Trademark Appeal Case
MGM称呼・観念の判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90513(T2002−90513/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4563557号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成13年3月12日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年4月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の2件の登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)を引用しており、いずれも現に有効に存続しているものである。
(a)「MGM」の文字を横書きしてなり、昭和44年10月28日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同47年5月24日に設定登録された登録第964053号商標(なお、指定商品及び商品の区分は、その後、指定商品の書換登録により、第6類、第9類、第16類、第19類及び第20類を商品区分とする商標登録原簿に記載のとおりの指定商品となっている。)
(b)「MGM」の文字を横書きしてなり、平成8年7月3日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年12月11日に設定登録された登録第4220659号商標
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標の文字部分は、「黒地に白抜きの欧文字MGと欧文字Mをやゝ図形化したものとの結合」と把握・認識するのが自然である。そうとすれば、本件商標は、当該文字部分の構成に対応して、引用商標と同様の「エムジーエム」の称呼を生ずるものと考えるのが妥当である。
また、引用商標の世界的著名性に鑑みれば、わが国の一般的な取引者・需要者が本件商標の文字部分に接した場合には、「米国の映画制作会社MGM」を連想すると考えるのが自然であるから、本件商標は、引用商標と観念においても相互に類似する商標である。
(3)商標法第4条第1項第15号について
米国カリフォルニア州に本拠を有するMGMグループの基幹会社「メトローゴ−ルドウィンーメイヤー スタジオ インコーポレーテッド(Metro−Goldwyn−Mayer Studio,Inc.)」は、その略称である「MGM」の名の下、米国のエンターテイメントの歴史を形作ってきた映画製作会社であり、1924年の設立以来、「風と共に去りぬ」、「オズの魔法使い」等々、歴史に残る数多くの名作映画を製作してきた。そして、今日、「MGM」は、映画のみならずテレビ・ビデオ・音楽等のソフト製作及びそれらに付随する事業との関連において、世界的に極めて著名な商標であるから、商標権者が本件商標をその指定商品について使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがある。
(4)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲に示したとおりの構成からなるところ、申立人は、本件商標から「エムジーエム」の称呼を生ずる旨主張しているが、その構成中の欧文字「MG」の右側に配置されている構成部分は、これを客観的にみた場合、直ちに特定の文字を認識し得るものとはいい難く、むしろ、該部分は、独特の構成からなる図形として理解・認識されるものとみるのが自然であって、「エムジーエム」の称呼をもって取引に資されるものとは認められないとするのが相当である。また、その証拠も認められないものである。
そうとすると、本件商標から「エムジーエム」の称呼及び「映画製作会社MGM」の観念を生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼及び観念において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標であるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。