Trademark Appeal Case
デジタルパルスの品質表示性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第5917号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「デジタルパルス」の片仮名文字と「DIGITAL PULSE」の欧文字とを二段に横書きしてなり、第9類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成8年9月13日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、同10年12月28日差出の手続補正書により、「アーク溶接機,アーク切断機,電気溶接装置,金属溶断機,アーク溶接ロボット,アーク切断ロボット」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、指定商品との関係においてパルス信号をデジタル方式で表した商品であることを表示するにとどまる『デジタルパルス』の片仮名文字を上段に、その欧文字『DIGITAL PULSE』を下段に書してなるものであるから、全体として商品の効能、品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記したとおり、「デジタルパルス」の片仮名文字と「DIGITAL PULSE」の欧文字よりなるところ、構成中の「デジタル」・「DIGITAL」の文字部分は「物理的な量や状態等の情報を数値化して表す方式」を意味し、「デジタル信号」「デジタル回路」「デジタルコンピュータ」等とデジタルによるものにその語が使用されており、また、「パルス」・「PULSE」の文字部分は「動悸、短時間だけ流れる間欠電流・電波(衝撃電流)」を意味する語として広く知られているものである。そうとすると、本願商標は、「デジタル/DIGITAL」と「パルス/PULSE」の二語からなるものと看取され、全体として「デジタル方式によるパルス電流」の意味合いを容易に認識し得るものといえる。
ところで、本願指定商品を取り扱う業界においては、パルス電流を使用したアーク溶接機を「パルスアーク溶接機」と称し製造販売しており、さらに近年においては、デジタルでパルス波を自在に制御できるパルスアーク溶接機も多数製造販売している実状を認めることができる。
してみると、前記した構成文字よりなる本願商標をその指定商品中「アーク溶接機」に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、上記した分野における取引の実情からすると、「デジタル方式により制御されたパルスアーク溶接機」なる意味合いをもって単に商品の品質を表したものと認識するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものといわなければならない。
してみれば、本願商標をその指定商品中「デジタル方式により制御されたパルスアーク溶接機」等のデジタル方式により制御されたパルス電流を使用してなる商品に使用するときは、単に商品の品質を表示するに過ぎないものであり、かつ、該商品以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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