Trademark Appeal Case
「ECOFORMAL」の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−5489(T2000−5489/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ECOFORMAL」の欧文字を標準文字で表してなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類,靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴,乗馬靴」を指定商品として、平成11年3月15日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、『ECOFORMAL』の文字を横書きしてなるところ、その構成中『ECO』の文字は、『ecology(生態学)』の略語で、『地球環境に配慮した商品』又は『リサイクル商品』等に使用されており、服飾を取り扱う業界においても、『再利用繊維を使用してなる商品』に『エコ素材』『エコTシャツ』『エコ加工』等と使用されているのが実情である。また、『FORMAL』の文字は、『正式な、形式的な』等の意味を有する語であり、本願指定商品との関係においては、正式な会合で着用する商品に使用されていることから、これをその指定商品中『再利用繊維を使用し、正式な会合において着用するのに適した商品』に使用するときは単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨の認定、判断をして、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記構成のとおり「ECOFORMAL」の文字よりなるところ、指定商品との関係からして、「ECO」と「FORMAL」の各文字を結合したものと容易に理解されるものであって、構成前半の「ECO」の文字は、「環境,生態(学)」を意味する語(株式会社自由国民社「現在用語の基礎知識2002」)であり、該文字(語)は、その音表記「エコ」をもって、例えば、「エコ商品」「エコマーク」「エコライフ」「エコショップ」「エコカー」等の如く、他の語に冠して、「地球の環境を汚さない」又は「地球に優しい」の意味合いで、各種商品等に使用されているものである。そして、本願指定商品の分野においても例外でなく、原査定で示したこの種業界紙である「繊研新聞」において、「リサイクル再生繊維」ないしは「環境に配慮した素材」を「エコ素材」の如く使用している事実を紹介する記事が認められる。
また、構成後半の「FORMAL」の文字は、「<衣服などが>正式用の、形式的な」の意味を有する欧文字として、一般世人に日本語化するほどに広く知られる英語といえるものであり、かつ、服飾との関係においては、「フォーマル・ウェアー(formal wear)」ないしは「フォーマルドレス(formal dress)」等を単に「フォーマル」と略して用いられており、これを理解させるものである。
してみれば、上記意味合いを理解・認識させる「ECO」と「FORMAL」の各文字を結合させた本願商標は、その本願指定商品中の「洋服,ワイシャツ」等との関係においては、全体として「エコ素材を使用したフォーマルウェアー」であることを表示したものとして把握するに止まるもの、すなわち、商品の品質(素材、用向き)を表示するのであって、自他商品を識別するための標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。
(2)前示の認定、判断は、原査定で示した繊研新聞の記事以外でも、例えば、下記(ア)ないし(オ)の記事からみても妥当なものとして是認できる。
(ア)「グンゼ エコTシャツをネットで販売」の見出しの下、
グンゼは七月から、ペットボトルリサイクル繊維を使い、ダイバーでイラストレーターの戸川郁夫氏がプリントデザインする「マリンアート エコTシャツ」を発売した。(繊研新聞2000年7月21日)
(イ)「サタデー・スペシャル・商品主義 金商又一のエコTシャツ」の見出しの下、
金商又一は「エコロジーをコンセプトに製品提案を強めてきている」(藤岡光三郎繊維第三部副部長)が、昨年からアメリカ発のエコロジーコットンに注目、「エコTシャツ」をはじめ豊富な商品を発表している。(繊研新聞1999年02月20日)
(ウ)「第50回全国お茶まつり記念で『茶染めグッズ』売り出す」の見出しの下、
茶業関係者向けには・・・もちろんキャラクターなどははずすが、茶染めの淡い自然色とコットンの優しい肌触りがエコTシャツとして人気を呼ぶかもしれない。(日本食糧新聞 1996年04月01日)
(エ)「2000年度専門店紳士スーツ販売調査 着数、単価とも下落」の見出しの下、
単価、都心でダウン20社平均は3万900円台 二〇〇〇年度の紳士スーツ(フォーマル含む)の販売状況は都心型及びSCショッピングセンター)インショップ型専門店の平均単価・・・、他の販売チャンネルでも影響が出そうだ。」(繊研新聞2001年08月23日版)
(オ)「丸紅と清水、イタリア・ヴィラブランドを輸入販売へ」の見出しの下、
丸紅(社長龍野富雄氏)と紳士服地、・・・レディースのスポーツカジュアル(写真)全般、最上がインテリア関連、タオル、バス、トイレタリー、ホームウエア、モードクレーンが個人フォーマルウエアーをそれぞれ商品アイテムにする。(日刊工業新聞1991年04月17版)
(3)以上のとおり、本願商標を、その指定商品中「エコ素材を使用したフォーマルウェアー」に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものであり、また、これ等商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
なお、請求人は、事例を挙げて、本願商標は登録されるべきである旨主張しているが、本件とは事案を異にし、本件については、前示のとおり判断するを相当とするから、請求人の主張は採用できない。
よって、結論のとおり審決する。
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