Trademark Appeal Case
「カラフルメール」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−19143(T2001−19143/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「カラフルメール」の片仮名文字を標準文字とし、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子応用機械器具及びその部品,遊園地用機械器具,スロットマシン,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,磁心,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,自動販売機,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,家庭用テレビゲームおもちゃ」及び第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与,電子計算機端末による通信ネットワークへの接続の提供,特定の者に専用させた設備による通信,電子計算機端末による通信ネットワークへの加入の取次ぎ,通信回線を利用した付加価値通信網の提供,コンピュータ通信ネットワークによる映像・音声・データの送信」を指定商品及び指定役務として、平成12年5月12日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、商品及び役務との関係から『コンピュータ通信網を利用して送られる多彩な伝言(方法)』を直ちに思い起こさせる『カラフルメール』の文字を書してなるものであるから、これを本願指定商品・役務中、電気通信機械器具や移動体電話による通信などに使用しても、取引者・需要者は『カラフルメールの出来る通信機器もしくはその通信サービス』といった程度に理解・認識するにとどまり、単に商品・役務の品質・質を表示するにすぎず、本願商標は、自他商品・役務の識別標識としての機能を有しないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品・役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記の構成のとおり「カラフルメール」の文字を書してなるところ、これは「カラフル」と「メール」の両文字を組み合わせてなるものと理解されるところ、上記「メール」の文字は、本来的には「郵便、郵便物」を意味する英語(mail)であるが、本願の指定商品・指定役務中の電子応用機械器具、電気通信機械器具及び通信等との関係においては、「電子メール」を表したものと容易に認識されるものというべきである。
また、近年の情報通信産業の発展は目覚ましく、コンピュータが各企業はもとより家庭にも普及進展しているところ、「コンピュータネットワークに接続できる環境を持っている人あてに、メッセージを記録したデータを配信するシステム」を電子メール(electronic mail;e・ma i l)と称し、「郵便のイメージに近いことからメールの名称が使われる」とされている(日経BP社発行「日経パソコン新語辞典99年版」参照)。
さらに、電子メールの送受信をメールサーバ一との間を管理するための電子メールソフトによりユーザーはLANや電話回線等を通じてアクセスするが、メッセージの作成・変換、送受信や返信、転送等のメール配信、メールアドレス管理、受信メールの自動仕分け等の機能、メッセージの暗号化等のセキュリティー機能を備えた操作等が簡単に行えるもの、単に文字のみだけではなく、画像や色彩を付加し色彩豊かなメールや色あざやかなメールを作成することができるソフト或いは携帯電話等が多数製造販売され、また、それらの通信サービスも行われており、国内ばかりでなく世界中の人々と情報交換することが可能となっていることは周知の事実である。
してみれば、前記したとおり本願商標は「カラフルメール」の文字を書してなり、その構成中「メール」からは前記したとおり「電子メール」の意味が、「カラフル」からは「色彩豊かな、色あざやか」の意味が一般に理解されるから、本願商標は全体として「カラフル(色彩豊か)な電子メールができること」といった程度の意味合いを容易に認識し得るものである。
上記の事実と取引の実情よりすると、「カラフルメール」の文字よりなる本願商標をその指定商品・指定役務について使用した場合、これに接する取引者・需要者は、「カラフル(色彩豊か)な電子メールが作成できること」あるいは「カラフル(色彩豊か)な電子メールが通信できること」なる意味合いを表したものと容易に理解し、自他商品・自他役務を識別する標識たる商標とは認識し得ないものとみるのが相当である。
してみると、本願商標は、これをその指定商品中「カラフルなメールの作成機能を有する携帯電話機」、「カラフルなメールを作成するためのプログラムを記憶させた磁気ディスク」等の「カラフルなメールを作成するために使用される商品」について使用するときは単に商品の品質・機能を、また、その指定役務中「移動体電話によるカラフルなメールの通信」、「電子計算機端末によるカラフルなメールの通信」等の「カラフルなメールの通信に関する役務」について使用するときは、単に役務の質を表示するにすぎないものであって、これら以外の商品及び役務について使用するときは、商品の品質又は役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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