Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第18052号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第29類「無臭にんにくを配合した加工食品,加工水産物,加工野菜及び加工果実」を指定商品として、平成10年4月14日に登録出願され、その後指定商品については、同11年11月10日及び同12年10月13日付手続補正書により、「無臭にんにくを主原料とする粉末状の加工食品,無臭にんにくを主原料とする粒状の加工食品,無臭にんにくを主原料とする液状の加工食品,無臭にんにくを主原料とするカプセル状の加工食品,無臭にんにくを主原料とするタブレット状の加工食品,無臭にんにくを主原料とする顆粒状の加工食品」と補正されたものである。
2 当審の拒絶の理由
平成12年8月24日付け拒絶理由通知をもって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、引用した登録第4322403号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、平成10年2月24日登録出願、第29類「酵母エキスとビタミンCを主成分とし・甘草エキス・ハトムギエキス・核酸・ビタミンB2・ビタミンEを配合した錠状又は液状の加工食品,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,豆乳」を指定商品として、平成11年10月8日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおり、「無臭ニンニク粒100」の文字と「ピュアホワイト」(〈〉で括られている。以下同じ)の片仮名文字を二段に横書きしてなるものであるところ、その構成中の「無臭ニンニク粒100」の文字部分は、無臭ニンニクの形状(粒状)及び数字「100」であり、単に商品の品質、形状数字を表しているにすぎないから、「ピュアホワイト」の文字部分が商品の出所識別機能を果たすというべきである。
そうとすれば、本願商標は、「ピュアホワイト」の文字に相応して、「ピュアホワイト」の称呼を生ずるものと判断するのが相当である。
この点に関し、請求人は本願商標中の「ピュアホワイト」の文字部分は、自他商品の識別標識を有しない旨主張する。
しかしながら、「ピュアホワイト」の語が、「純白の商品」等を意味し、単に商品の品質、色彩を表示するための語として特定の商品又は商品の品質等を直接的ないし具体的に表示するものとして直ちに理解できるものともいい難いところであり、暗示させる程度のものというのが相当である。また、「ピュアホワイト」の語がその指定商品の分野において、商品の品質を表示するためのものとして普通に使用されているという事実は見出せない。
したがって、請求人の上記主張は採用することができない。
(2)引用商標
引用商標は、別掲(2)のとおり、小さく書された「酵母エキス」の文字と大きく白抜きで書された「G」の文字を青緑色の円形内に配し、また、小さく書された「ビタミンC」の文字と大きく白抜きで書された「C」の文字を緑色の円形内に配し、それぞれの円の右側と左側を一部重ね合わせ、その重なった部分に白抜きで「+」の文字を配した図形と該図形の下に「SHISEIDO」(「S」の文字はややレタリングされている。以下同じ)の文字と該図形の上に「からだの中から透明感アップ!」と「PURE WHITE」、「ピュアホワイト」の文字が書されてなるものであるところ、その構成中の「SHISEIDO」の文字部分は、化粧品メーカー「株式会社資生堂」の略称として、かつ同社の取扱いに係る化粧品等の代表的な商標(ハウスマーク)として、取引者、需要者間に広く認識されているものである。
ところで、化粧品をはじめ、商品を取扱う業界においては、自己の取り扱う商品に商標を付す場合、自己の代表的な出所標識(ハウスマーク)とともに、その取扱いに係る多種多様な商品をそれぞれ区別するための商品毎の出所標識とを併用して使用している実情にある。
上記取引の実情よりすると、引用商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「SHISEIDO」の文字部分を代表的な出所標識(ハウスマーク)と理解し、「PURE WHITE」、「ピュアホワイト」の文字部分を商品毎の識別標識として理解するというのが相当である。
そうとすれば、引用商標は、その構成文字に相応して「シセイドウピュアホワイト」の一連の称呼を生ずるほか、「SHISEIDO」の文字部分より「シセイドウ」の称呼、及び「PURE WHITE」、「ピュアホワイト」の文字部分より「ピュアホワイト」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
上記に関し、請求人は、引用商標は、「シセイドウ」のみの称呼しか生じない旨主張する。
確かに、引用商標は、これを構成する「SHISEIDO」と「PURE WHITE」、「ピュアホワイト」とを自他商品の識別力の点からみれば、「SHISEIDO」の文字部分が引用商標の権利者のハウスマークであることから、「SHISEIDO」の文字部分に強い識別力があることは認め得るところであるが、「PURE WHITE」、「ピュアホワイト」の文字部分が、化粧品等の品質を表示するためのものとして普通に使用されている事実は見出せないことから、前記したとおり、引用商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「PURE WHITE」、「ピュアホワイト」の文字部分を商品毎の識別標識として認識し、記憶して、これより生ずる称呼のみをもって商品の取引に当たる場合も決して少なくないというのが相当である。
したがって、請求人の上記主張は採用することができない。
(3)むすび
以上のとおり、本願商標と引用商標とは、観念においては、共に造語であるから比較することができないが、両商標は、「ピュアホワイト」の称呼において類似し、要部における外観上の近似性も否定し難いものであって、全体として出所の混同を生ずるおそれのある類似の商標というべきである。また、本願商標は、その指定商品を前記1のとおり補正したものであるが、補正された商品はいわゆる健康食品と認められ、引用商標の指定商品中「酵母エキスとビタミンCを主成分とし・甘草エキス・ハトムギエキス・核酸・ビタミンB2・ビタミンEを配合した錠状又は液状の加工食品」と類似するものである。
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する
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