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Trademark Appeal Case

創エネの記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第15852号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「創エネ」の文字を横書きしてなり、第37類「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事,映写機の修理又は保守,写真機械器具の修理又は保守,エレベータの修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,家具の修理,煙突の清掃,し尿処理槽の清掃,床洗浄機の貸与,モップの貸与」を指定役務として、平成8年12月27日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、『創エネルギー』の略語として新聞等において普通に使用されており、住宅建築等において、屋根に太陽電池を設置し、屋根ぶき材と兼用して、無駄な部材の使用を抑えた太陽熱温水器を利用した、いわゆる創エネルギー住宅も最近においては建築されている事実があるから、これをその指定役務に使用するときは、単に役務の質(内容)を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「創エネ」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「創」の文字は、請求人の提出に係る甲第1号証によれば、「はじめる。はじめてつくり出す。」等の意味をも有する語であり、同じく、「エネ」の文字は、甲第2号証によれば、「エネルギー」の略語であることが認められる。

そして、これらの文字を結合した「創エネ」の語は、「創エネルギー」の略語として、省エネと共に又はそれに代わるものとして、太陽熱、太陽光、風力及び地熱等を利用した、電気エネルギー等の新たなエネルギーの創出を意味するものと理解、認識されるとみるのが相当である。

また、近年、とみに温暖化問題など地球規模での環境問題への関心が高まり、環境に配慮したクリーンエネルギーの研究・開発が進められ、太陽電池や太陽熱温水器等を設置した住宅の建築が促進されていることも周知の事実であるから、該文字(語)は、本願指定役務に関する業界との関係からみれば、太陽熱、太陽光等を利用した新たなエネルギーの創出機能を備えた住宅又はその設備をも容易に想起させるものである。

以上のことは、例えば「創エネ」について、株式会社ジー・サーチの提供に係る新聞記事情報データベースをみると、以下のような記事があることからも十分に裏付けられるところである。

(1)「『省・創エネ』で身近な貢献を その第一に挙げられるものは『省エネ』と石油代替エネルギーの利用拡大(創エネ)である。・・・創エネは個人の力では限界があるが、太陽熱温水器などはもっと普及したい。省・創エネは、生活防衛への一歩である。」(「西日本新聞」1991年1月20日朝刊7頁)

(2)「『太陽電池は無尽蔵のエネルギー源で、いわば“創エネ”。』」(「産経新聞」1993年10月25日東京夕刊7頁)

(3)「CEFでは、二酸化炭素の抑制をはじめ、省エネや太陽、風力、バイオガスなどクリーンエネルギーによる創エネ、ごみ発電などリサイクルエネルギーなどの研究開発と提言、普及に力を入れていく。」(「読売新聞」1996年9月5日東京朝刊17頁)

(4)「同フォーラムは、推進すべきエネルギーについて、(1)電気自動車やLPGなどの『省エネ』(2)風力や水力、地熱などの『創エネ』(3)廃棄物から出るメタン発酵ガスやごみ焼却発電などの『リサイクルエネルギー』ーの三形態に分類。」(「日本工業新聞」1996年9月26日12頁)

(5)「省エネから『創エネ』へと、太陽光発電システムがここにきて普及の兆しをみせている。この4月にはシステムを標準装備した住宅が初めて発売されるなど、“エネルギー自給型”の住宅が次代をうかがう。」(「日本工業新聞」1997年3月26日32頁)

(6)「積水化学工業は、10月9日から“省エネ”と“創エネ”でエネルギー自給率100%を達成した『セキスイツーユーホーム Newアーシア』=写真=を発売する。空調換気設備などで省エネを高めただけでなく、『光・熱複合ソーラーシステム』と呼ばれる太陽光発電と太陽熱給湯を一体化した業界初のシステムを採用。3キロワット規模のシステムの場合エネルギー自給率は58%、6キロワットであれば100%自給出来るという。ソーラーシステムは工場で屋根に組み込むため品質が安定し、外観も屋根と一体化してデザインを損なわない。」(「毎日新聞」1999年9月30日東京夕刊15頁)

(7)「積水化学、省・創エネ住宅を拡充、光・熱複合ソーラーシステム塔載 積水化学工業は、太陽光発電などによる“省・創エネルギー”を軸として、住宅事業の拡充を推進する。昨年四月に発売した鉄骨系ユニット住宅『進パルフェ』(フラットルーフ)が太陽光発電システムを標準搭載し予想を上回る受注を得たことから、今月末に発売する勾配屋根系『進ドマーニ』では新たに太陽光発電と太陽熱給湯を組み合わせた光・熱複合ソーラーシステムを開発、四タイプのうち三タイプに標準搭載した。」(「化学工業日報」2000年4月14日3頁)

(8)「七〇年代に創エネの『サンシャイン計画』と、省エネを目指す『ムーンライト計画』が誕生。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が太陽光発電、太陽熱利用、風力・地熱発電や燃料電池さらにバイオマス(生物エネルギー資源)などの開発に取り組む。」(日本農業新聞」2000年6月18日2面)

(9)「R&D戦略 わが社の手の内:松下電工住建分社(下)赤阪保氏に聞く 『省エネから“創エネ”を目指した商品として、戸建て住宅用の太陽光発電システム『サンベスト』を発売している。』」(「日本工業新聞」2002年1月22日2頁)

(10)「発進『創エネ住宅』:住まいと太陽の共生(1)第1部〜(25)第3部」(「日本工業新聞」2002年3月1日〜同年9月13日)

そうすると、本願商標をその指定役務中「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事,暖冷房装置の修理又は保守,ボイラーの修理又は保守」等に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その役務が前記機能を備えた住宅又はその設備の工事・修理又は保守であるという、役務の質(内容)を表示したものと直ちに理解、認識するというべきであり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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