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Trademark Appeal Case

記述的商標の識別性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第10484号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1本願商標

本願商標は、別掲の構成よりなり、第1類「廃油処理剤,その他の化学剤,その他の化学品」を指定商品として、平成7年6月26日に登録出願され、その後指定商品については、平成9年4月15日付提出の手続補正書により「廃油処理剤」と補正されたものである。

2原査定の理由

原査定は、「本願商標は、その指定商品との関係において、廃油を固めて処理することを認識させる「油を固めてあとしまつ」文字を構成してなるものであるから、これを指定商品中「廃油処理剤」に使用しても、単に商品の品質・用途を表示するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有しえないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨の認定をして、本願を拒絶したものである。

3当審の判断

本願商標は、別掲に示すとおり、その構成は、やや図案化された「油」の漢字を大きく描き、その右横に、該「油」の漢字に少し重なるように、小さめの右上がりの黒塗り長方形内に白抜きで「固めて」の文字を、これらの文字の下段に「あとしまつ」の平仮名文字を配してなるところ、本願の補正後の指定商品「廃油処理剤」を取り扱う業界の実情についてみるに、当該商品関連メーカーのインターネットのホームページ情報において、てんぷらや揚げ物などに使用した廃油の処理剤として、油を「固めるタイプ」と「吸収するタイプ」の二種類のものが販売されていることが認められる。また、本願商標の構成中「あとしまつ」の文字は、漢字の「後始末」に通じ、これは、「事のすんだあとの処置、あとかたずけ」の意味を有する語として一般に親しまれているところ、本願の補正後の指定商品については、「使い終わった油の後始末がカンタン!(http://shop.goo.ne,jp/store/uyeki/ctg/000115.jsp)」、「揚げかすも一緒に固めるので、鍋やフライパンの後始末が簡単です。(http://www.kurashi−more.com/what/living4.html)」のように使用されていることが認められることを考慮すれば、「油」及び「固めて」並びに「あとしまつ」の各文字よりなる本願商標は、これをその補正後の指定商品に使用しても、単にその商品の品質を表示するにすぎないものといわざるを得ない。

なお、請求人は、本願商標は、そのレイアウトの独自性、各単語のフォント/大きさの相違といったような事情により、その指定商品「廃油処理剤」について使用された場合には、ある種の図形商標として理解され、商品の識別標識として十分に機能するものである旨主張している。

しかしながら、本願商標を構成する「油」及び「固めて」並びに「あとしまつ」の各文字は、別掲のとおり、「油」の文字部分がやや図案化されているとはいえ必ずしも特異な字体とは認められず、また、それぞれの各単語間の書体及び大きさに相違があるとしても、商品の包装箱、ラベル等には、各種書体が多種多様に用いられており、この程度の書体、文字の装飾の方法は、いまだ普通に用いられる方法の域を脱していないものというべきであって、「油」及び「固めて」並びに「あとしまつ」の文字として認識される以上に強く印象されるほど図案化されているとは認めることができない。

そうとすると、本願商標を本願補正後の指定商品「廃油処理剤」に使用するときは、前記実情よりして、これに接する取引者、需要者は「油を固めて後始末する商品」であること、すなわち「油を固めて後始末することができる」という商品の使用法、用途等を表したものと容易に理解し、商品の出所を識別する標識たる商標とは認識し得ないものとみるのが相当である。

したがって、本願商標をその補正後の指定商品に使用しても、その商品の品質、使用法、用途を表示する標章のみからなる商標というべきである。また、廃油を固めて処理する廃油処理剤以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

してみれば、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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