Trademark Appeal Case
品番表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−9204(T2000−9204/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第6類の願書に記載のとおりの商品を指定商品として平成10年5月12日に登録出願、指定商品については、平成12年1月20日付け手続補正書で「被覆金属板用合金」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、一般に商品の品番・等級等を表示する記号、符号として普通に採用されているローマ文字二文字『ZT』と『合金』の意味を表す英語『ALLOY』」とを『ZT ALLOY』と一連に書してなるにすぎず、これを指定商品中『合金を材料とする商品或いはこれを構成品とする商品』に使用しても、商品の品質、機能を、用途を表示するにすぎず、前記商品以外の商品に使用しても商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第3条第1項第6号及び同第4条第1項第16号に該当する。」旨の認定、判断をして、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、自己の製造、販売に係る各種製品について、その製品管理上又は取引上の便宜性から欧文字の1文字ないし2文字が商品の等級、品番等を表すための記号又は符号として商取引上類型的に使用していることを考慮すれば、構成中の「ZT」は、商品の等級、品番を表わした記号、符号の一類型と認められる。
また、構成中の「ALLOY」は、「合金」の意味を有する英語であり、本願指定商品との関係でも容易に「合金」を理解し得るものである。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その構成全体から「被覆金属板用合金」の品番、等級又は規格を表示するための記号、符号の一類型と理解するに止まり、何人の業務に係る商品であるかを認識できず、当該商品の出所を示す識別標識としての機能を有しないものというのが相当である。
ところで、合金に関するインターネットホームページ情報によれば、欧文字2文字と「ALLOY」または「alloy」を結合したものが、商品「合金」の品番等を表示するものとして使用されている状況が、例えば以下のホームページ情報で窺える。
(1)千住金属工業株式会社ホームページ(http://www.senju-m.co.jp/j/product/ecosolder/)
エコソルダー・形状ガイド(表)の品番欄に「DY ALLOY」の記載がある。
(2)MITUBISHI MATERIALSホームページ(http://www.mmc.co.jp/nfac/hpm/okegawa/hta-d/p.html)
「三菱マテリアルの耐熱合金データ集」
「物理的性質」の項目 比重・融点・電気抵抗・常温かたさを表した(表)中合金名欄に「MC Alloy」の表示がみられる。
また、合金を原材料とする製品の紹介の中で以下のように欧文字2文字と「ALLOY」、「alloy又は「アロイ」を結合したものが、原材料としての「合金」の品番等を表示するものとして使用されている例がみられる。
(3)デンタルエイド株式会社DENTALAID CO.,LTD(http://www.dentalaid.co.jp/products.html)
製品案内 Products
「その他」の項目中に「CPアロイ(CP−alloy)金属床用コバルトクロム合金。」の記載がある。
(4)阿川サイクルセンター(http://www.agawacycle.co.jp/tuhan/crossbike/merida/ccf8500sx.html)
マウンテンバイクの紹介「2002年モデル MEDIA CROAD CF8500」
製品仕様の表 「Specs:CROAD CF8500」 駆動系の欄「Fハブ:KT ALLOY A55、Rハブ:KT ALLOY A55」の記載がある。
さらに、この他にも合金を原材料とする多用な製品紹介の中で欧文字2文字と「ALLOY」、「alloy」又は「アロイ」を結合したものが、原材料の「合金」の品番等を表示するものとして使用されている例がみられる。
以上のことからすれば、欧文字2文字と「合金」の意を表す「ALLOY」とを結合した標章は、商品「合金」の品番・等級又は規格を表示するための記号、符号として普通に用いられているといわなければならない。
してみれば、本願商標は、前記認定のとおりこれをその補正後の指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その構成全体より性能や原材料が異なる他の「被覆金属板用合金」と区別するために用いられる記号、符号と認識し、何人の業務に係る商品であるかを認識し得ないものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は取り消すことはできない。
なお、本願商標は、前記のとおりその指定商品が「被覆金属板用合金」に補正されたことにより、商標法第4条第1項第16号について該当しないものとなった。
よって、結論のとおり審決する。
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