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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「システム調査の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2001−16954(T2001−16954/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2001−16954(T2001−16954/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
システム調査の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2001−16954(T2001−16954/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「システム調査の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「システム調査」の文字(標準文字)を書してなり、第9類「コンピューター用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ,その他の電子応用機械器具及びその部品」及び第36類「金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供」を指定商品及び指定役務として、平成12年4月6日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、“複数の要素が有機的に関係しあい、全体としてまとまった機能を発揮している要素の集合体”を意味する『システム』の文字と“ある事項を明確にするために調べること”を意味する『調査』の文字を『システム調査』と標準文字で書してなるものであるところ、近年、多様な分野でコンピュータシステムが用いられるようになってきており、本願指定役務に関する分野においてもコンピュータシステムを用いられていることに鑑みると、これを本願指定役務中『コンピュータシステムを用いた調査に基づいて提供される役務』に使用するときは、これに接する需要者・取引者は“コンピュータシステムを用いた調査”との意味合いを認識するにとどまり、単に役務の質、態様、提供の方法等を表示するにすぎないものと認める。また、これを本願指定商品中“システム調査に係るコンピューター用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ,システム調査に係るその他の電子応用機械器具及びその部品”さらに、“システムの調査のためのコンピューター用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ,システムの調査のためのその他の電子応用機械器具及びその部品”に使用するときは、単に商品の品質、用途等を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「システム調査」の文字を書してなるところ、「システム」は、「複数の要素が有機的に関係しあい、全体としてまとまった機能を発揮している要素の集合体、組織、系統、仕組み」等を意味する語として、また「調査」は、「ある事柄の実体・事実を明らかにするために調べること」を意味する語としてよく知られているものであり、本願商標からは「システムを調査する」の意味合いが容易に看取されるものといえる。

そして、企業若しくは地方自治体等の業務システム等の調査について、「システム調査」の文字が上記の「システムを調査する」との意味合いで普通に使用されていることは、下記(ア)ないし(エ)に示すインターネットホームページ情報及び各種新聞情報における記載からも裏付けられるものである。

(ア)地域ITS情報通信モデルシステム調査開発について 「社団法人電波産業会では、総務省からの受託事業として、DSRCシステムを利用した地域ITS情報通信アプリケーションの普及及びシステムの標準化を図るため、地域ITS情報通信モデルシステムの調査開発を行っています。」(http://www.itsforum.gr.jp/Public/J7Database/P17/P17.html)

(イ)動きはじめた地域IT(61)広島県東広島市−6町との合併準備 広島県東広島市は2年後の05年2月を目標に、周辺6町との合併準備を進めている。これに伴って自治体によって異なる電算システムの統一に全力を挙げている。並行して合併後の電子化を目指し、システム調査を実施しながら、計画立案に取り組んでいる。(2003.02.03 日刊工業新聞発行 27頁)

(ウ)通信総合研究所、衛星放送の視聴困難なマンション向けに縦系配信システムを開発 総務省所管の通信総合研究所は、埼玉大学、NHK、JSAT、沖電気工業など11機関と連携し、衛星放送の視聴が困難なマンション向けにミリ波電波を使って無線接続する縦系配信システムを開発する。通総研に「集合住宅へのミリ波帯電波を利用した縦系配線システム調査検討会」(小林禧夫座長=埼玉大教授)を発足。(2002.07.30 日刊工業新聞発行 2頁)

(エ)芦屋市の行政評価システム/モデル6事業調査研究結果/熟知度や基準に課題/対象は順次拡大【阪神版】 同システムは、費用対効果を考慮した事業推進とともに、各事業の効率性を評価・検証し、政策などに生かす試み。二〇〇〇年九月に庁内公募の職員らで構成する「行政評価システム調査研究会」が発足し、第三次総合計画策定事務▽広報紙発行事業▽住民基本台帳事務などモデル六事業で試行導入した。(2002.05.09 神戸新聞社発行 22頁)

してみれば、本願商標を、指定商品中「コンピューター用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ」に使用した場合には、該商品が「システムを調査するためのプログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ」であること、すなわち、商品の品質、内容を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。

また、指定商品中前記商品以外の商品についてこれを使用するときは、前記商品であるかのごとく商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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