Trademark Appeal Case
称呼の類似性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90591(T2002−90591/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4571223号商標(以下「本件商標」という。)は、「ソマレス」の文字と「Somares」の文字とを二段に横書きしてなり、平成13年6月15日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年5月24日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4427611号商標(以下「引用商標」という。)は、「ZOMAREX」の文字と「ゾマレックス」の文字とを二段に横書きしてなり、平成11年12月2日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年10月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)商標法第4条第1項第11号の該当性について
本件商標は、「ソマレス」の称呼を生ずるほか、「薬剤」の分野では、一般的にドイツ語が多用されていることから、「ゾマレス」の称呼をも生ずるものである。
他方、引用商標は、「ゾマレックス」の称呼を生ずるものである。
そこで、「ゾマレス」と「ゾマレックス」の称呼とを比較するに、最も聴者に強い印象を与える語頭音及び末尾音を共通にし、異なるところは、中間における「ック」の有無のみである。そして、「薬剤」の分野においては、「レス」又は「レックス」の文字を配した商標は多数存在しており、該文字は、ありふれた要素といえるから、むしろ、他の構成部分に注意が払われることになる。そうとすれば、両者は、いずれも造語であって、その語幹ともいえる「ゾマレ」を共通にし、末尾も同じであるから、「ゾマレス」は「ゾマレックス」から派生した言葉のような印象を与え、両者は、その称呼において相紛らわしいといわざるを得ない。
更に、本件商標を「ソマレス」と称呼した場合にも、上記した理由以外には、語頭の「ソ」と「ゾ」の微差を有するに過ぎない。
また、両商標の外観上の差異は、その称呼に引きづられて類似と判断されると考えられ、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、一般に欧文字と仮名文字を併記した構成の商標において、その仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るときは、仮名文字部分より生ずる称呼がその商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当である。
そうとすると、本件商標は、その読みを特定したものと認められる片仮名文字に相応して「ソマレス」の称呼のみを生ずるものというべきである。
他方、引用商標は、その構成文字に相応して「ゾマレックス」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、この両称呼を比較するに、両者は、そもそも4音対6音という構成音数において明らかな差異を有するばかりでなく、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音において、清音と濁音の差を有し、後半部分の音において、「レス」と「レックス」の音の差を有するものである。しかも、本件商標は、全体を通して平坦に発音されるのに対して、引用商標は、「レ」の音が促音を伴う関係上、この「レ」の音にアクセントを置いて発音されるものというべきであるから、全体の語調・語感をも異にするものである。
そうとすれば、これらの音の差異が比較的短い両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、彼此相紛れるおそれはないものとみるのが相当である。
その他、本件商標と引用商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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