Trademark Appeal Case
称呼の長音の有無と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90587(T2001−90587/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4471964号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成6年12月21日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年5月11日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第447171号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和28年8月13日に登録出願、第36「被服、手巾、釦鈕及び装身用『ピン』の類」を指定商品として、同29年6月29日に設定登録されたものであるが、その後、指定商品については、商標登録の取消の審判により、その指定商品中「洋服、コート」、「セーター類、ワイシャツ類、寝巻き類、下着、水泳着、水泳帽」、「和服」、「ずきん、ヘルメット、帽子」、「ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト」について登録を取り消すべき旨の審決がされ、その審判の確定登録が平成13年4月18日になされている。
(2)商標法第4条第1項第11号の該当性について
本件商標は、図形と「COLMAR」の文字とからなるものであるから、「コルマー」の称呼が生ずる。一方、引用商標は、「Colma」と「コルマ」の文字よりなるものであるから、「コルマ」の称呼が生ずる。
したがって、両商標は、称呼上類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似する関係にあるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであり、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲(1)のとおり、円形の枠内に略星形図形を配した図形と「COLMAR」の欧文字からなるものであるが、図形又は欧文字の各部分はいずれもそれ自体独立して自他商品を識別する標識としての機能を果たすものとみられるところ、図形部分は特定の称呼、観念を生ずるともいい得ないものであるから、該商標に接する取引者、需要者は欧文字部分に着目し、該文字より生ずる称呼をもって取引に資する場合が多いものとみるのが相当である。そうとすれば、本願商標は「COLMAR」の文字に相応して「コルマー」の称呼を生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、別掲(2)のとおり、手書き筆記体で「Colma」の欧文字と「コルマ」の片仮名文字とを二段に表したものであるが、その構成文字部分に相応して「コルマ」の称呼が生ずるものである。
しかして、本願商標より生ずると認められる「コルマー」の称呼と、引用商標より生ずるものと認められる「コルマ」の称呼とは、共に「コルマ」の音を共通にするとしても、語尾において長音の有無の差を有し、前者が4音、後者が3音という短い音構成において、この差異が称呼全体に及ぼす影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼するも、なお十分聴別し得るものと判断するのが相当である。
また、両商標は、外観、観念においても類似するものとはいえない。
さらに、本件商標は、特徴のある星形図形と「COLMAR」の欧文字の結合した構成全体をもって、永年にわたってスキー用衣服等に使用され、商標権者の母国であるイタリアばかりでなく、我が国におけるこの種商品の取引者・需要者の間においても広く知られている商標である。
そうとすれば、本件商標は、商標権者が本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想または想起させるものとはいい難く、引用商標と商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれはないものとみるのが相当である。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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