Trademark Appeal Case
「工房」の記述性と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第1937号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「緑茶工房」の漢字を横書きしてなり、第30類「茶」を指定商品として、平成7年12月11日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、「本願商標は、全体として『緑茶を製造する仕事場』を表すものと理解され、これをその指定商品について「使用するときは、『工場において機械で大量に製茶したものではなく、丁寧に作られた商品』であることを認識させるに止まり、単に商品の製造場所、品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は「緑茶工房」の文字よりなるところ、構成文字中「緑茶」の文字は、指定商品の普通名称を表すものである。
そして、構成文字中「工房」の文字は、もともと「美術家や工芸家などの仕事場、アトリエ」を意味する語であるが、最近では、美術品や工芸品に限らず、例えば食品の分野において、「豆腐・菓子工房」、「パン工房」等と普通に使用され、また、茶を取り扱う業界においても、健康茶シリーズを販売する「アイデア工房」、染織、木工品、お香、茶、京菓子等の伝統産品を販売する「京町屋工房」、のりとお茶の専門店「美味工房」等のように、「工房」の文字が、手作り、独自性、おしゃれな雰囲気等を備えた商品の製造場所、販売場所等を表すものとして普通に使用されているのが実情である(日経流通新聞1999年4月6日19頁、同1994年12月24日10頁、同1994年7月9日5頁、同1994年1月20日15頁、同1992年4月9日8頁)。
そうとすれば、「緑茶工房」の文字よりなる本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者に対し、上記実情から、該商品が「昔ながらの手作り工程等により、工場生産の商品には無い独自性を売り物にする等をした店で製造あるいは販売される緑茶」であること、すなわち商品の品質、製造場所等を表示するものと理解させるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであり、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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