Trademark Appeal Case
称呼の清濁音の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90507(T2002−90507/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4561036号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成12年6月8日に登録出願、第1類、第5類、第6類、第19類及び第37類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品・指定役務として、同14年4月19日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4445351号商標(以下「引用商標」という。)は、「ONDEX」の文字を標準文字により書してなり、平成11年9月29日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年1月12日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)商標法第4条第1項第11号の該当性について
本件商標から生ずる「オンテックス」の称呼と引用商標から生ずる「オンデックス」の称呼とは、中間音たる「テ」と「デ」の差異に過ぎない。
そして、本件商標の指定商品中の第19類の指定商品と引用商標の指定商品とは同一又は類似の商品である。
(3)商標法第4条第1項第19号の該当性について
引用商標は、申立人の本国においてのみならず、世界的に著名な商標であり、かつ、申立人の造語である引用商標と極めて類似する本件商標を我が国で登録することは、公正な取引秩序に違反し信義則に違反する目的が十分に推認されるものである。
(4)したがって、本件商標の指定商品中、第19類に属する指定商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第19号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲に示したとおり、一部図案化された「ONTEX」の欧文字と「オンテックス」の片仮名文字とを二段に書してなるものであるから、その構成文字に相応して「オンテックス」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、前記のとおり「ONDEX」の文字を標準文字により書してなるものであるから、その構成文字に相応して「オンデックス」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、この両称呼を比較するに、両称呼の差異は中間における「テ」と「デ」の音の差異とはいえ、「テ」の音は澄んだ音として聴取される清音であるのに対して、「デ」の音は重く響く濁音であり、その音質に明らかな差異を有するばかりでなく、相違する「テ」と「デ」の音がいずれも促音を伴うことから、「テ」及び「デ」の音は強調された発音となり、加えて、両称呼は、「オン」と「テックス」、「オン」と「デックス」との間に短い段落を生じ、二音節に称呼されることから、後半の音節の冒頭部分の「テ」及び「デ」の音の差異は、一層明瞭なものとなり、中間音といえども、両称呼全体に与える影響は決して小さいものとはいえず、いずれも5音と比較的短いこととも相俟って、それぞれを一連に称呼するも、彼此相紛れるおそれはないものとみるのが相当である。
その他、本件商標と引用商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第19号について
本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標であるばかりでなく、参考資料によれば、引用商標に係る商品「温室のためのプラスチックシート」が我が国に輸入されていた事実は認められるとしても、提出に係る証拠(インターネットによる打出し資料)のみをもってしては、引用商標が本件商標の登録出願時において、取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認めるに十分なものとはいえず、加えて、不正の目的をもって使用するものであるとする証拠は何ら提出されていない。
してみれば、本件商標は、上記法条の要件に該当しない。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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