Trademark Appeal Case
称呼・外観の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年異議第92019号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4165361号商標(以下「本件商標」という。)は、「BURNT」の文字を横書きしてなり、平成7年8月22日に登録出願され、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年7月10日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第26号証を提出している。
(1)本件商標は、本件商標権者が、その指定商品に係る業務を行っている事実がなく、「自己の業務に係る商品について使用をする商標」とはいえないから、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない。
(2)本件商標は、下記の登録商標(以下「引用商標」という。)と、その外観及び称呼において類似するものであるから、同法第4条第1項第11号に該当する。
登録第2435550号商標 別掲のとおり
登録出願日 平成1年5月12日
設定登録日 平成4年7月31日
指定商品 第24類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(3)本件商標は、申立人が商品「スノーボード,スノーボード用手袋・被服,バッグ」に使用している著名商標「BURTON/バートン」及び図形商標と類似の商標であり、商品も抵触する。また、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
(4)本件商標は、申立人の名称の著名な略称を含む商標であるから、同法第4条第1項第8号に該当する。
(5)本件商標は、著名商標にただ乗りするものであり、「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」であるから、同法第4条第1項第7号に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項柱書について
申立人は、本件商標権者が本件商標の指定商品に係る業務を行っている事実は発見できなかったと主張しているが、ここでいう「使用をする商標」には、現在は未使用でも将来使用をする商標をも含むものであり、その使用の意思、使用の蓋然性があれば足りるものと解されており、本件商標にあってはこれを否定し得ないし、また、申立人は、該主張を立証する証拠資料なども提出していないものであるから、本件商標が同法第3条第1項柱書に違反して登録されたものということはできない。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標との類否について判断するに、本件商標は、前記に示すとおり「BURNT」の欧文字よりなるところ、該文字に相応して「バーント」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、別掲のとおり、黒塗りの横長楕円形の内側に楕円に沿って白抜きで輪郭線を描いた図形内に白抜きで「BURTON」の欧文字6文字を楕円に沿って中央が大きくなるように表した構成よりなるものであるから、その構成中の「BURTON」の文字部分に相応して「バートン」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「バーント」の称呼と引用商標より生ずる「バートン」の称呼を比較するに、両者は、後段において、「ント」と「トン」の差異を有するものであるが、ともに比較的短い音構成において、この差異は顕著なものとなり、全体の称呼に及ぼす影響は大きいものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、その音感音調を異にし彼此聞き誤るおそれはなく、十分に区別し得るものである。
また、外観においては、顕著に相違すること明かであり、欧文字部分自体も、本件商標が5文字、引用商標が6文字であり語頭から「BUR」の綴りを同じくするとしても、それに続く「NT」と「TON」の綴りの差異は判然と識別でき、両者は相紛れるおそれのないものである。
さらに、観念においても、相紛れるとする点は見出し得ない。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標といわなければならない。
(3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
申立人の使用に係る「BURTON/バートン」の商標が、本件商標の登録出願時には、申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたとしても、本件商標と「BURTON」とは上記(2)で述べたとおりその称呼、外観及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない商標である。また、本件商標と「バートン」においても、その称呼及び観念においては、上記(2)で述べたと同様に、相紛れるおそれのないものであり、外観においても、本件商標は欧文字よりなり、他方、「バートン」は片仮名文字よりなるものであるから、相紛れるおそれはない。
してみれば、本件商標と「BURTON/バートン」の商標は、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
また、本件商標と「BURTON/バートン」の商標は、類似しない別異の商標であること前記のとおりであるばかりでなく、他に商品の出所について混同を生ずるとすべき格別の事情も見出し得ないものであるから、本件商標から「BURTON/バートン」の商標を直に連想又は想起するようなことはなく、本件商標を、その指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれもないものである。
なお、申立人は、本件商標が図形商標とも類似する旨述べているが、申立人の提出に係る甲各号証中のどの図形商標を指しているのか特定することができないばかりでなく、仮に、特定できたとしても、本件商標は「BURNT」の文字よりなるものであるから、比較すべきものでない。
(4)商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、上記のとおり「BURNT」の文字よりなるものであるところ、「BURTON」とは綴りを異にするものであるから、これより申立人を想起させることはなく、申立人の名称の著名な略称を含む商標に該当するものとはいえない。
(5)商標法第4条第1項第7号について
本件商標は、その構成自体がきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字からなるものでなく、また、その指定商品について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するものとすべき事実は認められない。さらに、他の法律によって、その使用が禁止されているものとも認められない。
また、いわゆるフリーライド行為に基づくものであることを客観的に示す証左も認められない。
(6)したがって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書、同法第4条第1項第11号、同第10号、同第15号、同第8号及び同第7号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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