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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第15号「著名商標の結合商標における混同」の商標審決・判断理由(審判番号:平成3年審判第22089号|請求不成立)

審判番号
平成3年審判第22089号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
著名商標の結合商標における混同
適用条文
第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成3年審判第22089号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「著名商標の結合商標における混同」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「開運富貴」の漢字を左横書きしてなり、第28類「酒類(薬用酒を除く。)」を指定商品として、平成1年7月20日に登録出願されたものである。

2 当審における拒絶理由

当審において、新たに、「本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定した拒絶理由通知を通知した。

3 当審の判断

よって判断するに、本願商標は、「開運富貴」の文字を書してなるところ、構成中の後半部分の「富貴」の文字については、例えば、「日本名酒事典」(株式会社講談社 昭和六十年七月六日 発行)によれば、「『富貴』は牡丹の雅名で、貴顕豊麗な花の王を意味する。明治4年創業の紅野平左ヱ門店の酒であったが戦時中の企業整備で休造。その後、万歳酒造が醸造していたのを昭和38年に吸収合併し、今日に至っている。」と記載され、同じく、「日本酒の本(第1集)」(株式会社彩光社 昭和五十四年十一月二十五日 発行)によれば、「兵庫県」の項に、「・・・西宮へ行くと『大関』『扇正宗』『白雪』・・・『多聞』『灘自慢』の間に、小蔵の『宝娘』がはさまれている。つづいて、『白鷹』『白鹿』『灘一』『富貴』などと大手がひしめいているが、・・・」と記載され、同じく、「’87ー’88酒類商品ガイド」(サンケイ新聞データシステム・マーケティング事業本部 昭和62年5月 発行)によれば、「清酒」の「近畿・兵庫県」の項に、「本醸造富貴粋酔一級」、「合同酒精」、「富貴粋酔二級」及び「二級ぼたん富貴」、「合同酒精」の記載がそれぞれされ、同じく、「日本酒の本(第二集)」(株式会社彩光社 昭和五十五年八月十日 発行)によれば、「昭和54年1〜12月清酒大手メーカー出荷数量」の「銘柄」の項に「富貴」が記載され、「順位」及び「前年順位」がそれぞれ「18位」であることの記載がそれぞれされていることが認められる。

また、「日本酒大百科事典 全国清酒地酒大名鑑」(技興社 1982年10月1日 発行)によれば、「富貴」の【会社名】の項に「合同酒精株式会社西宮工場」(以下(合同酒精株式会社」を「当該会社」という)が記載され、当該会社が「富貴」の文字からなる商標を商品「清酒」に使用していることが認められる。

上記事情からすれば、「富貴」の文字からなる商標は、当該会社が「清酒」について使用し、当該会社の業務に係る商品を表示するものとして、本願商標の出願前に、取引者、需要者の間に広く認識されているものということができるものである。

しかして、本願商標の構成は、前記のとおり、「開運富貴」の文字を書してなるところ、前半部分の「開運」の文字が「運が開けること」等の意味を有する語として知られ、また、後半部分の「富貴」の文字が「富んで貴いこと」等の意味を有する語として知られているとしても、「開運富貴」の文字は、全体として親しまれた熟語的意味合いを表すものとは認められないものであり、また、「富貴」が上記したとおり広く知られている「富貴」の文字と同じ文字構成からなるものであるから、本願商標は、これをその指定商品について使用した場合、上記事情よりして、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「富貴」の部分に強く印象付けられ、恰も当該会社もしくはその当該会社と何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認められる。

なお、請求人(出願人)は、著名商標と著名商標とを結合してなる商標については、いずれか一方の著名商標のみを抜き出して認識しないものであり、一体不可分に認識し、出所の混同を避けようとするのが取引の実情である旨主張しているが、「開運」の文字がある程度取引者、需要者の間に広く認識されているとしても、「富貴」の著名性については、上記のとおりであって、「富貴」の文字との関連で商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、請求人(出願人)の主張は採用できない。

よって、結論のとおり審決する。

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