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Trademark Appeal Case

「ピクノ」称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90627(T2002−90627/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4574388号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4574388号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年5月22日に登録出願、「ピクノリッチ」の片仮名文字と「PYCNO RICH」欧文字を上下二段に横書きしてなり、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年6月7日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、平成10年6月1日に登録出願、「PYCNO」の欧文字を標準文字とし、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年12月24日に設定登録された登録第4348212号商標(以下「引用商標1」という。)、平成10年5月27日に登録出願、「ピクノ」の片仮名文字を標準文字とし、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年12月24日に設定登録された登録第4348211号商標(以下「引用商標2」という。)及び平成11年11月12日に登録出願、「PYCNOL」の欧文字を標準文字とし、第3類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年1月26日に設定登録された登録第4449257号商標(以下「引用商標3」という。)と類似の商標であり、かつ、その指定商品と同一又は類似である。

また、本件商標は、本件商標をその指定商品に使用すると、周知著名な商標「PYCNOGENOL」あるいは引用商標1ないし引用商標3に係る商品との関係で出所の混同、品質の誤認を生ずる。

さらに、本件商標権者は、「PYCNOGENOL」商標が周知、著名であることを認識し、その要部をコピーし、その業務上の信用を利用しているから、不正の目的をもって使用するものに該当する。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第16号及び同第19号に該当し、その登録を取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、「ピクノリッチ」と「PYCNO RICH」の文字よりなるところ、該文字は、一連一体不可分に書されているものであって、これを殊更、分離観察してみなければならない特段の理由は見あたらない。

してみれば、本件商標は、「ピクノリッチ」、「PYCNO RICH」の文字に相応し、「ピクノリッチ」の称呼のみを生ずるものというのが相当である。

他方、引用商標1及び引用商標2はそれぞれ前記したとおりの構成及び指定商品よりなるものであるところ、本件商標とは商標及び指定商品において何ら類似するところのない非類似ものと認められる。

また、引用商標3は「PYCNOL」の文字に相応し、「ピクノル」の称呼を生ずるものであるが、本件商標より生ずる「ピクノリッチ」の称呼とはその音構成、音数の相違よりすれば、明らかに聴別し得るものである。さらに、本件商標は、全体として特定の意味を有しない造語よりなるものと認められるから、観念において比較することはできないものであり、外観においても区別し得る差異を有するものである。

してみれば、本件商標と引用商標3とは、その称呼、観念及び外観のいずれの点においても非類似の商標というべきである。

さらに、申立人の提出に係る甲第42号証ないし甲第45号証及び甲第47号証ないし甲第55号証等によれば、「PYCNOGENOL」「ピクノジェノール」(以下まとめて「使用商標」という。)は、松の樹皮抽出物からなる加工食品に使用され、本件商標の登録出願時には、我が国において広く知られていたものと認め得るとしても「PYCNO」「ピクノ」のみを使用している証左は見あたらない。

そうして、使用商標は、「PYCNOGENOL」、「ピクノジェノール」の文字を一連一体に使用しているものであって、これを殊更、分離観察してみなければならない特段の理由は認められないから、使用商標は、その文字に相応し「ピクノジェノール」の称呼のみを生ずるものであり、本件商標より生ずる「ピクノリッチ」の称呼とは、後半部において「ジェノール」と「リッチ」の音の差異を有し、明らかに聴別し得るものである。また、本件商標は、前記したとおり、造語よりなるものであるから、観念においては比較することはできないものであり、外観においても区別し得る差異を有するものである。

そうとすれば、本件商標と使用商標とは、非類似の商標であり、別異の商標と認識、理解されるものであって、本件商標は、申立人又は使用商標を連想、想起することはないから、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者をして、申立人又は申立人と経済的、組織的に関係のある者の業務に係るものであるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。

また、本件商標は、造語よりなるものであって、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標というべき理由はない。

さらに、本件商標権者は、申立人の使用商標が周知、著名であることを認識し、その業務上の信用を利用し、不正の目的をもって使用するものと断定する根拠は見あたらない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第16号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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