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Trademark Appeal Case

品質表示と団体商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−3742(T2002−3742/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、団体商標として登録をすべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「秀衡塗」の文字を書してなり、願書記載の第20類及び第21類に属する商品を指定商品として、平成12年2月29日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、平成13年5月29日付け手続補正書をもって、第20類「漆塗の家具,漆塗の木製の包装用容器(「コルク製栓・木製栓・木製ふた」を除く。),漆塗の竹製の包装用容器,漆塗の木製ふた,漆塗の葬祭用具,漆塗のうちわ,漆塗のせんす,漆塗の額縁,漆塗の盆(金属製のものを除く。),漆塗のつい立て,漆塗のびょうぶ,漆塗の木製彫刻」及び第21類「漆塗の食器類(貴金属製のものを除く。),漆塗のこしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),漆塗のナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),漆塗の盆(貴金属製のものを除く。),漆塗のようじ入れ(貴金属製のものを除く。),漆塗のしゃもじ,漆塗のぜん,漆塗のなべ敷き,漆塗のはし,漆塗のはし箱,漆塗のひしゃく,漆塗の化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。),漆塗の靴べら,漆塗の貯金箱(金属製のものを除く。),漆塗の浴室用手おけ,漆塗の花瓶及び水盤(貴金属製のものを除く。),漆塗の香炉」に補正されたものである

2 原査定の拒絶理由

原査定において、「本願商標は、『平安時代陸中の平泉(岩手県)で藤原秀衡一門が使用した漆塗りの椀の意匠をもとにして、大正時代に岩手県盛岡市で再興された漆器』を認識させる『秀衡塗』の文字を普通に用いられる方法で書してなるから、これを本願指定商品中『漆塗の商品』に使用しても、これに接する需要者・取引者は上記の文字に照応する商品を認識するにすぎず、単に商品の品質(産地)を表示するにすぎずないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「秀衡塗」の文字よりなるところ、「秀衡塗」は、原審説示のとおり「大正時代に岩手県盛岡市で再興された漆器」であるが、請求人の提出に係る添付書類第2号及び3号によれば、請求人である「岩手県漆器協同組合」が、昭和60年5月22日付けで当時の通商産業大臣より、伝統的工芸品産業の振興に関する法律第2条第1項及び第2項の規定に基づき、「秀衡塗」を同条第1項の伝統的工芸品として指定されたことが認められる。

また、添付書類第12号によれば、平成12年7月19日付けで岩手県知事より、「秀衡塗」に関する見解書が提出され、その中で、「秀衡塗は、・・岩手県漆器協同組合の厳重な品質管理と技術指導の下で同組合員が製造する漆器に使用されている商標である」旨述べていることからして、岩手県が公式に認定しているものと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標は、請求人の組合に属する構成員に、共通に使用させる商標として、特定の地域で特定の者(構成員)によって生産される商品にのみ使われているものとみて差し支えないから、これを本願指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、請求人の構成員に係る商品を表示するものと認識し把握するものとみるのが相当である。

そうすると、本願商標は、自他商品の識別機能を有しない商標ということはできないから、これを商標法第3条第1項第3号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、その理由をもって本願を拒絶すべきものとすることはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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