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Trademark Appeal Case

メモカの普通名称化

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90674(T2002−90674/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4578791号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4578791号商標(以下、「本件商標」という。)は、「メモカ」の片仮名文字を標準文字で横書きしてなり、平成13年3月23日に登録出願、第9類、第16類、第35類、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同14年6月21日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、指定商品中「家庭用テレビゲームおもちゃ」に関しては、商品「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の略称若しくは通称として一般的である「メモカ」を普通に用いられる方法で表示したに過ぎず、商標法第3条第1項第1号乃至第3号に該当すると共に、商品「メモリーカード」以外について使用するときには商品の品質について誤認を生ずるおそれがあり商標法第4条第1項第16号に該当するということで商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。

(1)メモカの使用状況

(ア)2001年(平成13年)11月15日発行の「電撃オンライン」ニュース(甲第1号証)の表題に「クリア、クリアブルー、クリアグレーの3色を用意!HORIよりPS2用メモカが登場」と記載され、家庭用テレビゲームおもちゃの一般需要者に対して「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の略称として「メモカ」が普通に使用されている。この「電撃オンライン」は会社案内写し(甲第2号証)が示すように株式会社メディアワークス(資本金4億9350万円)が運営する各種ニュースに関するウェブサイトであり、該会社は週刊誌として「電撃プレイステーション2」(甲第3号証)及び「電撃PS2」(甲第4号証)を発行する会社でもある。

(イ)次に2002年2月5日発行の「ZDNeT/JAPAN」の「GAMESPOT JAPAN NEWS」のニュース一覧(甲第5号証)に「HORIが『鉄拳4』スティック&『鬼武者2』メモカ」と記載され、その2月5日発行の詳細ニュース(甲第6号証)にも表題に「HORIが『鉄拳4』スティック&『鬼武者2』メモカ」と記載され、家庭用テレビゲームおもちゃの一般需要者に対して「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の略称として「メモカ」が普通に使用されている。

この「ZANeT/JAPAN」は会社案内写し(甲第7号証)が示すように資本金3億円のソフトバンクパブリッシング株式会社が運営する各種ニュースに関するウェブサイトであり、該会社は週刊誌として「週刊ザ・プレイステーション2」(甲第8号証)を発行する会社でもある。

(ウ)2002年(平成14年)2月8日発行の「電撃オンライン」ニュース(甲第9号証)の表題に「HORIよりソフトとタイアップしたグッズ『鉄拳スティック』、『鬼武者2メモカ』発売!」と記載され、家庭用テレビゲームおもちゃの一般需要者に対して「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の略称として「メモカ」が普通に使用されている。

(エ)2002年(平成14年)3月16日発行の「ファミ通.COM」第45回写し(甲第10号証)に「今週買ったソフト『鬼武者2』と『巨人のドシン』。プレステ2のメモリーカードがまだ怪しい動作をするので、1枚お買いあげ。高いよ正味の話、メモカ。」と記載され、家庭用テレビゲームおもちゃの一般需要者に対して「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の略称として「メモカ」が普通に使用されている。この「ファミ通.COM」は会社案内写し(甲第11号証)が示すように資本金3億1千万円の株式会社エンターブレインが運営するコラムを掲載するウェブサイトであり、該会社は週刊誌として「ファミ通PS2」(甲第12号証)を発行する会社でもある。

(オ)2002年4月1日発行の「ZDNet/JAPAN」の詳細ニュース(甲第13号証)の関連記事の欄に「HORIが『鉄拳4』スティック&『鬼武者2』メモカ」と記載され、家庭用テレビゲームおもちゃの一般需要者に対して「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の略称として「メモカ」が普通に使用されている。

(カ)2002年6月20日発行の「ZDNeT/JAPAN」の「GAMESPOT JAPAN NEWS」のニュース一覧(甲第14号証)に「HORIがPS2用メモカを一新。全5色で各2,500円」と記載され、その6月20日発行の詳細ニュース(甲第15号証)に表題として「HORIがPS2用メモカを一新。全5色で各2,500円」とメモリーカードの写真と共に記載され、家庭用テレビゲームおもちゃの一般需要者に対して「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の略称として「メモカ」が普通に使用されている。

(キ)2002年10月18日発行の「ZDNeT/JAPAN」の詳細ニュース(甲第16号証)に表題として「HORIが『テイルズ オブ デスティ二一2』メモカ発売」と記載され、家庭用テレビゲームおもちゃの一般需要者に対して「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の略称として「メモカ」が普通に使用されている。

(ク)2001年12月14日発行の「週刊ザ・プレイステーション」の広告の写し(甲第17号証)には「メモカステッカー付き大サービス号」及び『メモカもオシャレでなくっちゃ!』という、こだわり派のアナタにピッタリの特別付録です。」と記載され、家庭用テレビゲームおもちゃの一般需要者に対して「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の略称として「メモカ」が普通に使用されている。

(ケ)さらにインターネットが普及した今日一般需要者・取引者は頻繁にサーチエンジンで目的のウェブサイトを発見するようになっている。

そこで代表的なサーチエンジンである「Yahoo」、「goo」及び「lnfoseek」でキーワードとして「メモカ」及び「プレイステーション」を選択しこれらの論理積で検索したところ、「Yahoo」では660件(甲第18号証)、「goo」では162件(甲第19号証)、「lnfoseek」では110件(甲第20号証)のヒット件数があった。これらの事実から、一般取引者及び需要者間において家庭用テレビゲームおもちゃの分野において「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の略称として「メモカ」が普通に使用されていることが推量できる。

(コ)従って本件商標の登録査定時である平成14年5月14日の時点において商標「メモカ」は株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントが製造販売する家庭用テレビゲームおもちゃ「プレステーシヨン2」専用のメモリーカードの略称若しくは通称として周知である「メモカ」を普通に用いられる方法で表示したに過ぎないから、商標法第3条第1項第1号乃至第3号に該当し、本件商標を商品「メモリーカード」以外の「家庭用テレビゲームおもちゃ」について使用した場合には、商品の品質について誤認を生じるおそれがあるから商標法第4条第1項第16号に該当するものである。

3 当審の判断

(1)本件商標を構成する「メモカ」が「家庭用テレビゲームおもちゃ」を取り扱う業界において、専用の「メモリーカード」を意味するものとして、本件商標の登録査定時(平成14年5月14日)以前に普通に使用されていたか否かを検討するに、(a)平成13年11月15日発行の「電撃オンライン」ニュースの写し(甲第1号証)には、「・・HORIよりPS2用メモカが登場」(b)平成14年2月5日発行の「ZDNet/JAPAN」の「GAMESPOT JAPAN NEWS」のニュース一覧写し(甲第5号証)」には、「HORIが『鉄拳4』スティック&『鬼武者』メモカ」(c)平成14年2月5日発行の「ZDNet/JAPAN」の詳細ニュース写し(甲第6号証)には、「HORIが『鉄拳4』スティック&『鬼武者』メモカ」(d)平成14年2月8日発行の「電撃オンライン」ニュース写し(甲第9号証)には、「『鉄拳スティック鬼武者2メモカ』発売!」(e)平成14年3月16日発行の「ファミ通.com」第45回の写し(甲第10号証)には、「・・・高いよ正味の話、メモカ」(f)平成14年4月1日発行の「ZDNet/JAPAN」の詳細ニュース写し(甲第13号証)には、「HORIが『鉄拳4』スティック&『鬼武者』メモカ」との記事が各ウェブサイトに掲載されているものである。

ところで、上記各ウェブサイトによれば「メモカ」なる語を「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の意味合いで使用しているのは「HORI」なる会社であって、ウェブサイトを公開している「株式会社メディアワークス」、「ソフトバンクパブリッシング株式会社」、「株式会社エンターブレイン」は、上記「HORI」の商品が販売されたことを需要者間にウェブサイトで知らせているだけにすぎず、各社が「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」を意味するものとして、「メモカ」を使用しているものではない。

また、(g)平成14年6月20日発行の「ZDNet/JAPAN」の「GAMESPOT JAPAN NEWS」のニュース一覧写し(甲第14号証)(h)平成14年6月20日発行の「ZDNet/JAPAN」の「GAMESPOT JAPAN NEWS」のニュース詳細写し(甲第15号証)(i)平成14年10月18日発行の「ZDNet/JAPAN」の「GAMESPOT JAPAN NEWS」のニュース詳細写し(甲第16号証)(j)「週刊ザ・プレイステーション」の広告写し(甲第17号証)(k)キーワード「メモカ」及び「プレイステーション」で検索した「Yahoo」の結果写し(660件)(甲第18号証)(l)キーワード「メモ力」及び「プレイステーション」で検索した「goo」の結果写し(162件)(甲第19号証)は、本件商標の登録査定後のもので、かつその内容のほとんどが「HORI」の「メモカ」を紹介しているにすぎないものである。

さらに、(m)「電撃プレイステーション2」の広告写し(甲第3号証)(n)「電撃PS2」の広告写し(甲第4号証)(o)「株式会社メディアワークスの会社案内写し(甲ソフトバンクパブリッシング株式会社の会社案内写し(甲第7号証)(p)「週株式会社エンターブレインの会社案内写し(甲第11号証)(q)「ファミ通PS2」の広告写し(甲第12号証)(r)週刊ザ・プレイステーション2」の広告写し(甲第8号証)は、関係企業の業務内容、発行雑誌等を立証したもので、「メモカ」に関するものではない。

なお、申立人は、「『メモカ』は株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントが製造販売する家庭用テレビゲームおもちゃ『プレステーシヨン2』専用のメモリーカードの略称若しくは通称・・・」であるとも述べているが、特定企業の専用商品の略称もしくは略称をもつて、商品の普通名称、慣用商標又は品質表示ということはできない。

(2)上記事項を総合勘案すれば、「メモカ」が本件商標の登録査定時に、我が国の取引者、需要者間において「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」の普通名称、慣用商標又は品質を表示するものとして使用されていたものとは認められない。

してみれば、本件商標は、これを指定商品中の「家庭用テレビゲームおもちゃ専用のメモリーカード」に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものといえ、かつ、これを上記商品以外の商品に使用しても、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものというべきである

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第1号、同第2号、同第3号及び同法第4条第1項第16号の規定に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、申立に係る指定商品「家庭用テレビゲームおもちゃ」について維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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