Trademark Appeal Case
称呼の類似性:語頭音
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90375(T2002−90375/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第4547039号商標(以下「本件商標」という。)は、「a−Vision」の欧文字と「エービジョン」の片仮名文字を2段に横書きしてなり、平成12年9月5日登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品並びに第35類、第36類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同14年3月1日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由(要旨)
1 登録異議申立人「シントラー・アウフツユーゲ・アー・ゲー」の申立て理由
本件商標は、下記の国際登録第749906号商標(以下「引用国際商標」という。)とその称呼において類似する商標であり、かつ、本件商標の第9類の指定商品「電子応用機械器具及びその部品」と引用国際商標の第9類の指定商品は同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、本件商標の第9類の指定商品中「電子応用機械器具及びその部品」について、その登録は取り消されるべきである。
登録異議申立人「シントラー・アウフツユーゲ・アー・ゲー」が引用した引用国際商標は、「E−VISION」の横書きした欧文字により構成され、2000年(平成12年)7月14日スイス連邦共和国にした商標登録出願に基づく優先権を主張し、2001年(平成13年)1月14日を国際登録日とするものであり、第7類、第9類及び第37類に属する国際商標登録原簿に記載のとおり商品を指定商品及び役務を指定役務とするものである。
2 登録異議申立人「寺尾 健吾」の申立て理由
本件商標は、下記の各登録商標と外観及び称呼において、類似の商標であり、かつ、本件商標の第9類、第35類及び第42類の指定商品及び指定役務は、下記の各登録商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、本件商標の登録は取り消されるべきである。
登録異議申立人「寺尾 健吾」が引用した各登録商標は、以下のとおり。
(1)「VISION」の欧文字を横書きしてなり、平成7年9月14日登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年5月22日に設定登録された登録第4147869号商標
(2)「VISION」の欧文字を横書きしてなり、平成1年2月28日登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年7月17日に設定登録された登録第4167430号商標
(3)別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和63年7月21日登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年5月2日に設定登録された登録第2721172号商標
(4)「VISION」の欧文字と「ビジョン」の片仮名文字を2段に横書きしてなり、昭和60年6月20日登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成1年3月27日に設定登録された登録第2124032号商標
(5)別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成2年12月21日登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年5月31日に設定登録された登録第2537103号商標
(6)「VISION」の欧文字を横書きしてなり、平成7年9月14日登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同10年12月4日に設定登録された登録第4217994号商標(以下、一括して「引用各商標」という。)
第3 当審の判断
1 登録異議申立人「シントラー・アウフツユーゲ・アー・ゲー」の申立て理由について
本件商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成中の下段に書された「エービジョン」の片仮名文字は、上段に書された「a−Vision」の欧文字の読み方を特定したものと無理なく看取し得るものであり、かつ、その称呼も冗長に亘ることなく語呂よく一気に称呼し得るものであるから、本件商標よりは、これらの構成文字に相応して「エービジョン」の称呼のみを生ずる一種の造語を表示してなるものというのが相当である。
これに対し、引用国際商標は、前記の構成よりなるところ、その構成に係る各文字は「E」の欧文字の後に短いハイフン「−」を配してなるものの同じ書体、同じ大きさの文字で、一連に表されているものであるから、その構成文字に相応して「イービジョン」の称呼のみを生ずる一種の造語を表示してなるものというのが相当である。
そこで、本件商標より生ずる「エービジョン」の称呼と引用国際商標より生ずる「イービジョン」の両称呼を比較すると、両称呼は、共に比較的短い4音からなり、称呼の識別上、重要な要素となる語頭音において「エ」と「イ」の音の差異を有するばかりでなく、その相違する「エ」と「イ」が長音「ー」を伴うことにより明確に聴別し得るものとなり、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合、これらの差異が短い音構成からなる両称呼に及ぼす影響は大きいといわざるを得ず、称呼上、相紛れるおそれのないものである。
また、本件商標と引用国際商標とは、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観においては十分に区別し得る差異を有するものであり、観念おいては、共に造語と認められるから比較することができない。
してみれば、本件商標と引用国際商標は、その外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標であるといわざるを得ない。
2 登録異議申立人「寺尾 健吾」の申立て理由について
本件商標と引用各商標を比較すると、本件商標は、上記1認定のとおり、これを分離して把握・認識し、称呼しなければならない格別の理由は認められないものであるから、本件商標より、「Vision」の文字部分のみを分離し「ビジョン」の称呼をも生ずるとし、そのうえで本件商標と引用各商標とが外観及び称呼において類似するものであるとする登録異議申立人「寺尾 健吾」の主張は、採用することができない。
さらに、観念については、本件商標は造語と認められるものであるから、引用各商標とは比較し得ない。
してみれば、本件商標と引用各商標は、その外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標であるといわざるを得ない。
3 むすび
以上のとおり、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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