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Trademark Appeal Case

商標称呼の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90284(T2002−90284/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4540599号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4540599号商標(以下「本件商標」という。)は、「ゼリン」の文字と「ZERIN」の文字とを二段に横書きしてなり、平成12年7月21日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年2月1日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第3277283号商標(以下「引用商標」という。)は、「ZERIT」の文字と「ゼリット」の文字とを二段に横書きしてなり、平成5年4月2日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同9年4月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

(2)商標法第4条第1項第11号及び同第15号について

本件商標と引用商標とは、頭音の「ゼリ」を共通にし、末尾の「ン」と「ット」の相違のみであり、「ン」の音は無声音で、特に末尾音となる場合はほとんど聞きとれない程の弱音となる。また、末尾の「T」は母音を伴わず子音として発音される傾向にあり、弱音化し、末尾音は聴きとり難くなる。

いずれの場合にあっても、両商標は、前半の「ゼリ」の共通部分に発音上のアクセントが置かれ強く発音され、残部は下降し弱く発音されるため、印象に強く残る共通部分によって両商標は紛れ易くなり、称呼上互いに類似するものである。

また、両商標は、いずれも5文字から構成され、最初から4文字を共通とし、わずかに末尾文字で「N」と「T」を異にするのみであり、外観上からも相紛らわしい類似の商標である。

両商標とも「薬剤」を指定商品としており、その類否判断は、他の商品に比し厳格であることが望まれるものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号または同法第4条第1項第15号に該当するにもかかわらず商標登録を受けたものであり、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標とは、前記のとおりの構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して、本件商標からは「ゼリン」の称呼を、引用商標からは「ゼリット」の称呼を生ずるものと認められる。

そこで、両者の称呼を比較するに、この両称呼は、語頭における「ゼ」の音を共通にするとしても、その余の称呼である「リ」と「リッ」及び「ン」と「ト」の差という3音中2音の差異を有するものである。そして、「ゼリン」の称呼における「ン」の音は鼻音にして響きの弱い音であるのに対して、「ゼリット」の称呼における「ト」の音は破裂音にして比較的強く響く音である。

してみれば、促音の有無及び語尾音の明瞭な差異は、後半部における差異とはいえ、いずれも3音という短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、その語調・語感を異にし、十分区別し得るものといわなければならない。

また、申立人は、欧文字部分の外観が類似する旨主張しているが、両商標の欧文字は、語尾部分における差異とはいえ、字形の明らかに異なる「N」と「T」の文字の差異を有するものであり、上記した称呼における明らかな差異とも相俟って、外観においても彼此相紛れるおそれはないものというべきであり、いずれも造語と認められるものであるから、観念については比較すべくもない。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、本件商標の登録が商標法第4条第1項第15号に違反してされた旨主張しているが、具体的理由を何ら主張しておらず、証拠の提出もないので、この点についての申立人の主張については採用することができない。

(3)むすび

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたと認められないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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