けで下記の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。
「取消理由」
本件登録第4512173号商標(以下「本件商標」という。)は、平成9年5月28日に登録出願、「EARL GREY」の文字を標準文字とし、第29類「マーマレード」を指定商品として、平成13年10月5日に設定登録されたものである。
そこで、登録異議申立人の提出した各甲号証をみると、下記の事実が認められる。
(1)「カタカナ語 外来語 マスコミに出る外来語・略語辞典 自由国民社発行」(甲第3号証)のアール・グレイの項に「(商品名 Earl Grey)ベルガモットの香りをつけた中国紅茶。」と記載されていること。
(2)「お茶tea chai 婦人画報社発行」(甲第4号証の1)、「紅茶の辞典 成美堂出版発行」(甲第4号証の2)及び「紅茶 柴田書店発行」(甲第4号証の3)によれば、紅茶名として「EARL GREY(アールグレイ)」の文字が一般に使用されていること。
(3)「各社の製品カタログ」等(甲第5号証、甲第6号証及び甲第8号証)によれば、紅茶入りのジャムを「紅茶のジャム」、「紅茶ジャム」及び「アールグレイのティージャム」、「アールグレイジャム」の如く使用していること。
(4)「食品表示マニュアル 中央法規出版発行」(甲第7号証)によれば、「マーマレード」は、「ジャム類のうち、かんきつ類の果実、野菜又は花弁を原料としたもので、かんきつ類の果皮が認められるものをいう。」と定義され、記載されていること。
しかして、上記の事実よりすれば、本件商標の指定商品「マーマレード」は「ジャム」と同種の商品であること、「EARL GREY(アールグレイ)」は紅茶名であり、かつ、紅茶入りのジャムを「紅茶のジャム」、「紅茶ジャム」及び「アールグレイのティージャム」、「アールグレイジャム」の如く使用している実情が認められ、これよりすると、本件商標をその指定商品について使用するときは、これに接する取引者、需要者をして「アールグレイ(紅茶)入りのマーマレード」としか認識、理解し得ないから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。
してみれば、本件商標は、その指定商品の原材料、品質を表示するにすぎないものと認められる。
また、上記以外の「マーマレード」に使用するときには、恰も「アールグレイ(紅茶)入りのマーマレード」であるかの如く、商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。
そして、上記の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標登録は、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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