1 本件商標
本件商標は、「PEARLY POWDER」の欧文字と「パーリーパウダー」の片仮名文字とを二段に併記してなり、平成12年5月16日登録出願、第3類「粉状の化粧品,粉状のせっけん類,粉状の香料類」を指定商品として、同13年12月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、これをその指定商品について使用するときは、「真珠のような光沢を与える粉状の商品」を直感させ、単に商品の用途、効能、品質を表す標章にすぎないものであり、また、「真珠のような光沢を与える粉状の商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
したがって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
3 取消理由通知の要旨
本件商標中の「PEARLY(パーリー)」の文字は、「真珠のような、真珠色の」の意味合いを有する語であり、また、「POWDER(パウダー)」の文字は、「粉」の意味合いを有する語であるから、その指定商品との関係においては、全体として「真珠色の(真珠のような)粉状の商品」の意味合いを容易に認識、理解するものである。
そして、登録異議申立人提出に係る甲第2号証によれば、「パーリーパウダー」の語が、イヴ・サンローラン、ニナリッチ、ランコム等の化粧品業者により、本件商標の登録査定前に、その指定商品中の「化粧品」の範疇に属する「ファンデーション」に使用されていた事実を認め得るものである。
してみれば、本件商標をその指定商品中の「粉状の化粧品」に使用した場合は、その商品の品質、効能、原材料等を表示したにすぎないものというのが相当である。
したがって、本件商標は、その指定商品中の「粉状の化粧品」については、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものである。
4 商標権者の意見
商標権者は、上記3の取消理由に対して、指定した期間に意見を述べていない。
5 当審の判断
商標権者に対し、平成14年9月30日付けで、上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。
そして、上記3の取消理由は、妥当なものと認められるので、本件商標の指定商品中「粉状の化粧品」についての登録は、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものとする。
また、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、本件商標がその品質を表示するものとして普通に使用されているという事実は見出せないものであり、かつ、商品の品質の誤認を生じさせるおそれもないものである。したがって、本件登録異議の申立てに係る指定商品中の「粉状の化粧品」以外の指定商品については、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではなく、取り消すべき理由がないものであるから、同法第43条の3第4項の規定により登録を維持する。
以上のとおりであるから、本件商標は、その指定商品中の「粉状の化粧品」についての登録は、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものとし、また、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、同第4項の規定に基づき、登録を維持する。
よって、結論のとおり決定する。