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Trademark Appeal Case

結合語の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−15149(T2000−15149/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ディスクロージャービジネス」の片仮名文字を横書きしてなり、第9類「映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子応用機械器具及びその部品,レコード」、第16類「印刷物」、第35類「経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,経済に関する情報の提供,企業に関するコンサルタント,経営に関するコンサルタント,経済に関するコンサルタント,市場に関するコンサルタント,広告用ビデオの制作」、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,ビデオテープ・コンパクトディスク及びフロッピーディスクの企画・編集又は制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),映画の上映・制作又は配給,放送番組の制作」、第42類「オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,石版印刷,凸版印刷,凸版印刷機の貸与,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,新聞記事情報の提供」を指定商品及び指定役務として、平成9年9月3日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は『ディスクロージャービジネス』と書してなるが、これは、本願指定商品(役務)との関係においては、『企業の決算内容や投資信託の運用などを公開する仕事(商売)』の意を容易に認識させるものであるから、これを本願指定商品(役務)中、上記意に相応する商品(役務)に使用するときは、単に、商品(役務)の質を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品(役務)以外の商品(役務)に使用するときは商品(役務)の品質(質)の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、「ディスクロージャービジネス」の文字よりなるところ、「ディスクロージャー」は、「情報の開示、特に国、地方自治体における情報の公開、企業内容開示制度、投資家保護のため企業の財務内容を公開すること、商法・証券取引法の規定による(広辞苑第5版)」を意味する語であり、「ビジネス」は、「業務、実務、営業、商業上の取引」等を意味する外来語として知られている。

そして、近年は、行政だけでなく民間企業でもディスクロージャー(情報開示)が企業の責任としてとらえられてきており、ディスクロージャー制度(企業内容等開示制度)も導入され、これに伴い、専用のソフトが開発されたり、公開準備作業等を専門に扱うアウトソーシングを利用したり、受託サービスにより情報開示業務の増強を図っている企業も増えている。そして、その業務(ビジネス)を、ディスクロージャービジネス、ディスクロージャー業務と称していることは、以下の新聞記事情報及びインターネットのホームページ情報により認めることができる。

(ア)中堅・専業印刷8社、98年9月中間決算。6社が減収中堅・専業印刷会社八社(東証上場)の九八年九月中間決算は出版印刷や商業印刷部門が不景気の影響を受け、ビジネスフォームやディスクロージャー関係に事業特化している二社を除いて全社が減収となった。・・・中間期で増収となった二社はいずれも事業特化型の展開をしており、帳票類のビジネスフォーム、株主総会関連などのディスクロージャービジネスと、事業内容に差はあるものの、専業の強みが表れた形だ。(1998.11.20 日刊工業新聞 6頁)

(イ)ビジネストラスト、商法上の決算書類、自動作成ソフト。会計ソフト開発のビジネストラストは、九月上旬に商法上の決算書類を自動作成するソフト「商法大王」を発売する。会計情報を入力すると貸借対照表や損益計算書のほか、営業報告書や株主総会招集通知などが作成できる。ディスクロージャー業務を省力化できるという。価格は一本三十万円。主に中堅企業に売り込み、二〇〇二年に百五十本程度の販売を見込む。(2001/08/30日経産業新聞)

(ウ)情報処理のアスプ、インテックが支援――IRサービス強化。インテックと、亜細亜証券印刷系の情報処理会社、アスプコミュニケーションズ(富山県婦中町、上野守生社長)は三十日、デジタルサービス分野で業務提携すると発表した。・・・アスプはインターネット上で顧客企業に対しディスクロージャー業務に関する情報提供や、株式公開を目指す企業のためのIRサービスを手掛けているが、インテックとの業務提携を通じて、サービス内容の拡充や顧客企業数の拡大を進める。社員数は現在百人だが、「サーバー運用やデータ編集の要員として、今年は四十―五十人を新規採用する」(上野社長)計画だ 。(2000/05/31日本経済新聞 地方経済面 )

(エ)宝印刷と提携 ソフトバンク子会社 ソフトバンク傘下の金融事業会社ソフトバンク・ファイナンスは十五日、企業の情報開示(ディスクロージャー)関連の印刷大手、宝印刷と投資家向け広報(IR)を中心とするディスクロージャー分野で業務提携することで合意したと発表した。業務提携の主体となるのはソフトバンク・ファイナンス子会社のソフトバンク・インベストメント。宝印刷のディスクロージャー業務全般で協力するとともに、「インターネットを通じたIR業務」を新たな事業の柱に加え、次世代のIR専門会社を目指す(1999.11.15 共同通信)

(オ)亜細亜証券印刷、3月から企業の情報開示支援サービス開始。会員制で公開相談や資料 亜細亜証券印刷(社長上野守生氏)は、三月一日から会員制の「ディスクロージャー実務研究会」を発足させ、株式公開企業などの情報開示を全面的に支援する新サービスを開始する。株券や公開関連書類の印刷のほか、各種のコンサルティングで蓄えてきた“実務面”の情報やノウハウを武器に、ディスクロージャービジネス(企業の情報開示支援)で事業拡大を図るのが狙い。公開の相談から関連資料の作成まで、インサイダー情報を一元管理できる印刷企業が信託銀行や証券会社、ベンチャーキャピタルなどに匹敵するコンサルティング機関に成長する可能性も出てきた。・・・ファクシミリ応答で「株主総会招集通知」と「ディスクロージャー実務Q&A」の二種類の事例集を検索し、必要な事例を会員がファクシミリで受信できる。・・・またディスクロージャー実務Q&Aは、過去に同社に寄せられた電話相談をもとに、実務に即した二百七十のテーマが検索できる。(1995.02.28 日刊工業新聞 1頁)

(カ)DLJディレクトの投資情報、ここをチェック、連載<第13回> 今回は「企業開示情報」について解説します。この情報サービスは弊社の1999年6月のサービス開始以来皆様に提供をしている人気の高いコンテンツのひとつです。 この情報は「アイアールギャラクシー」という企業開示情報などディスクロージャービジネスを行っている会社から提供されているコンテンツです。・・・ ここでは、さらに 皆さん自身が投資対象とする企業自身が発表した原文を読んで、投資の判断の一助としていただけることを狙っています。(http://www.dljdirect-sfg.co.jp/DLJJapan/DLJ_sendmail/mail1019.html)

(キ)横浜国際社会科学研究 = Yokohama journal of social sciences / 横浜国立大学国際社会科学学会 税所 哲郎 ( Saisho Tetsuro ) わが国の証券市場へのSTP導入に関する一考察 :ディスクロージャー業務における情報の共有化と業務の効率化( Introduction of Straight Through Processing to Japanese Capital Market : Infomation Sharing and Operation Efficiency of Disclosure Business )【0000316179 】(JPN)( http://www.nii.ac.jp/sokuho/articles/ncid/AA11482816/20010800_6(2).html)

(ク)ベンチャー企業を総合的にサポートするAVAのコンソーシアム組織エンジェル・ベンチャー協会では、ベンチャー企業に対するインキュベーション業務、及び、ディスクロージャー業務を行なうにあたり、実行組織としてコンソーシアムと言う組織を用意しています。ベンチャー支援の立場から、ベンチャー企業が成長する過程で発生する様々な諸問題の解決から、経営指導までを担当し、その活動範囲はAVAの事業全般に渡ります。すでに、公認会計士、税理士、弁護士、司法書士等の有資格者が参加し活動を始めております。(http://www.ava.ne.jp/avaconso.htm)

(ケ)平成12年3月27日ジャスネット コミュニケーションズ株式会社株式公開支援受託サービスを開始!!公開経験を持つ独立公認会計士を組織化し人材紹介を行なっているジャスネット コミュニケーションズ株式会社(東京渋谷 代表取締役 矢島雅己ー公認会計士ト03-5458-0361 http://www.jusnet.co.jp/)は、公開準備会社のニーズに対応するため従来からの公認会計士・MBA(経営学修士)を中心とした人材紹介および派遣事業に加え、株式公開準備業務および公開後のディスクロージャー業務の受託サービスを4月より開始すると発表した。(http://www.jusnet.co.jp/news/20000327.htm)

(コ)「株式公開実務のアウトソーシング」 ポイント 1.株式公開の為には一定の基準をクリアする必要があります。2.実質基準のクリアには膨大な時間と労力が必要で、監査法人や証券会社などは指導を行いますが実務は行いません。3.最近では、株式公開準備作業を専門に行うアウトソーシングを利用する方法が注目されています。・・・ 監査法人(公認会計士)主として商法に基づく会計制度も整備、情報公開制度に適応できる企業体制の整備に関する指導・証券会社証券取引法に基づく公開審査のための提出書類の作成および申請手続に関する指導証券事務代行(信託銀行等)株式全般に関する事務および株主総会に関する指導、これ以外にディスクロージャービジネスといわれる公開申請書類、株主総会関係書類の印刷会社等が株式公開準備に係ります。・・・(第一法規出版株式会社1999年発行)より抜粋。 (http://www.tmic.co.jp/vol/o1/o0590.html)

(2) 以上によれば、本願商標「ディスクロージャービジネス」より理解される文字としての意味合いは、「情報開示業務」であり、これを本願指定商品及び指定役務中、例えば、「経済に関する情報の提供,企業に関するコンサルタント,経営に関するコンサルタント,経済に関するコンサルタント,市場に関するコンサルタント」等の役務について使用した場合、取引者、需要者は、上記した事情よりして、「情報開示に関する業務」であること、つまり、役務の提供内容を表記したものとして理解するに止まり、自他役務の識別標識としての商標とは認識し得ないものというのが相当である。

また、これを前記役務以外の商品及び役務に使用したときは、商品の品質及び役務の質(内容)について、誤認を生じさせるおそれがあるといわなければならない。

そうとすれば、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これと同旨の理由をもって本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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