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Trademark Appeal Case

著名商標と役務の混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第5378号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ロイヤルフルムーン」の片仮名文字を横書きしてなり、第42類「宿泊施設の提供,飲食物の提供」を指定役務として、平成9年5月28日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、旅客車による輸送や主催旅行の実施、宿泊施設の提供の契約の媒介等の役務を提供しているJR各社(『東日本旅客鉄道株式会社』等を指すが、以下、『JR各社』という。)が、1981年(昭和56年)以来、熟年夫婦向け列車割引切符の販売等に際して使用し、定番商品の一つになっている著名な商標『フルムーン』と同一の文字を含むものであるから、これを出願人が本願指定役務に使用する場合、恰もこれが前記JR各社の業務に係わりがあり、あるいは何等かの組織的・経済的な関係があり、かつJR各社が行っている役務であるかの如く役務の出所について誤認を生じさせるおそれがあるものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張(要旨)

請求人は、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証(「フルムーン夫婦グリーンパス」についての「東日本旅客鉄道株式会社」のチラシの写し。)及び甲第2号証(主要JR3社についての「会社四季報」に掲載された記事の写し。)を提出した。

(1)本願商標は、「ロイヤルフルムーン」の文字よりなるものである。

(2)JR各社の業務内容は、旅客車による輸送を主に、主催旅行の実施、宿泊施設の提供の契約の媒介等の役務を付随的に行っているものであり、株式上場する主要JR3社についてみれば、鉄道事業がその大半を占め、関連事業については数%とその割合はきわめて低いものである(甲第2号証)。

(3)「フルムーン夫婦グリーンパス」は、旅客車における運賃割引サービスである(甲第1号証)。

(4)請求人(出願人)は、ホテル・旅館業及び飲食業を行っており、これが直ちにJR各社の主体業務及び付随業務を連想させるものでないし、「フルムーン」商標から、直ちにホテル・旅館業及び飲食業を連想されるものでもない。

4 当審の判断

本願商標は、「ロイヤルフルムーン」の文字よりなるものであるところ、構成中後半の「フルムーン」の文字は、1981年(昭和56年)以来、JR各社が熟年の夫婦を対象に運賃割引サービスを内容とする「旅客車による輸送」の役務について、永年、盛大に使用し、これを表すものとして全国的、一般的に広く知られている「フルムーン夫婦グリーンパス」を表象するものであることは、請求人の認めるところである。

ところで、本願商標の指定役務「宿泊施設の提供,飲食物の提供」は、専ら、ホテル、旅館、レストラン等が提供する役務であるところ、旅行者が行う予約、移動、宿泊及び飲食等の行為は、旅行における不可分一体の行為であるから、これに伴う上記「旅客車による輸送」とJR各社が提供しているその他の役務「主催旅行の実施、宿泊施設の提供の契約の媒介」及び本願指定役務「宿泊施設の提供,飲食物の提供」とは極めて密接な関連性を有するものというべきである。

また、JR各社は、今日においても、上記運賃割引サービスを内容とする「旅客車による輸送」の役務を継続して提供しているものであることは、当庁における顕著な事実である。

してみれば、該「フルムーン」の文字をその構成中に有する本願商標は、これをその指定役務について使用したときに、JR各社の提供する役務あるいはこれと組織的 、経済的に密接な関連性を有するところから提供される役務であるかのごとく、その出願日前において、既に、役務の出所について混同を生ずるおそれがあったものというべきであり、その状態は、現在においても継続しているものと認められる。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するものとする原査定は、妥当であって、取り消すべきでない。

よって、結論のとおり審決する。

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