Trademark Appeal Case
図形商標の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90448(T2002−90448/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4556381号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲の1に示したとおりの構成よりなり、平成13年5月18日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年4月5日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、別掲の2に示したとおりの構成よりなり、2000年(平成12年)11月20日を国際登録の日(登録出願)とする、第3類、第9類、第14類、第16類、第18類、第19類、第20類、第21類、第24類、第25類、第27類、第34類及び第35類に属する国際登録簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、国際登録第752774号に係る国際商標登録出願の商標(以下「引用A商標」という。)、別掲の3に示したとおりの構成よりなり、昭和54年9月25日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和58年1月28日に設定登録された登録第1560711号商標(以下「引用B商標」という。)、別掲の4に示したとおりの構成よりなり、昭和54年9月25日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和58年11月25日に設定登録された登録第1635912号商標(以下「引用C商標」という。)、と外観おいて類似する商標であり、指定商品も互いに抵触するものである。また、引用A商標、引用B商標、及び、別掲の5に示したとおりの構成よりなり、昭和54年9月25日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和63年8月29日に設定登録された登録第2072497号商標(以下「引用D商標」という。)は、申立人が婦人服、紳士服、ネクタイ等の被服、バンド、かばん類等に使用して著名なものであるから、本件商標は、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあり、また、引用商標の著名性を自己の利益に利用しようとするばかりでなく、その著名性を希釈化するものであって、不正の目的によって登録出願されたものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、別掲の1に示すとおり、横長の長方形を三分割して白抜きされた真ん中の四角形部以外を黒塗りし、該真ん中の四角形の中央部分に、文字の上部と下部の一部が該長方形図形からはみだす大きさで表された「V」の欧文字が配されているものであって、全体として三分割された長方形図形と「V」の欧文字とがバランス良くまとまりをもって表されていて、これらの構成要素が有機的に結合した一体不可分の構成よりなるものと認められるものである。
これに対し、引用A商標は、別掲の2に示すとおり、「VALENTINO」の文字と、「V」の欧文字を描きその上端部の左右から楕円形状に延びて下部で該「V」の欧文字に接する曲線を表した図形(以下、該図形を「バレンチノ図形」という。)よりなるものであり、また、引用B商標及び引用C商標は、いずれもバレンチノ図形のみからなるものである。
そこで、引用A商標ないし引用C商標のうち、引用A商標のみが「VALENTINO」の文字を構成中に含むものであり、まず、本件商標と引用A商標の全体を比較すると、「VALENTINO」の文字の有無の差異があり、視覚上明らかに区別し得るものである。
つぎに、独立しても商品の識別標識としての機能を果たすと認められる引用A商標の図形部分、並びに引用B商標及び引用C商標、即ちバレンチノ図形と本件商標とを対比すると、本件商標は、横長の長方形と「V」の欧文字を組み合わせた構成よりなるのに対し、バレンチノ図形は、「V」の欧文字をその開口部以外を楕円形状の曲線で包む構成よりなるものであるから、全体から受ける印象は大きく異なるものであって、これらの離隔的に観察しても見誤るおそれのない外観において非類似のものとみるのが相当である。
また、本件商標は、特定の称呼、観念は生じないものといわなければならないから、引用A商標ないし引用C商標とは、称呼及び観念においても類似するものではない。
してみれば、本件商標は、いずれの引用商標とも外観、称呼、観念のいずれにおいても類似するものとは認められないものである。
(2)申立人の引用に係る引用D商標は、引用A商標及び引用B商標と同一の構成よりものであること別掲の4に示したとおりであるから、本件商標は、引用D商標とも外観、観念及び称呼のいずれにおいても類似するものではなく、他に本件商標と引用B商標ないし引用D商標の商標の間には、誤認、混同の生じる事由は何ら見出せないものであるから、引用B商標ないし引用D商標が婦人服、紳士服、ネクタイ、バンド、かばん類等について著名であるとしても、本件商標をその指定商品に使用した場合であっても、これに接した取引者、需要者がこれより直ちに引用B商標ないし引用D商標を連想、想起するものとみることはができない。
してみれば、本件商標は、申立人又は申立人と何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
(3)また、上記事情にあっては、本件商標は、不正の目的をもって使用するものということもできない。
(4)以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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