sokuhyo

Trademark Appeal Case

商標不使用取消の証拠

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2001−31006(T2001−31006/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2062132号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和61年1月10日に登録出願され、「Duplo」の欧文字を横書きしてなり、第9類「印刷機械器具、製本機械器具、事務用機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和63年7月22日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の指定商品中『風水力機械器具』についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証(枝番を含む。)を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、その指定商品中「風水力機械器具」について、過去3年間日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実がない。

よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消されるべきである。

(2)弁駁の理由

(ア)乙第1号証及び乙第1号証の1ないし5には、本件商標が付された「真空ポンプ」が独立して商取引における目的物として流通していることはどこにも明示されていない。また、乙第1号証の1ないし5には何れも「Duplo」が全く記載されていない。したがって、これらの証拠は、その証拠能力について検討するまでもなく、本件商標を「真空ポンプ」に使用していたことを立証するものではない。

(イ)乙第2号証及び乙第2号証の1、2には、本件商標が付された「ファン」が独立して商取引における目的物として流通していることはどこにも明示されていない。また、乙第2号証の1、2には、本件商標が全く記載されていない。したがって、これらの証拠は、その証拠能力について検討するまでもなく、本件商標を「DCファンユニット」に使用していたことを立証するものではない。

(ウ)乙第3号証及び乙第3号証の1、2には、本件商標が付された「エアーポンプ」が独立して商取引における目的物として流通していることはどこにも明示されていない。また、該証拠には何れも本件商標が全く記載されていない。したがって、乙第3号証に記載の「エアーポンプ」と乙第3号証の1、2に記載の「ドライポンプ」とが同じ商品か否かを検討するまでもなく、これらの証拠は、本件商標を「エアーポンプ」又は「ドライポンプ」に使用していたことを立証するものではない。

(エ)乙第4号証及び乙第4号証の1には、本件商標が付された「エアーポンプ」が独立して商取引における目的物として流通していることはどこにも明示されていない、また、該証拠には何れにも「エアーポンプ」又は「ドライポンプ」に本件商標が付されたことを示す記載は全くない。したがって、これらの証拠は、本件商標を「エアーポンプ」又は「ドライポンプ」に使用していたことを立証するものではない。

(オ)乙第5号証及び乙5号証の1に係る製品の「エアーブロア(サバッキ)DC−AB」は、乙第5号証の表面にも記載されているように、「折込広告に空気を入れ込むさばき作業を、簡単にこなす」という特定の目的をもった「紙さばき機」であり、乙第5号証及び乙第5号証の1に記載の内容からみても、他の目的に転用できるような製品ではなく、09C0lの類似群コードが付されるべき「風水力機械器具」に相当するものではない。

(カ)乙第6号証及び乙6号証の1に係る製品の「エアージョガーNJ−100」は、乙第6号証にも記載されているように、「紙さばき、紙揃え作業」を行うための専用機であり、乙第6号証及び乙第6号証の1に記載の内容からみても、他の目的に転用できるような製品ではなく、09C0lの類似群コードが付されるべき「風水力機械器具」に相当するものではない。

また、乙第6号証の2、3において、「エアージョガーNJ−100」の部品である「送風ファン」が故障等の場合における交換部品として本件商標を付して、単独で商取引における目的物として流通しているとする、乙第6号証の2は、単に「サービス出荷明細」なる書類に「バイパスファン」の項目があることを示しているにすぎない書類であり、乙第6号証の3は、単に「図番別出荷実績照会」なる書類が「バイパスタイプファン」に関する一覧であることを示しているにすぎない書類であり、これらの書類には本件商標は何処にもみあたらない。

以上、被請求人は、乙第1号証ないし乙第6号証を提出して、本件商標を、「風水力機械器具」に使用している旨を主張しているが、該証拠は、本件商標を「風水力機械器具」に使用していたことを立証するものではない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第6号証(枝番を含む。)を提出した。

(1)被請求人は、本件商標を「風水力機械器具」について使用しているものであり、請求人の請求理由は全く当を得たものでない。

(2)本件商標を使用していることの証明

(ア)乙第1号証は、被請求人発行のカタログ「新聞広告中入機インサータDI−2100」である。

そして、本件商標と同一又は社会通念上同一と認められる標章が、カタログの表紙左上部分及び表紙中央部に配置した本製品のDI−2100の正面部分、さらに、第2頁・第3頁の見開き部分中、中央部に配置した本製品のDI−2100の正面部分に表示されている。なお、乙第1号証の裏表紙右下部分には「このカタログの内容、1998年12月現在のものです。」との記載がある。

「インサータDI−2100」は、新聞広告中入機であるが、その部品として「真空ポンプ」が使用されている。このことは、「インサータDI−2100」に関する、「メンテナンスマニュアル」(乙第1号証の1)中、第47頁ないし第49頁の「真空ポンプ」の項及び、「パーツカタログ」(乙第1号証の2)中、第49頁の「真空ポンプ部」からも明白である。

また、この「真空ポンプ」は、故障等の場合の交換部品として本件商標を付して、それ自体独立して商取引における目的物として流通しているものである。その事実は、2000年3月21日〜2000年3月31日のサービス出荷明細(乙第1号証の3)からも明白で、被請求人である株式会社デュプロから販売会社であるデュプロ販売株式会社への出荷事実が示され、出荷品目中に「DI−2100の真空ポンプ」が出荷数1、単価91,650、金額91,650として記載されている。

さらに、2001年2月21日〜2001年2月28日のサービス出荷明細(乙第1号証の4)からも、「DI−2100の真空ポンプ」が出荷されていることが明白である。

また、図番別出荷実績照会(乙第1号証の5)は、図番98Yー85140真空ポンプに関するもので、被請求人から全国の販売会社に出荷した実績を示すものである。

(イ)乙第2号証は、被請求人発行のカタログ「エアーサクションコレータDC−10/60」である。

そして、本件商標と同一又は社会通念上同一と認められる標章が、乙第2号証の表紙左上部分及び裏表紙左上部分に表示されている。なお、乙第2号証の裏表紙右下部分には「このカタログの内容、2000年8月のものです。」との記載がある。

「DC−10/60」は、コレータであるが、その部品として送風及び吸引を行う「ファン」が使用されている。この「ファン」は、故障等の場合の交換部品として本件商標を付して、それ自体独立して商取引における目的物として流通しているものである。その事実は、2001年9月1日〜2001年9月13日のサービス出荷明細(乙第2号証の1)からも明白で、被請求人である株式会社デュプロから販売会社であるデュプロ株式会社(東京)への出荷事実が示され、出荷品目中に「DC−10/60のDCファンユニット」が出荷数4、単価2,900、金額11,600として記載されている。

また、図番別出荷実績照会(乙第2号証の2)は、図番11Aー80400DCファンユニットに関するもので、被請求人から全国の販売会社に出荷した実績を示すものである。

(ウ)乙第3号証は、被請求人発行のカタログ「サクションコレータDC−10000S」である。

そして、本件商標と同一又は社会通念上同一と認められる標章が、乙第3号証の表紙右上部分及び第2頁、第3頁の見開き部文中、中央部分に配置した本製品の「DC−10000S」の側面部分に、さらに、第3頁の右上部分に表示されている。なお、乙第3号証の裏表紙右下部分には「このカタログの内容、1995年5月1日のものです。」との記載がある。

「DC−10000S」は、コレータであるが、その部品として「エアーポンプ」が使用されている。このことは、乙第3号証の裏表紙右下部分に「エアーポンプ......¥283,000」との記載からも明らかである。

また、この「エアーポンプ」は、故障等の場合の交換部品や、「DC−10000S」を増設して使用する場合に本件商標を付して、それ自体独立して商取引における目的物として流通しているものであり、そのために単品としての価格を表示している。

さらに、「エアーポンプ」が部品として使用されていることは、「DC−10000S」に関する「取扱説明書」(乙第3号証の1)及び「設置説明書」(乙第3号証の2)からも明白である。

(エ)乙第4号証は、被請求人発行のカタログ「サクションコレータDC−8000S」である。

そして、本件商標と同一又は社会通念上同一と認められる標章が、乙第4号証の表紙右上部分及び表紙中央部分に配置した本製品のDC−8000Sの側面部分に、さらに、第2頁の左上部分に表示されている。なお、乙第4号証の裏表紙右下部分には「このカタログの内容、1992年12月現在のものです。」との記載がある。

「DC−8000S」は、コレータであるが、その部品として「エアーポンプ」が使用されている。このことは、乙第4号証の裏表紙右下部分に「エアーポンプ......¥283,000」との記載からも明らかである。

また、この「エアーポンプ」は、故障等の場合の交換部品として本件商標を付して、それ自体独立して商取引における目的物として流通しているものであり、そのために単品としての価格を表示している。

そして、「エアーポンプ」が部品として使用されていることは、「DC−8000S」に関する「パーツカタログ」(乙第4号証の1)からも明白である。

(オ)乙第5号証は、被請求人発行のカタログ「エアーブロア(サバッキ)DC−AB」である。

そして、本件商標と同一又は社会通念上同一と認められる標章が、乙第5号証の表紙左上部分に表示されている。なお、乙第5号証の右下部分には「このカタログ記載内容は1993年3月現在のものです。」との記載がある。

「エアーブロア(サバッキ)DC−AB」は、紙さばき機であるが、折込広告に空気を入れ込むさばき作業を行うために、送風機(エアーブロアー)として使用するものである。

また、送風機として使用されていることは、「エアーブロア(サバッキ)DC−AB」に関する、「取扱説明書」(乙第5号証の1)からも明白である。

(カ)乙第6号証は、被請求人発行のカタログ「エアージョガーNJ−100」である。

そして、本件商標と同一又は社会通念上同一と認められる標章が、乙第6号証の表紙左上部分に表示されている。なお、乙第6号証の裏表紙右下部分には「このカタログの内容、2000年3月のものです。」との記載がある。

「エアージョガーNJ−100」は、紙さばき、紙揃え機であるが、紙と紙の隙間にエアーを吹き込むさばき作業を行うために、送風機として使用するものである。

また、送風機として使用されることは、「エアージョガーNJ−100」に関する、「取扱説明書」(乙第6号証の1)からも明白である。

そして、「エアージョガーNJ−100」は、その部品として「送風ファン」が使用され、故障等の場合の交換部品として本件商標を付して、それ自体独立して商取引における目的物として流通しているものである。その事実は、2001年6月1日〜2001年6月14日のサービス出荷明細(乙第6号証の2)からも明白で、被請求人である株式会社デュプロから販売会社であるデュプロ販売株式会社への出荷事実が示され、出荷品目中に「NJ−100のバイパスタイプファン」が出荷数1、単価16,200、金額16,200として記載されている。

また、図番別出荷実績照会(乙第6号証の3)は、図番888ー10050バイパスタイプファンに関するもので、被請求人から全国の販売会社に出荷した実績を示すものである。

(キ)乙第1号証ないし乙第6号証は、乙第1号証が1998年12月、乙第2号証が2000年8月、乙第3号証が1995年1月、乙第4号証が1992年12月、乙第5号証が1993年3月、乙第6号証が2000年3月以降から現在まで継続して、被請求人である株式会社デュプロが、その製品の販売会社及び販売会社の各支店に不特定数の者が見得るような状態で頒布している。

以上のごとく、本件商標は、本件審判の請求登録日である平成13年10月17日(5日は誤記)前3年以内に、日本国内において被請求人及び通常使用権者(被請求人の製品の販売会社であるデュプロ株式会社及びデュプロ販売株式会社)が、「風水力機械器具」に属する商品(真空ポンプ、ファン、エアーポンプ、送風機)について使用しているものである。

したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に該当するものでない。

4 当審の判断

(1)被請求人が本件商標の使用の事実を示すものとして提出した乙第1号証及び乙第1号証の1ないし4からは、以下の事実を認めることができる。

乙第1号証は、被請求人の作成に係る「INSERTER 新聞広告中入機(インサータ)DI−2100」と表題のある「新聞広告中入機」の商品カタログと認められる。そして、このカタログの表紙左上には本件商標と同一の商標と認め得る「Duplo」の欧文字が「情報を美しく。デュプロ」の文字の下段に表示されており、同じく裏表紙左下に発売元「株式会社デュプロ」の表示があり、その下に小さな文字で「このカタログの内容は、1998年12月現在のものです。」と記載されている。

乙第1号証の1は、「デュプロインサータ/スタッカDI−2100/DI−25S(メンテナンスマニュアル)」と表題のある印刷物で、その各機構部の説明中の「1−30」の項で「真空ポンプ」の図面、概要、取り扱い等が説明、記載されている。同じく乙第1号証の2は、「デュプロインサータ/スタッカDI−2100/DI−25S(パーツカタログ)」と表題のある印刷物で、その各部の説明中の「39」の項で「真空ポンプ部」の図面、部品番号、部品名称等が記載されている。ちなみに部品番号(98Y−85140)は部品名称(真空ポンプ)と表示されている。

乙第1号証の3、4は、「サービス出荷明細」(「00年3月21日〜00年3月31日」「株式会社デュプロ御中」及び「01年2月21日〜01年2月28日」「デュプロ株式会社(大阪)御中」の日付、宛名がそれぞれ記載されている)と表題のある取引の明細書類(写し)で、この書類には他の製品と共に「真空ポンプ」(98Y−85140)の欄に出荷数、単価、金額等が印字されており、日付は、それぞれ「00年3月28日」と「01年2月23日」と記入されている。

乙第1号証の5は、図番別出荷実績照会の図番98Yー85140真空ポンプに関するもので、被請求人から全国の販売会社に出荷した実績が示されている。

(2)以上のことから、上記の「商品カタログ、メンテナンスマニュアル、パーツカタログ」及びその取引の明細書類と認められる「サービス出荷明細」、「図番別出荷実績」を総合すれば、カタログに掲載されている「新聞広告中入機」の部品として「真空ポンプ」が使用されていて、この「真空ポンプ」が独立して商取引(販売)に付されていることが推認される。また、上記の使用に係る商品「真空ポンプ」は、「風水力機械器具」に属する商品と認め得るものである。

さらに、商品カタログの内容(1998年12月現在)及び取引の明細書類「サービス出荷明細」の「真空ポンプ」が出荷された日付(「00年3月28日」と「01年2月28日」)によれば、いずれも本件商標が本件審判の予告登録前3年以内に使用されていたことを認めることができる。

しかして、「真空ポンプ」は、「新聞広告中入機」の故障等の場合の交換部品として、それ自体独立して商取引されること上記のとおりであるところ、その「新聞広告中入機」を販売するに際して、新聞広告中入機カタログ、メンテナンスマニュアル及びパーツカタログがセットとして用いられ、頒布されるところであり、その場合の「新聞広告中入機」に関する商品カタログに「情報を美しく」の文字を伴って被請求人のハウスマークとして表示されているものと認識できる本件商標は、メンテナンスマニュアル、パーツカタログに表されている部品としての「真空ポンプ」にも自他商品の識別機能が化体しているというのが相当である。

してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人により本件商標と社会通念上同一の商標と認められる商標を本件審判の請求に係る商品「風水力機械器具」中の「真空ポンプ」について、使用されていたものと認めることができる。

(3)請求人は、本件商標の使用について、種々述べているが前記のとおり判断されるから、請求人の主張は採用できない。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、指定商品中の「風水力機械器具」についての登録を取り消すべきものではない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。