Trademark Appeal Case
「ソフトエッグ」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90750(T2002−90750/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4588199号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年6月7日に登録出願、「ソフトエッグ」の文字(標準文字)よりなり、第29類「卵,加工卵」を指定商品として、同14年7月19日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、「ソフトエッグ」の文字を普通に用いられる方法で表示したにすぎないから、これをその指定商品中の「やわらかく茹でた卵」について使用しても、これに接する取引者・需要者は、その商品が「やわらかく茹でた卵」そのものであると認識するに止まり、また、「上記以外の風味や口当たりがやわらかい卵及び加工卵」等に使用しても、その商品が「やわらかい商品」であると認識するに止まる。さらに、「上記以外の卵及び加工卵」に使用するときは、あたかもその商品が「やわらかく茹でた卵若しくはやわらかい商品」であるかのごとく、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、商標法第43条の3第2項に基づき取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は「ソフトエッグ」の文字を標準文字で一連に書してなるものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当すると主張し、その事実を証する書面として、甲第2号証ないし同第50号証(枝番を含む。)を提出した。
しかるところ、申立人が提出した甲各号証において、「ソフトエッグ」の文字の使用例は甲第9号証ないし同第15号証(枝番含む。)及び同第18号証に存在するが、甲第18号証の新聞記事(申立人会社の業務用向け新商品を紹介するもの)のほかは、いずれもインターネット上に公開するホームページ情報であって、「ソフトエッグ」をキーワードとして検索した結果得られた情報と認められるものであり、インターネット上にある膨大な量のホームページの中でのわずか数件(10件)にすぎず、しかもその中には個人名義のホームページも4件含まれるなど、使用例としては決して多いとはいえないものであるばかりでなく、その使用例も具体的意味合いまでは不明であって、必ずしも一定の意味合いの語として一般に認知されているとまでは認め難いところであるから、この程度の使用例をもって取引者・需要者の間に普通に使用されているとはいい得ないものと判断するのが相当である。
また、申立人提出の甲第2号証(旺文社発行・和英中辞典)の「半熟の卵」の項には「a soft boiled egg」とあるのに対して、本件商標は「ソフトエッグ」であるから、本件商標は必ずしも「半熟の卵」を意味する英語の字音表示とはいえないものである。
さらに、本件商標は、その全体から「やわらかい卵」程度の意味合いが想起されるが、その意味するところは漠然としたものであって、その意味合いも個々の具体的な使用状況により変遷するものといえるから、前記意味合いの故をもって直ちに商品の品質を表示するものということはできない。
そうとすれば、申立人提出の甲各号証によっては、「ソフトエッグ」の文字が本件商標の登録査定時において、商品の品質・効能等を表示するものとして普通に使用されていた事実を証するものとしては不十分であるというべきであり、本件商標は自他商品識別標識としての機能を十分に有するものといわざるを得ない。
そして、他に申立人主張の事実を認めるに足る証拠の提出は見当たらない。
してみれば、本件商標はその指定商品のいずれの商品についても、その商品の品質・効能を普通に用いられる方法で表示する標章として取引者・需要者の間に認識されていたとは認め得ないところである。
さらに、本件商標がその指定商品について使用された場合、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものとすべき事実は認められない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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