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Trademark Appeal Case

記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第19141号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「通信介護」及び「help line」の文字を上下二段に横書きしてなり、第9類「通信介護用電子機器,通信介護用音声録音再生装置,通信介護用無線通信装置,通信介護用遠隔操作機器,通信介護用映像音声送受信機器,通信介護用物品類」を指定商品として、平成10年5月11日に登録出願され、その後、指定商品については同15年3月20日付の手続補正書により「接触、温度、振動等の検知センサー及び相互通信回路からなる身体不自由者、独身生活者、病人等の緊急時の介護通信装置」と補正されたものである。

2 原審における拒絶理由の要点

(1)本願商標は、「通信しながら介護するもの」程度の意味合いを理解・認識させる「通信介護」の文字と、「インターネット等を利用して援助するもの」を理解・認識させる「help line」の欧文字とを二段に書してなるものであるから、全体として「インターネット等の通信を利用しながら介護を援助するもの」の意味合いを需要者に認識、理解させるにとどまり、これを指定商品中、上記に照応する商品又はこれを構成品とする商品、例えば電気通信機械器具や電子応用機械器具など通信関係に用いられる商品に使用しても、単に商品の品質(機能)、用途を表示するにすぎない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)指定商品は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願の指定商品は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。

したがって、本願は商標法第6条第1項の要件を具備しない。

3 当審の判断

(1)本願商標は、上記のとおりの構成からなるところ、その構成中の「通信」の文字が「人がその意思を他人に知らせること、音信を通ずること、郵便・電信・電話などによって意思や情報を通ずること」を、「介護」の文字が「高齢者・病人などを介抱し、日常生活を助けること」をそれぞれ意味する語(岩波書店発行「広辞苑第5版」)として知られているとしても、両語を結語した「通信介護」の文字から原審説示の如き意味合いが直ちに看取されるものとはいい難い。また、本願商標の構成中の「help line」の文字は、「悩み事相談電話」の意味を有する英語(研究社発行「英和中辞典」)であり、これより直ちに原審説示の如き意味合いが看取されるともいえない。

そして、職権をもって調査するも、「通信介護」及び「help line」の文字が原審説示の如き意味合いを有する語として本願の指定商品の業界において普通に使用されている事実も見出せなかった。

そうすると、本願商標は、全体として「インターネット等の通信を利用しながら介護を援助するもの」の如き意味合いを理解・認識させるようなものではなく、商品の品質(機能)、用途を表示したものともいえないから、上記構成からなる標識として、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものというべきである。また、本願商標をその指定商品に使用しても、商品の品質の誤認を生じさせるおそれはないものというのが相当である。

(2)本願の指定商品については、上記1のとおり減縮補正された結果、その内容及び範囲が明確になったものと認められる。

したがって、本願は商標法第6条第1項の要件を具備しない旨の拒絶理由は解消したものというべきである。

(3)以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当し、かつ、本願が同法第6条第1項の要件を具備しないとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものではなく、取消を免れない。

その他、本願について拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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