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Trademark Appeal Case

不使用取消の証拠不十分

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2000−30512(T2000−30512/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2579706号商標の指定商品中「電気通信機械器具、電子応用機械器具」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2579706号商標(以下「本件商標」という。)は、「PRISPECTOR」の文字よりなり、平成2年11月13日登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」を指定商品として、平成5年9月30日登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1及び第2号証(枝番を含む。)を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、その指定商品中「電気通信機械器具,電子応用機械器具」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者、又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実がないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

(2)答弁に対する弁駁

(ア)被請求人提出に係る乙第2号証の使用説明書(1)に添付のカタログは、必ずしも作成年月日が明瞭ではない。また、上記カタログが1992年6月頃には存在していたとしても、これのみでは不十分であり、本件審判の請求の登録前3年以内に本件商標を使用していた事実を立証したことにはならない。

本件審判請求は平成12年4月28日であるから、連合商標となっていた商標の使用事実を立証すべく提出された乙第3及び第4号証は、本件審判において何らの証拠価値を有しないが、本件商標に関しては、乙第4号証の使用説明書(2)の6(2)「インターネット公開ホームページ」のような書類も提出されていない。本件審判の請求の登録前3年以内に実際に本件商標を使用していたのであれば、本件商標の使用と関連付けられた取引書類等を提出することができる筈である。被請求人の主張は.現実の取引を立証するに足るだけの証拠価値のある証拠をもって立証されていないといわざるを得ない。

(イ)また、前記乙第2号証のカタログによれば、被請求人が本件商標を使用していたと主張する商品は、「デジタル画像処理技術を応用し、印刷等の欠陥を検出する、印刷パターン検査装置」であり、「高速画像処理装置を使い、1分間に1,000画面の連続処理が可能です」等の説明がなされている。これと略同様の用途、効能、機能、構造等を有する商品が測定機械器具の範疇に属する商品として、類似群コード10C01をもって日本分類第10類に分類されている(甲第2号証)。したがって、本件審判請求の対象となった商品について本件商標を使用していたものとは判断されない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第4号証を提出した。

本件商標(乙第1号証)は、添付の登録商標の使用説明書(1)(乙第2号証)に記載されているとおり、予告登録前3年以内に日本国内において、商標権者本人が当該指定商品について使用しているものである。

なお、本件商標と連合関係にあった商標登録第2437374号「BLISPECTOR」(乙第3号証)についても、添付の登録商標の使用説明書(2)(乙第4号証)に記載されているとおり、予告登録前3年以内に日本国内において、商標権者本人が当該指定商品について使用しているものである。

4 当審の判断

被請求人の提出に係る登録商標の使用説明書(1)を検討するに、該説明書に添付の商品カタログ(以下「本件カタログ」という。)はその発行日が必ずしも明らかでないが、裏表紙右隅に記載の符号及び該説明書の記載内容に照らせば、その発行年月は1992(平成4)年6月とみることができる。そして、被請求人は本件カタログを現在(2000年8月)も使用中であるとしているが、この点を証明するものは何もない。商品カタログが複数年に亘り使用されることは必ずしも不自然、不可解と断じることはできないとしても、近年の科学技術の進展は著しく本件カタログに掲載の商品分野も例外とはいえないから、こうした技術革新が激しいとみられる分野において、8年(審判請求の登録前3年の時点を基準としても5年)の長きに亘り同じカタログが使用されるとは俄には信じ難いところ、この点をいう請求人の弁駁に対し、被請求人は何ら答弁するところがない。

そうすると、本件カタログが審判請求の登録前3年以内に現実に使用されたことを裏付けるものはないのであるから、結局、該カタログのみに依拠する登録商標の使用説明書(1)では、本件商標の審判請求前3年以内における使用の事実を客観的に証明し得ていないというほかない。

また、被請求人は、本件商標と連合関係にあった登録商標「BLISPECTOR」(登録第2437374号)の使用の事実につき登録商標の使用説明書(2)を添付し言及するところあるも、本件審判の請求は、平成12年4月28日にされたものであるから、連合商標の使用の特例については、すでにその適用はなく(平成8年法律第68号附則第10条)、連合商標の使用をもって本件商標の使用とみなすことはできないし、それぞれの構成文字に照らせば、語頭部においてその綴り字を「PR」と「BL」のように明らかに異にしているから、両者を社会通念上同一の商標と認めることもできない。

以上のとおり、被請求人の提出に係る登録商標の使用説明書(1)及び(2)をもってしては、請求人が主張する如く、審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者本人が本件商標をその指定商品中「電気通信機械器具,電子応用機械器具」について使用していることを証明し得たものとは到底認めることができず、他に本件商標を使用した事実を示す証拠はない。

してみれば、本件商標は、日本国内において継続して3年以上、取消しに係る指定商品について被請求人により使用されていなかったものと認めざるを得ないものであり、かつ、使用されなかったことについて正当な理由があるものとも認められない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、指定商品中の「電気通信機械器具、電子応用機械器具」について取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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