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Trademark Appeal Case

茶の消臭効果の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−7641(T2002−7641/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「消臭茶」の文字を標準文字により書してなり、願書記載の第3類及び第5類に属する商品を指定商品として、平成12年12月12日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、平成13年11月26日付け手続補正書をもって、第3類「消臭効果を有するせっけん類,消臭効果を有する香料類,消臭芳香剤,身体用消臭剤,消臭効果を有する歯磨き,消臭効果を有する化粧品,消臭効果を有する洗濯用柔軟剤,消臭効果を有する洗濯用漂白剤」及び第5類「消臭剤(身体用及び工業用のものを除く。),消臭効果を有する失禁用おしめ」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『消臭茶』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、緑茶には消臭成分があり、悪臭のもとを中和分解するものであるから、指定商品中、そのような緑茶の性質を利用した消臭剤,脱臭剤,芳香消臭剤,消臭芳香剤に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「消臭茶」の文字よりなるところ、その構成中、前半の「消臭」の文字は、「不快な臭いを消すこと」等の意味を有する語として知られ、また、後半の「茶」の文字は、「茶の若葉を採取して製した飲料」等の意味を有する語として日常親しまれているものである(広辞苑第五版)。

ところで、「茶」には、飲料としての本来の用途、機能とは別に、消臭、脱臭といった特徴、効能を有することが認められるところである。例えば、インターネット・ホームページの「Eco Life Labo (http://www2.wbs.ne.jp/~ecolife/Top.htm)」によれば、「緑茶の効能」の見出しの下、「緑茶は現在では嗜好品という感が強いですが、もともとは高級な漢方薬でした。現在、西洋医学での治療の限界が見えてきている中で、“大自然の恵み”を有効に活用する漢方が再び注目を浴びています。そんな中で皆さんの身近にあるお茶の効能を有効に活用して頂くことは最も簡単な健康法となると思われます・・・・。

【緑茶カテキン】〜現在、緑茶成分の中で注目度ナンバーワンの成分です。お茶の成分全体の8〜15%を占めており、お茶の渋みのもとでもあります。弊社でもこのカテキンの優れた効能である“消臭”“抗菌”“抗酸化”の力に注目して商品化を進めてきました。緑茶カテキンの消臭力は、通常消臭剤として利用されている活性炭の3倍以上の効果が立証されています。その上、近年問題となったO157や食中毒の原因菌までも殺菌する抗菌力が知られています。又、カテキンは話題のポリフェノールの仲間で、酸素の毒性を制御する抗酸化作用もあります。緑茶のポリフェノールはワインの100倍、ココアの50倍で自然界の食品の中で一番の抗酸化力を誇ります。この抗酸化力が“動脈硬化”“老化防止”“発ガン予防” に大変有効に作用します。このようにカテキンは一つの物質で、抗生物質としての働きと抗体としての働きがある唯一の薬なのです。その上、化学薬品でない自然界にある物質ですから人体への副作用もありません・・・。」との解説がある。また、同じく、緑茶の効能について、以下のとおり新聞でも報道されている。

(ア)2000年4月5日付け日本食糧新聞によると、「製茶の下堂園が『舞茸緑茶』開発」の見出しの下、「茶については、緑茶成分のカテキンを中心に抗がん、抗酸化、抗菌、坑ウイルス、消臭など、幅広い生理活性作用が確認されており、それらの機能を生かして飲食用だけでなく、衣、住分野にも広範囲な利用が進んでいる」との記事。

(イ)2002年2月25日付け毎日新聞地方版/奈良によると、「緑茶のエキスで抗菌性や消臭効果のある衣類を開発 県、新年度から研究 */奈良」の見出しの下、「緑茶のエキスを濃縮して粉末にする特許技術を応用し、県は新年度から、抗菌性や消臭効果のある衣類の商品開発に乗り出す。・・・エキス粉末は、抗菌、消臭、坑がんなどに効能があるとされる緑茶のカテキンやアミノ酸などを粉末状にしたもの。」との記事。

(ウ)2001年11月10日付け百歳元気新聞(日本食糧新聞)によると、「ヘルシー企業の顔:東京フードテクノ・原征彦取締役副社長」の見出しの下、「お茶は昔から薬効が知られ、そのもののおいしさもあり、緑茶、紅茶、ウーロン茶など世界中の人に愛飲されている。中でも緑茶には、渋みの成分「カテキン」の含有量が非常に多い。このカテキンは、健康維持はもちろん抗酸化作用や消臭作用など様々な機能性を持っている。その機能性に着目し、茶のカテキンを徹底研究した緑茶抽出物のパイオニア、東京フードテクノ(株)・・・」との記事。

(エ)1997年11月3日付け読売新聞大阪朝刊22頁によると、「養生の仙薬・お茶が静かなブーム ガン予防や老化防止 茶殻捨てずふろに」の見出しの下、「このほか、茶殻をふろに入れると肌がすべすべになるとあって、緑茶エキスを使った化粧水なども発売。お茶から抽出したフラボノイドは消臭効果があり、トイレなどの消臭剤やガム、のどあめなどの食品にも多く利用されている。」との記事。

上記の解説、記事等からしても、茶、特に緑茶に含まれるカテキン類、フラボノイド類の作用による抗菌、消臭効果のあることは一般的にも知られており、また、その効用を生かした商品が開発されていることがわかる。

そして、本願の補正後の指定商品は、消臭効果を有する商品であることが明らかである。

そうすると、「消臭茶」の文字よりなる本願商標を、その指定商品に使用するときは、取引者、需要者をして、その商品が「茶が有する消臭効果を応用したもの(商品)」であること、ないしは「茶」のもつ消臭効果をうたったもの(商品)という、商品の品質、効能を表示したものと理解、認識させるにとどまるものというのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品について使用するときは商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。

なお、請求人は、「本願商標は、一連一体不可分に表示した造語である」旨主張しているが、本願商標については、上記のとおり判断するのが相当であるから、請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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