sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

勝訴(請求認容)

図形と称呼の非類似判断

審判番号
平成10年審判第7644号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録をすべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙(1)に示したとおりの構成よりなり、第37類「水処理施設・レジャー施設・プール施設の施工・補修・改造工事,水処理施設・レジャー施設・プール施設の施工・補修・改造工事に関するコンサルティング,水処理施設・レジャー施設・プール施設の保守・管理,水処理施設・レジャー施設・プール施設の保守・管理に関するコンサルティング,水処理施設・レジャー施設・プール施設の運転管理,水処理施設・レジャー施設・プール施設の運転管理に関するコンサルティング」を指定役務として、平成7年7月28日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用登録商標

原査定において本願の拒絶の理由に引用した登録第3189563号商標(以下「引用商標]という。)は、別紙(2)に示した構成よりなり、第37類「屋内配線工事,電気工事,空気調和装置・電気器具の設置工事」を指定役務として、平成4年9月30日登録出願、同8年8月30日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標と引用商標は、それぞれ別紙(1)(2)に示したとおり、前者は「KURITAZ」の欧文字と図形との組み合わせよりなるものであり、後者は「FUTAmI」の欧文字と図形との組み合わせよりなるものである。

そして、両商標中の図形部分は、いずれも内角の一つを90°とする二等辺三角形の、等しい二辺に対する他の一辺上に、その一辺の長さより直径の長さが短い円図形を二分するように配置し、二等辺三角形と円図形の半円部分とが重ね合わさった部分を白抜きにしたものを基本とするところ、本願商標中の図形部分(以下「本願図形」という。)は、半円の白抜き部分以外の部分は黒く塗りつぶされているのに対し、引用商標中の図形部分(以下「引用図形」という。)は、半円の白抜き部分以外の残りの半円部分は赤色で、残りの二等辺三角形の部分は濃紺で塗りつぶされてなるものである。

また、本願図形は、二等辺三角形の90 ゚の内角部分が右下に、円図形の黒塗り部分が左上になるように描いてなり、該図形の下に「KURITAZ」の文字が書されているところから、全体として安定感がある印象を与えるものであるのに対し、引用図形は、二等辺三角形の90 ゚の内角部分が左上に、赤く塗りつぶされた半円部分が右下になるように描いてなり、赤い半円部分の下に「FUTAmI」の文字部分が濃紺で書されているところから、全体として不安定な図形部分を文字部分が支えるといった印象を与えるものである。

してみると、本願図形と引用図形とは、二等辺三角形と円図形との組み合わせよりなるという点において共通するものであるとしても、色彩の有無の差異、180度回転移動させた配置の差異等により看者に別異の印象を与えるとみるのが相当である。

また、両商標は、その図形部分が文字部分に比べ顕著に描かれているものであるとはいえ、構成中の文字部分が全く無視されるというものではなく、両商標中の文字部分は、簡潔、明瞭に、それぞれ「KURITAZ」、「FUTAmI」と書されているものであるから、両商標に接する取引者、需要者は、該文字部分より生ずる称呼を、自他役務の識別標識として捉え、取引に資する場合も決して少なくないものとみるのが相当である。

加えて、本願商標と引用商標が使用される役務は、前者が水処理施設等の施工、保守、管理などであり、後者が電気工事等に関するものであるところから、商標が表示される看板、工事現場の機械器具、貨物自動車等は、流々転々とする商品と異なり、ある程度一定の向きをもって使用され、そこに付される商標も天地逆転しにくいことなどを併せ考えると、両商標をそれぞれの指定役務について使用しても、その出所について誤認混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。

そうとすれば、本願商標と引用商標は、これを時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、互いに相紛れるおそれはないから、外観上類似するものということはできない。

また、両商標は、それぞれの文字部分より生ずる「クリタス」と「フタミ」の称呼は、構成する各音の音質の差等により、明瞭に聴別し得るものである。

さらに、両商標は、全体として特定の観念を生ずるものではないから、観念上比較することができないものである。

してみると、本願商標と引用商標は、外観、称呼、観念のいずれの点においても非類似の商標といわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとして拒絶をすべきものとすることはできない。

その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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