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Trademark Appeal Case

図形商標の外観類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90564(T2002−90564/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4563598号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4563598号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成12年1月12日登録出願、第4類、第6類、第7類、第9類、第11類、第12類、第14類、第16類、第17類、第18類、第20類、第21類、第25類、第28類、第34類及び第37類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同14年4月26日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

(1)本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立ての理由に引用する登録商標は、以下(a)ないし(d)のとおり。

(a)別掲(2)のとおりの構成よりなり、商標登録原簿に記載のとおりの登録第1929898号商標、同第1967776号商標、同第1976560号商標、同第2002239号商標、同第2026133号商標、同第2286631号商標、同第4144090号商標、同第4165200号商標、同第4294405号商標及び同第4343147号商標(以下、一括して「引用商標1」という。)

(b)別掲(3)に示すとおりの構成よりなり、商標登録原簿に記載のとおりの登録第2027223号商標及び同第2469549号商標(以下「引用商標2」という。)

(c)別掲(4)のとおりの構成よりなり、商標登録原簿に記載のとおりの登録第1371518号商標、同第1506782号商標、同第1537262号商標、同第1635868号商標、同第1976508号商標及び同第2002240号商標

(d)「SWOOSH」の欧文字(標準文字)を書してなる商標登録原簿に記載のとおりの登録第4256037号商標、同登録第4294413号商標及び「スウッシュ」の文字(標準文字)を書してなる商標登録原簿に記載のとおりの登録第4256038号商標(以下、(a)ないし(d)の登録商標を一括して「引用商標」という。)

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、引用商標1及び引用商標2と外観上類似する商標であり、本件商標の第9類、第14類、第18類、第25類、第28類の指定商品と引用商標1及び引用商標2の指定商品は同一又は類似のものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、上記引用商標を所有しており、この「スウッシュ」と呼ばれるナイキ社の図形商標(シンボルマーク)は、申立人の業務に係る「運動靴、運動用特殊靴、被服、運動用特殊衣服」等について世界的に著名な商標であるところ、本件商標は、この著名な引用商標と近似する図形にありふれた図形を配しているにすぎないから、本件商標をその指定商品に使用した場合、引用商標と商品の出所ついて混同を生ずるおそれがある。

(4)商標法第4条第1項第7号について

本件商標は、引用商標の著名性に鑑みれば、本件商標の商標権者に引用商標の顧客吸引力に只乗りしようとする意図があると疑われても止むを得ないものであるから、国際信義に反する商標とみなすべきものである。

(5)むすび

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第7号に違反して登録されたものであるから、第9類、第14類、第18類、第25類及び第28類の商品についての登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標1及び引用商標2は、それぞれ別掲のとおりの構成よりなるところ、本件商標と引用商標1及び2を外観上より比較すると、本件商標は、二つの図形を組み合わせた構成よりなるが、その上部の大きな丸みのある鍵型の図形は下部の波形の小さな図形を包むように描かれ、そして、これらの各図形は共に右方向に細く描出してなる創作的なまとまりのある図形といえるものである。

これに対し、引用商標1は、一見して黒塗りのブーメラン(木の鎌形の飛び道具)を描いたものとして看取される図形といえるものである。

また、引用商標2は、二つの図形からなるものの、左側に三日月のような図形を描き、その右に三日月の下部を極端に右に長く伸ばした如き図形を配してなるもので、見た目にはあまりまとまりのない不安定な図形として看取されるといえるものである。

してみると、本件商標と引用商標1及び引用商標2は、いずれも黒塗りの図形である点においてわずかに共通するが、その他は基本的な構成の描出方法はもとより、これに接する看者に全く別異の印象を与える図形といえるものであるから、本件商標と上記引用各商標を時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、両者は外観において判然と区別できる相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

また、両商標は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるから、称呼及び観念において類似とすべき点は見当たらない。

してみれば、本件商標と引用商標1及び引用商標2は、その外観、称呼及び観念のいずれからみても、非類似の商標であるといわざるを得ない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人が、引用商標の著名性を立証するものとして提出した甲3号証及び同4号証の1ないし3は、株式会社ナイキジャパンのホームページと「GETON」外4誌の各雑誌の広告及び記事であって、これらの証拠のみでは、引用商標が申立人の業務に係る商品「運動靴、運動用特殊靴、被服、運動用特殊衣服」等を表示するものとして、世界的に著名な商標であることを立証するには不十分なものといわざるを得ず、たとえ、引用商標が申立人の業務に係る上記商品について使用され、我が国の需要者間に相当程度知られているとしても、本件商標は、上記認定のとおり、引用商標とは判然と区別できる別異の商標として需要者等に印象付けられるというのが相当であるから、本件商標に接する需要者等が引用商標を想起、連想することはきわめて少ないというべきである。

してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品中の第9類、第14類、第18類、第25類、第28類の指定商品に使用しても、該商品が申立人の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認めることができない。

(3)商標法第4条第1項第7号について

本件商標は、前記のとおりであって、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な文字又は図形からなるものでなく、また、本件商標を指定商品について使用することが、社会公共の利益、一般道徳観念に反するものとは認められないし、かつ、国際信義に反するものとは認められない。

(4)むすび

以上のとおりであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第7号に違反して登録されたものでない。

したがって、本件商標は、その指定商品中の第9類、第14類、第18類、第25類、第28類の指定商品について、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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