Trademark Appeal Case
品質表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−3050(T2000−3050/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第25類「靴下、履物」を指定商品として、平成10年8月21日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、円的構成の中に、ハイヒールを履いた足部、つま先部に注目を集めるための矢印及び『つま先部が透けていること』を表す『つま先スルー』の文字とからなるものであるから、これをその指定商品中「つま先を二重にせず、透けて見えるパンティストッキング・靴下、サンダル靴、サンダルげた」に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲に示すとおり、半月状の黒地の中にハイヒールを履いたとおぼしき足の一部を白抜きで表し、その上部に、つま先を指し示す矢印と「つま先スルー」の文字とを弧状に配した構成よりなるものである。
そして、その構成中の「つま先スルー」の文字部分に関しては、近年、パンティ部からつま先まで通して切り替えのないパンティストッキング等が、「つま先スルー」と称され、販売されている事実があり、例えば、以下の新聞各記事あるいは関連各社のインターネットホームページ情報等によりその一端を窺い知ることができる。
(1)1997年12月11日付け繊研新聞7面、「【レッグファッション】98年春夏パンスト 透明感ある商品目立つ」の見出しの下、「つま先スルー商品は今春夏物から注目されていたが、来春夏は極細糸使いなど素材段階から透明感を意識した商品が本格化しそう。」との記事、
(2)1997年7月7日付け繊研新聞4面、「〈商況診断〉生足・サンダル対策ストッキング・新商品の健闘めだつ」の見出しの下、「つま先部分の切り替えがない(つま先スルー)タイプ、涼感素材を使ったもの、素足でパンプスを履く時に付けるタイプなど。用途に合わせて・・・」との記事、
(3)株式会社DHCのホームページ(inner/stocking/63.html)における、「つま先スルー」のタイトルの下に、「定番の人気商品エブリディのサポート力はそのままに、つま先の切り返しをなくしたスルータイプ。」との説明、
(4)スカラー株式会社のホームページ(http://www.scholar-s.co.jp/seihin(2).htm)における、「クルーソックス」の見出しの下、「ソックス丈(ミニクルー)/つま先スルー/レース付き」との説明、
(5)株式会社セシールのホームページ(http://www.cecile.co.jp/601/socks.html)における、「PR−229」の見出しの下、「素足感覚のつま先スルータイプ。」との説明、
(6)PinkTeaClubのホームページ(http://www.pinktea.com/syohin17.html)における、「輸入物パンティストッキング−イビチ 新商品」の見出しの下、「40デニール/スルーガードルタイプ/つま先スルー補強/足型セット」との説明、
(7)b.boxのホームページ(http://www.bboxshop.com/)における、「うのコレクション Tuche シックスダイヤ」の見出しの下、「上品系のフェミニンファッションが似合うシックスダイヤ。 ほっそり脚 つま先スルー」との説明。
同様に、その構成中の図形部分について、「パンティストッキング」など靴下を取り扱う業界においては、一般に、商品の包装等にイラストや写真等により、当該商品の特徴等をアピールすることが普通に行われている実情があることが認められ、本願商標の図形部分についても、「つま先部分に切り替えがないことを強調したストッキングを履いた足先」を表現したものであると理解され、認識されるものというべきである。
そうすると、本願商標をその指定商品「靴下」について使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が、「つま先までスルータイプの商品である」という、商品の品質、形状を表示したものとして理解するに止まり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものというべきであり、かつ前記以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと言わなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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