Trademark Appeal Case
指定役務と指定商品の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90366(T2002−90366/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4548537号商標(以下「本件商標」という。)は、「WAVELINK」の欧文字と「ウェーブリンク」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、平成13年1月23日登録出願、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として、同14年3月1日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「WaveLAN」の欧文字を横書きしてなり、平成4年12月17日登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」を指定商品として、同8年3月29日に設定登録された登録第3135661号商標(以下「引用商標」という。)と観念において類似の商標であり、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の商標として、広く一般に知られているものであり、これと観念を同じくする本件商標をその指定役務に使用された場合には、申立人の提供に係る役務であるかのように、その出所について混同を生じるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
前記したとおり、本件商標は、第38類に属する役務を指定役務とするものであり、引用商標は、第9類に属する商品を指定商品とするものであるから、前者の通信の用に供する、あるいは貸与に係る電気通信設備等と後者の「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」とは、共通する場合があることは否定し得ないが、「電気通信に関する役務、通信機器の貸与」なる役務の提供と「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」の製造、販売とは、同一の事業者によって行われるのが必ずしも一般的であるとはいえないこと、役務の提供場所と商品の販売場所が異なる場合が多いこと、さらに、引用商標の指定商品は、市場に流通することを予定しているものであり、本件商標の指定役務とは、その取引形態、流通経路等も共通にするとは認められないことなどこれらの取引の実情を考えると、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品とは類似するものとは認めることはできない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、商標について検討するまでもなく、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品とは非類似のものと認められるから、本件商標の登録は商標法第4条第1項第11号に違反してなされたものであるとする申立人の主張は、採用することができない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、引用商標が申立人の取扱いに係る電気通信機械器具を表示するものとして、本件商標の登録出願前より我が国において著名であった旨主張し、甲第2号証ないし甲第4号証を提出しているが、甲第2号証は、英文で作成された商品等のカタログであり、末尾に「April 2002」の文字が認められるが、これが発行日であるとすれば、本件商標の登録出願日(平成13年(2001年)1月23日)以降のものといわなければならない。甲第3号証は、2002年8月27日付けの日本NCR株式会社のホームページであるところ、これによれば、引用商標を使用した「無線LAN製品」が1993年4月に日本NCR株式会社により販売され、多くの企業等に導入されたことなどに関する記述が認められるが、これらの記述を立証する証左はない。甲第4号証は、2002年8月27日付けの「YAHOO!JAPAN」の「WAVELAN」の語に関する検索結果が約2370件あったというものであるが、「WAVELAN」の語について約2370件の検索結果があったということと、引用商標が本件商標の登録出願時に著名であったこととは必ずしも一致するということにはならない。
してみると、これらの証拠のみによっては、本件商標の登録出願時において、引用商標が申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして著名性を獲得していたものとは、到底認めることはできない。
したがって、商標権者が本件商標をその指定役務に使用しても、その役務の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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