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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「使用による識別力獲得」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2001−8992(T2001−8992/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2001−8992(T2001−8992/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
使用による識別力獲得
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2001−8992(T2001−8992/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「使用による識別力獲得」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年2月25日に登録出願、その後、原審における同13年5月28日付け手続補正書をもって、第30類「かつおを使用してなるつゆ」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、「本願商標は、『追いがつお』の文字を書してなるところ、該『追いがつお』の文字は、調理の一手法として、『だしや煮汁にさらにかつお節を加えて旨味を増す』ことを表すものとして一般に知られている語であって、これを普通に用いられる域を脱し得ない方法で書してなるにすぎないものであるから、これを本願指定商品中、前記文字に照応する商品、例えば『だしや煮汁にさらにかつお節を加えて旨味を増しただしを原材料とする商品』に使用するときは、単に商品の品質、原材料、製造法を表示するにすぎないものと認め、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、別掲のとおり、毛筆体で縦書きに「追いがつお」の文字を書してなるものである。そして、該「追いがつお」とは、株式会社主婦の友社発行「料理食材大事典」(平成8年7月27日第1刷発行)、社団法人全国調理師養成施設協会発行「改訂調理用語辞典」(平成10年12月25日改訂第1刷発行)、株式会社光生館発行「総合調理科学事典」(1997年9月25日初版第1刷発行)、株式会社柴田書店発行「新版食物事典」(昭和55年2月5日初版第18刷発行)及び株式会社朝倉書店発行「理論と実際の調理学辞典」(1987年12月10日初版第1刷発行)等によれば、「出し汁にさらにかつお節を加えて旨味を増すこと」を意味する出し汁の生産方法を指称するものであることが認められる。

そうとすれば、「追いがつお」の文字よりなる本願商標をその指定商品である「かつおを使用してなるつゆ」に使用しても、これに接する需要者は、追いがつおの製法を用いた商品であると認識するにとどまるものというのが相当であるから、本願商標は、単に商品の品質、原材料、製造方法を表示するにすぎないものというべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものと認められる。

なお、本願は、前記1のとおり、指定商品が補正された結果、本願商標をその指定商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはなくなったものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。

(2)請求人は、補正後の指定商品「かつおを使用してなるつゆ」について、本願商標が使用された結果、本願商標は、識別力を有するに至った旨主張し、証拠方法として甲第1ないし第49号証(枝番を含む。)を提出しているので、以下、この点について検討する。

甲各号証によれば、請求人は、1991年より本願商標と同一の商標が付された「かつおを使用してなるつゆ」を発売し、テレビ・新聞・雑誌等に盛大に広告、宣伝したこと、その結果、当該商品の販売量は相当数に上ることが認められる。そうすると、本願商標は、その指定商品について使用された結果、請求人の取扱いに係る「かつおを使用してなるつゆ」を表示する商標として、需要者の間に広く認識されるに至っているものというべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備しているから、原査定の拒絶の理由によって本願を拒絶することはできないものである。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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