Trademark Appeal Case
外来語の品質表示性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−19612(T2000−19612/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ガトーヤウールミックス」の片仮名文字(標準文字による)を横書きしてなり、第30類「即席菓子のもと」を指定商品として、平成11年9月9日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、『菓子、ケーキ』等の意味合いの仏語をカタカナで表した『ガトー』の文字と『ヨーグルト』の意味合いの仏語をカタカナで表した『ヤウール』の文字と『ケーキミックス』、『ホットケーキミックス』のように、湯などを加えればできあがる即席食品を表す『ミックス』の文字を一連に『ガトーヤウールミックス』と書してなるものであるから、これをその指定商品に使用するときは、需要者に『ヨーグルト入りの即席菓子のもと』であることを認識させるに止まり、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、本願商標構成中の「ガトー」の文字部分は、「菓子、ケーキ」(「広辞苑第5版」岩波書店発行)を意味する外来語(仏語)として親しまれているものと認められる。また、本願商標構成中の「ヤウール」の文字は、「ヨーグルト」を意味する仏語の「yaourt」の表音片仮名表記であると認められる。
しかして、本願指定商品の関係から、洋菓子を取り扱う業界において、菓子の原材料及び菓子の名称をフランス語の原語の発音をそのまま採用し、片仮名で表記して普通に使用されている実情がある。
そうとすると、本願商標前半の「ガトーヤウール」の文字部分は、「ヨーグルトを用いたお菓子、ヨーグルト風味のお菓子」を認識するものというべきである。
さらに、本願商標後半の「ミックス」の文字部分は、「所定の材料などをまぜたもの」(「広辞苑第5版」岩波書店発行)を意味し、本願指定商品との関係から、例えば、「ホットケーキミックス」のように、お菓子を作るために予め適した材料が配合されている粉等を指称するものである。
してみれば、本願商標は、全体をして「ヨーグルト風味のお菓子を作るために配合された粉」を認識するものというべきである。
加えて、「ガトーヤウール」の文字が、「ヨーグルトを用いたお菓子、ヨーグルト風味のお菓子」を指称する語として、取引上普通に使用されている実情としては、例えば、次のような新聞記事により、是認できるところである。
(1)「ガトーヤウール」は、甘酸っぱいヨーグルト風味の焼き菓子で、冷やすといっそうおいしくたべられる。(焼き菓子「ガトーヤウール」発売(第一屋製パン) 平成13年7月25日 日本食糧新聞)
(2)今回の統一テーマ「冬の香り」は、フランスのヨーグルト菓子「ガトーヤウール」をヒントに決めた。道内産のヨーグルトを使った生地とキャラメルを共通の材料に、各店が味や作り方などに工夫を凝らした。(統一ブランドの第3段*「冬の香り」を発売*はこだて焼きたてパン研究会 平成13年2月9日 北海道新聞)
以上よりすれば、本願商標をその指定商品に使用した場合、上記実情からしても、これに接する取引者、需要者は、その商品が「ヨーグルト風味のお菓子を作るために配合された粉」であると認識し、商品の品質を表示したものと理解するにとどまるものであるから、本願商標は、結局、商品の品質を表示したものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。
また、本願商標を前記に照応する商品以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。