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結論

勝訴(請求認容)

商標「サマリール」の語頭音の差異と称呼の類否(第4条第1項第11号|審判平成11年審判第35542号)

審判番号
平成11年審判第35542号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「サマリール」
争点(論点)
語頭音の差異と称呼の類否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第5類
最終結論
登録無効(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成11年審判第35542号・不服)は、本件商標「サマリール」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「語頭音の差異と称呼の類否」です。指定商品・役務は第5類に属します。特許庁は「登録第3370520号の登録を無効とする」と判断しました(登録無効)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第3370520号の登録を無効とする。
審判費用は被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第3370520号商標(以下「本件商標」という。)は、「サマリール」と「SAMARIL」の文字を二段に併記してなり、平成7年3月29日登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同10年10月16日に登録されたものである。

2 請求人の引用する登録商標

請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第3183036号商標は、「Amaryl」の文字よりなり、平成4年7月13日登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同8年7月31日に登録されたものである。同じく登録第3183037号商標は、「アマリール」の文字よりなり、平成4年8月14日登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同8年7月31日に登録されたものである。以下、これらを合わせて「引用商標」という。

3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、証拠方法として甲第1号証ないし同第10号証を提出し、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであり、その登録は無効にされるべきである旨述べた。

4 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、証拠方法として乙第1号証ないし同第11号証を提出し、本件商標は上記法条に該当するものではなく、その登録は無効にされるべきではない旨述べた。

5 当審の判断

本件商標と引用商標との類否について判断するに、両商標の構成それぞれ前記のとおりであるから、本件商標からは「サマリール」、引用商標からは「アマリール」の称呼を生ずるものである。

そこで、この「サマリール」と「アマリール」の両称呼を比較するに、その相違点は、語頭音の「サ」と「ア」の相違のみであり、それ以外は音そのもの、音数、拍数いずれも同じである。相違する両語頭音も、「sa」と「a」として、いずれも母音「a」を含む点において共通する。そして、「サ」の無声摩擦子音「s」は、それ自体比較的聴取しにくい音であることに加え、母音の中でも特に口を大きく開けて明瞭に発音する母音「a」と結合するときは、「シ」音などと比べ、「a」の音が強く印象に残るように発音されることになる。

このように、「サ」と「ア」の発音上の相違は、もともと大きなものとはいえないところ、両称呼とも、長音部分「リー」に強勢が置かれ、語頭音はそれより弱く発音されがちでもあって、語頭音の差異が称呼全体の差異に与える影響はさらに小さくなるといえるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、その全体的印象(音感)が相似たものとして聴取され、取引上彼此聞き誤るおそれがあるものと判断するのが相当である。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観において相違し、かつ、観念上も俄に類似とすべき点を見出せないとしても、その称呼において相紛らわしく、互いに誤認混同のおそれのある類似の商標といわなければならない。そして、両商標の指定商品は同一のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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