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Trademark Appeal Case

エコ・ソーラー結合の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−13508(T2000−13508/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「エコソーラー」の片仮名文字を標準文字で表してなり、第37類「太陽熱利用の空気調和装置を備えた建物の建築一式工事,太陽熱利用の空気調和装置の建物のへの取り付け・修理・保守」を指定役務として、平成11年1月26日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、「本願商標は、『自然環境の保護』を意味する『エコロジー』の略語として他の語に冠して使用され親しまれている『エコ』の文字に、『太陽エネルギーを利用した』といった意味合いを表す語として使用され親しまれている『ソーラー』の文字を結合させ、全体として『太陽エネルギーを利用して、自然環境に配慮した』といった意味合いを容易に認識させる『エコソーラー』の文字を普通に用いられる方法で表してなるものであるから、これを指定役務に使用してもこれに接する者をしてその役務によって提供される建物等の成果物が、上記意味合いに照応するものであるといった意味合いを理解させるにとどまるもので、役務の質・提供の用に供する物・効能・用途等を表示するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨の認定、判断をして、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、前記構成のとおり「エコソーラー」の文字よりなるところ、「エコ」と「ソーラー」の各文字を結合したものと容易に理解されるものであって、構成前半の「エコ」の文字は、「環境,生態(学)」を意味する語として認識されている。(株式会社自由国民社「現代用語の基礎知識2002」)

そして、「エコ」の文字は、「エコ商品」「エコマーク」「エコライフ」「エコシステム」「エコハウス」等の如く、他の語に冠して、「地球の環境を汚さない」「地球に優しい」の意味合いで、各種商品・役務等に広く使用されているものである。

また、後者の「ソーラー」の文字は、「太陽熱を利用した」の意味を有する「solar」の表音文字として、一般世人に日本語化するほどに広く知られる英語ないしは外来語といえるものであり、かつ、建築設備に関しては、「ソーラーシステム(solar system)」「ソーラーハウス(solar house)」の如く使用されている事実がある。

してみれば、「エコ」と「ソーラー」の文字とを結合させた本願商標は、本願指定役務との関係においては、「地球環境に配慮した太陽熱利用のシステムを備えた建物の建築一式工事」であることを表示したものとして把握されるに止まり、自他商品を識別するための標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。

(2)そして、前示の認定、判断は、下記(ア)ないし(カ)の記事からみても妥当なものとして是認できる。

(ア)「湖東信用金庫、来年5月めどに本店を移転」の見出しの下

湖東信用金庫(滋賀県八日市市、大西和彦理事長、0748・22・2020)は、03年5月をめどに滋賀県八日市市青葉町103の7に本店を移転する。・・・ポケットパークを設置するほかソーラー発電、エコアイスによる省エネなど環境に配慮した設計。(日刊工業新聞 2002年06月13日)

(イ)「発電所住宅 ドイツ、温暖化防止に市民と一体(いい家に住みたい)」の見出しの下

化石燃料に頼らず、自然エネルギーを最大限利用する省エネ住宅の建設がドイツで盛んだ。○環境・経済性を両立 「プラスエネルギー住宅」は、太陽光発電によって、住む人が使うエネルギーよりも多くのエネルギーを生み出す。太陽光を利用すればするほど収益が得られるというわけだ。○太陽光利用、断熱を強化「未来のエコロジー都市」モデルプロジェクトに選定したのを機に市が率先して、環境都市への転換を図っている。一つの試みが、98年につくったエコ団地「ホーアー・ベーク」(3ヘクタール、120戸)。・・・同市のローカルアジェンダ21事務局のトーマス・デルトさんは「住宅の省エネは、温暖化防止の大きな要素。時間はかかっても将来、市民が自分の意思でエコ住宅を建てるモデルになれば」と話す。(朝日新聞社2001年7月23日 東京朝刊 )

(ウ)「[アングル2001]笑顔のエコスクール 三重・川越北小学校=東海」の見出しの下

◆太陽光や雨水利用、間伐材も温かく教室内はヒノキの香りに包まれ、・・・。この春、普通校舎が環境に配慮した「エコスクール」に切り替わった。屋根にソーラーパネルを組み込んで三十キロ・ワットの電力をつくる太陽光発電、職員室の地下には雨水五十トンを蓄えるタンクがあり、トイレや植木の水やりなどに使用する。まさに環境の“モデル建築”だ。 文部科学省の「エコスクール」指定を受け、建て替えた。同様の校舎は全国で百四十七校、東海三県でも二十五校あるが、「これだけ充実した施設は全国でも珍しい」と同省。(読売新聞 2001年07月12日 中部朝刊)

(エ)「[エコハウスに住んで](2)知恵で補う“太陽任せ”(連載)」の見出しの下

太陽熱をいかに利用するか――小林光さん一家は、自然エネルギーを建築に取り入れている「OMソーラー協会」(本社・静岡県浜松市)のソーラーシステムを導入した。太陽熱を屋根で受け、その屋根の下側に空気を流して、熱風を得る。この空気を床下のコンクリートに送り、蓄えて、断熱・気密の高い室内に徐々に放熱する仕組みだ。しかし、エコハウスは万能ではありません。寒いと思ったら上手に補助暖房を使ったり、ちょっと着込んだりするのが、住まい方のコツです」と話す。(読売新聞2001年04月12日 東京夕刊)

(オ)「健康・環境配慮の集合住宅――東京・日野市に完成 建材は自然素材」の見出しの下

住民の健康や地球環境に配慮した集合住宅、“エコロジーマンション”が昨年12月、東京都日野市に完成、入居が始まっている。シックハウス対策として自然素材の建材が可能な限り使われ、太陽光発電や風力発電の設備もある。・・・写真=屋上に設置された温水ソーラー(手前)と太陽光発電装置(奥)写真=自然の板材で仕上げられた谷川さん方の台所カウンター

図=エコロジーマンション「きなりの家」の将来図(読売新聞社2001年1月23日)

(カ)「英でエコホーム計画。太陽光など最大限に活用」の見出しの下

ロンドン南部で環境に配慮したハウジング計画(写真)が進んでいる。・・・このエコ・ビレッジ・ホームはソーラーパネル、南向きの窓、屋上テラスなどを備え、雨水をトイレに利用する。車で仕事に出かけるのを減らすために、オフィス・スペースは自営業者が使うことを念頭に入れてつくられている。(日刊工業新聞 1999年10月25日)

(3)請求人は、本願商標は、全体としてまとまりよく一体的に構成され、特定の観念を生じない造語である旨主張、及び、当庁における審査例を挙げて種々主張するところあるも、本願商標は、前記認定のとおり「地球の環境に配慮した太陽熱利用のシステムを備えた建物の建築一式工事」であることを容易に理解させるものである。また、過去にされた審査例等は具体的、個別的な判断が示されているものであって、本願商標の判断にあたっては過去の審査例等の一部の判断に拘束されることなく検討されるべきものであるから、この点に関する請求人の主張は採用することができない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する

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